新SNSアプリThreads(スレッズ)のメリットとデメリット

2023年7月にMeta社はX（旧Twitter）に対抗する直接の競合アプリ「Threads(スレッズ)」をリリースし、わずか数日で1億5000万ダウンロードを突破しました。[1] 果たしてThreadsは、Xの代わりを担うアプリとなるのでしょうか？

新しいSNS Threads(スレッズ)とは？

Threadsは、FacebookとInstagramの親会社であるMeta社によって開発された新しいSNSアプリです。Xの直接的な競合アプリとして、今年7月のリリース時に話題を呼びました。

Threadsがリリースされたタイミングは、ちょうどイーロン・マスクやXに対する反発が高まっていた頃でした。イーロン・マスクがXのオーナー兼CTOを引き継いで以来、有料コンテンツ化への戸惑いや、マスク自身への不満が浮上しています。1日に読むことができるツイートの数に制限がかけられ、無制限のツイートを閲覧できるのはTwitter Blueの会員のみになりました。これにより、Xに対する大きな反発が生まれ、絶好のタイミングで新しい競合アプリとなるThreadsがリリースされました。

Threadsのメリット：

Instagramとの連携

ThreadsはInstagramと連携しているため、フォロワーやフォローの簡単な移行ができるところが、登録のしやすさにつながっています。特に多くのフォロワーを持つインフルエンサーにとって、ゼロから基盤を作らなくても良いためスムーズな移行が魅力的と言えるでしょう。

広告がない

Threadsは、現時点で広告表示がない点でもユーザーから好まれています。現在は広告フリーでも、ビジネス戦略としていつ広告が導入されてもおかしくありません。広告で収益化が始まってからもユーザーに求められるプラットフォームでい続けられるかは、興味深いところでしょう。

Threadsのデメリット：

多くの人々がThreadsを支持する一方で、新しいプラットフォームにはまだいくつかの問題があります。

データプライバシー

Threadsは、App Storeページでユーザーのデータがプライベートではないと明言しています。Threadsはユーザーの誕生日から趣味まで、あらゆるデータを収集します。この情報は「機密情報」と見なされ、ユーザーの性的指向、妊娠状態、人種など、広告主が広告を効果的にターゲットするために把握したい重要な情報を含むことがあります。実際、Threadsは非常に多くの情報を収集するため、現在、EUのデータ収集ポリシーに違反するため、EUでの使用は承認されていません。[2]

基本機能の欠如

現在、Threadsは他のマイクロブログプラットフォームにあるいくつかの基本的な機能が不足しています。まず、Threadsには現在ハッシュタグの機能がないため、特定のトピックを検索することが難しいです。また、Threadsのアプリ内にはDM機能もありません。例えばビジネスの話を個別でやりとりしたいユーザーにとっては、不便な点かもしれません。

登録の条件

ThreadsのInstagramとの連携は、登録を非常に簡単にする一方で、一部のユーザーにとっては排他的とも捉えられます。ThreadsはInstagram のアカウントがないと登録できないので、例えばInstagramやFacebookをやめたユーザーは、Threadsに参加できないことになります。Instagramは依然としてアメリカ（および世界）で最も人気のあるSNSの一つであるとはいえ、Threadsに登録するための条件とすることは、一定のユーザーを排除することになると言えるでしょう。

Instagramのフォロー・フォローワー移行

ユーザーによっては、Instagramとの連携が好ましくない可能性もあります。Instagramでフォローされている人に、Threadsではフォローされたくないと考える人もいます。昔は仲が良かったが、今はそこまで仲が良くない知り合いや、意見が合わない親戚など様々な人間関係によって、まっさらな状態からThreadsアカウントを始めたい人もいるでしょう。

過去1年間で、Xへ対抗するアプリは、Mastodon、Blue Sky、Hive、Spoutibleなど数多くローンチされました。どれもニュースで注目され、華々しい初期のローンチを果たしましたが、その関心を維持することはできず、多くのユーザーは結局Xに戻っていきました。Threadsも同じ末路を辿るのか？それともXを塗り替えるアプリとし成長していくのか？今後の見どころです。

ワイズアンドパートナーズでは、20年以上に渡り、日本企業のアメリカ進出や、日米両国のマーケティングをご支援しております。コンサルティングから始まり、調査、ブランディング、ウェブサイト制作・運用、SNSマーケティング、インフルエンサーPR、メディアPRなどを一気通貫でサポートしております。まずは弊社のサービスページをご覧いただき、お気軽にお問い合わせください。