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ここ数年、アメリカでは「美容の民主化」が進み、正しい美容の知識を広めるための活動が増えています。それにより、美容ブランドのSNSコンテンツマーケティングでも啓蒙コンテンツが軸となってきました。この記事ではいくつかの代表例をご紹介します。
最近SNSで一番多く目にするようになったのは、美容成分についてのコンテンツです。化粧品に入っている成分は一般消費者にとって馴染みがなく、成分表に記載されていても、本当に安全なのか不安になることがあります。
このような消費者ニーズを汲み取り、クリーンビューティーブランドのVersed(ヴァースド)はインスタグラムで美容成分に関する教育コンテンツを積極的に発信しています。成分の特徴、肌への効果、相性の良い成分や、相性の悪い成分について、グラフィックのアイコンなどを使いながらわかりやすく解説しています。その他にも、「シミができる仕組み」や「最も効果的なスキンケアの順番」など、消費者が知りたい情報を、ブランドのトンマナに合わせたビジュアルと共に展開しています。
参照元:Versed Instagram
クリーンビューティーブランドBiossance(バイオサンス)はSNSでThe Clean Academy( ザ・クリーン・アカデミー)と題した教育動画を配信しています。動画では、肌や化粧品に関する基礎知識、成分表の読み方、化粧品業界における環境問題などについて専門家が解説しています。
動画を観ていて驚いたのは、Biossanceのコンテンツではあるものの、他者ブランドの創業者や科学者をゲストとして招き、一緒にコンテンツをつくっている点です。ある回では、以前MUGの記事でもご紹介したクリーンビューティーブランドYouth to the People(ユース・トゥー・ザ・ピープル)の科学者が出演し、化粧品の成分でよく使用される酸について、消費者にわかりやすい言葉で解説していました。
参照元:Biossance
このような連携は、特にクリーンビューティーブランドで多く見られる傾向があります。「安全な化粧品を世の中に広めたい」という、同じビジョンを共有しているため、たとえ競合ブランドであっても、互いに協力した方が、社会により大きなインパクトを与えられると考えているからです。
また、Biossanceは毎週金曜日にFriday Facts(フライデー・ファクツ)と題して、美容業界にまつわる社会問題をテーマとした対談をインスタグラムで発信。海の環境保護団体Oceana(オシアーナ)とコラボした動画では、プラスチックが与える海への被害について専門家とBiossanceのアンバサダーが対談する様子が投稿されました。
美容の正しい知識を身につけたい消費者が多い中、SNSは学びの場の一つでもあります。啓蒙コンテンツはそんな消費者のニーズに応えると同時に、ブランドの信頼を高めてくれます。一つのブランドの枠を超え、業界内外の人々を巻き込み、いかに消費者の信頼を集められるかが、ますます重要になってくるにちがいありません。
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