アメリカ人はTikTokをどう使っている？インテリア編

最近、アメリカでは様々なインテリアスタイル・家具雑貨がTikTok動画で拡散されています。Z世代を中心に、どのようなスタイルが流行し、どのような動画が人気なのか、今回は、インテリアの“今”をご紹介します。

高まるジャパニーズ・スタイルへの関心

最近、アメリカではミニマムでナチュラルなインテリアがトレンドになっており、多くの人が、ジャパニーズ・スタイルに関心を寄せています[1]。特に日本と北欧のインテリアデザインを融合させた「Japandi」というスタイルがとても人気です。シンプルな色使いと機能性はもちろん、日本の「わびさび」を感じさせる雰囲気も、多くのアメリカ人に支持されているのです。その証拠に、GoogleではJapandiインテリアの検索が500%も増加しています[2]。さらに、この人気はTiktokにも現れおり、#japandiは、すでに現在5200万回以上閲覧されています。

＃Japandiがプロモーションのチャンス

閲覧されているTiktokの動画には、Japandiや侘び寂びのインテリアへの取り入れ方を解説しているほか、Japandiでスタイリングされた家を紹介するルームツアースタイルの動画が多く見られます。そして企業やインフルエンサーの中には、このトレンドを利用して、サービスや商品のプロモーションを行う人が増えてきました。例えば、キッチンデザインを手がけるThe Wood WorksはTikTokを使ってJapandiのデザインを紹介、Ida HuangのようなインフルエンサーはTikTokの動画で個々の製品をアピールするだけでなく、ルームツアーで複数の製品をアピールし、それらを組み合わせてJapandiインテリアを紹介しています[3]。TikTokでJapandiがトレンドになっていることで、日本製の家具や雑貨にも、大きなチャンスが訪れていると言えるでしょう。

IKEAの動画がバイラルされている理由

インターネットマーケティングサービスのHey Discountが行った最近の調査によると、IKEAはTikTok上で最も愛されているブランドでその動画の総再生回数は56億回以上になっていることがわかりました[4]。IKEAの動画はHow to要素が多く盛り込まれているようです。彼らの製品の特徴として、「購入した家具を自分で組み立てる」ものが多いですが、この手間を逆手に取り、作り方をTikTokムービーにして、拡散しているのです。他にも、グループCEOのインタビューやデザインの裏側を見せるちょっとした情報、有名人のルームツアーなど、単なるブランドや製品の紹介ではない、何かを学べるような内容の動画が非常に好まれているのです。

70年代風の装飾を楽しむ人々も

日本のZ世代に昭和レトロが流行しているように、アメリカの若者にも70年代風の装飾がTikTokからブームになっています[5]。ABBAなど、ディスコソングをBGMに、ミラーボールのようなキラキラしたライトや、古着、レトロなグッズなどを部屋に並べて楽しげに踊る動画がTikTok上にいくつも流れているのです。Japandiのようなミニマルなスタイルが流行る一方で、このような派手で楽しげなスタイルもブームになるところが、TikTokらしいですね。

まとめ

ミニマルなものが流行る一方でレトロな装飾がブームになる、など、TikTokのトレンドは急速に変化します。もちろん、そのトレンドを観察し戦略的に仕掛けることはとても重要ですが、ブームを起こすために企業側ができることは、考えすぎて手を止めることよりも、面白そうと思ったものをスピーディに取り入れトライを繰り返すことなのかもしれません。

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