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米国マーケティングトレンド研究会 2021.02.05

J-Beautyブログ:J-Beautyはサステナブルなのか。持続可能性におけるアメリカでの評価とは?

今回ご紹介するのは、弊社が運用するJ Beauty Collectionの米国版ウェブサイトに掲載された、アメリカ人の視点からみたJ-Beautyのサステナビリティに関する記事の和訳です。

J-Beautyは、いま世界的に意識が高まるサステナビリティの観点から、アメリカでどのように受け止められているのでしょうか。早速見てみましょう。

「サステナビリティ」「ナチュラル」「オーガニック」「クリーン」「クルエルティフリー(動物に対する残虐性がない)」。より多くのビューティブランドが、美しい地球を守るための方法を模索しています。2021年に向けて、J-Beautyブランドは今どのような立ち位置にあり、どのような行動をとっているのでしょうか?具体的なブランドの例を見てみましょう。

サステナビリティ

サステナブルという言葉には様々な意味がありますが、倫理的に持続可能な供給を行ない、最小限に廃棄物を抑え、環境にやさしいことが証明されている、という意味を含みます。サステナビリティを表す範囲が広いことを考えると、ブランドが地球とその資源の保護に貢献できる方法はたくさんあり、最近では多くのJ-Beautyブランドが食品廃棄物の削減に取り組んでいます。

スキンケアブランド「Kewtopia(キュートピア)」は、「Hyalo One Moisture Serum(ヒアロワン モイスチャーセラム)」を発売しました。キュートピアの製造会社は、日本ではマヨネーズの代名詞ともいえる、キユーピーという食品会社です。食品業界に身を置くキユーピーは、長年食品廃棄物について懸念していましたが、マヨネーズの製造工程で廃棄される卵の殻膜が、肌のコラーゲン生成を促進する働きがあることを発見し、自社技術により卵殻膜を分離し、加水分解してスキンケア製品に配合することに成功しました。

J-Beautyブランド「Biolab(バイオラブ)」も同様に、サステナビリティの点で素晴らしい評価を獲得しています。植物性の保湿クリーム「Créme Brillante(クレムブリヤンテ)」の主要成分である桃エキスは、和歌山県桃山町から直接調達しています。上質な桃を実らせるために欠かせない作業として未熟な若桃を摘果する工程がありますが、これまで多量に摘果した若桃は産業上利用価値のないものとして処理されていました。クレムブリヤンテには、これらの回収された桃から抽出された、ブライトニング効果成分が配合されているのです。

La Vie Précieuse(ラビプレシューズ)にも、特筆すべきサステナビリティにおける特長があります。同ブランドの高級ライン、La Vie Précieuse A.P.G.ラインの主成分であるプロテオグリカンと、リンゴ由来のセラミドは、持続可能な方法で調達されています。ヒアルロン酸の1.3倍の保水力を持ち、コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートする成分、プロテオグリカンは、本来捨てられてしまう鮭の頭の鼻軟骨から抽出されています。また、青森の自社農園のリンゴの芯から抽出されたブランド独自のセラミドも配合されており、廃棄物を最小限に抑えながら、地域に根ざした商品作りが行われています。

ナチュラル

自然由来の成分を配合した美容製品は、ナチュラルと呼ばれます。近年、欧米のスキンケア業界では、自然の力を利用したスキンケアがトレンドとなっていますが、日本では昔から自然由来の成分を使用した美容法が主流です。つまり、自然由来の成分は、J-Beautyブランドにとっては目新しいものではありません。日本の消費者は、椿オイルや日本酒、緑茶など、その土地の天然資源を活かした商品を大切にする傾向があります。古来の知恵を受け継いでいるブランドが多く、一概にJ-Beautyの商品やブランドすべてがそうだと言うのは難しいですが、天然成分を使ったスキンケア商品が主流となっているようです。そのため、製品に含まれる天然有効成分と、各成分がどのような効果をもたらすのか、調べてみることをおすすめします。

オーガニック

農薬や化学物質を一切使用せず、有機栽培された原料を使用しているものをオーガニックと定義しますが、J-Beautyブランドもオーガニックスキンケアに力を入れています。例えば、KITAO Matcha(キタオマッチャ)シリーズでは、京都府宇治地方で収穫されたエコサート認証のオーガニック抹茶のみを使用しています。宇治の有機栽培の歴史は古く、350年以上もの間、一貫して無農薬有機栽培を守り続けてきました。宇治抹茶は、その純度の高さと品質の高さから、14世紀から最高級品とされてきました。

クリーンビューティ

クリーンビューティの定義は様々ですが、パラベン、硫酸塩、フタル酸塩、合成香料、人工着色料、精製石油など、人や環境に有害な物質を使用していない製品は、一般的に「クリーン」とみなされます。 Perfect One(パーフェクトワン)、Kewtopia(キュートピア)、Biolab(バイオラブ)などのJ-Beautyブランドは、クリーン基準を高いレベルでクリアしています。

クルエルティフリー

クリーンビューティと同様に、クルエルティフリーにも基準があり、動物実験を行った成分を使用していない商品や、動物福祉に反して抽出された動物由来の物質を使用していない商品が含まれます。キタオマッチャ、キュートピア、バイオラブなどのJ-Beautyブランドでは、スキンケア製品のクルエルティフリー化に取り組んでいます。

このように、それぞれのJ-Beautyブランドでは、地球への影響を最小限に抑えるため、独自の方法を採用しています。これらのブランドのように、私たちもまた、自らの倫理観に沿ったブランドや製品を選ぶことで、役割を果たすことができるのです。

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