アメリカ人はTikTokをどう使っている？ 日本編

TikTokによって世界中の人々が新しいものを発見しやすくなったことで、アメリカでは日本の文化やものを紹介する動画が常に人気を集めるようになりました。今回は、アメリカから見る日本の“今”をご紹介します。

レシピから認知度が拡大した日本の食材

フード編でも紹介しましたが、TikTokでは、日本食に関連する動画の人気も高くなっています。最近では、Kimono Momの卵焼きトーストのレシピが、簡単で美味しいと話題になりました。 このレシピには、日本のマヨネーズが使われており、その美味しさがニュースにも取り上げられています[1]。さらに人気なのは、Kimono Momによる抹茶ラテの動画です。レシピはもちろん、彼女の娘が「抹茶ラテ」と言っている声が人気となり[2]、他の抹茶ラテ動画でもその音声が使われるようになりました。その結果、TikTokでも抹茶ラテが話題になり、抹茶や茶せんの認知度アップにつながっています。

アニメ・フィギュアなどホビー分野も拡散中

TikTokにおける日本文化の広がりで興味深い点は、マニアックな趣味に焦点を当てた小さなコミュニティも多数存在するということです。例えば、ガンプラの動画カテゴリでは、自分が作った様々なプラモデルを披露している人たちがいます。これまでガンダムのフィギュアを紹介する人はいましたが、プラモデルまでは浸透していませんでした。最近では、ハイグレードジョンジのようにガンプラ専門のアカウントが登場するほど、アメリカ人にとってマニアックなホビーの世界が広がっているのです。このような小さなコミュニティでも確実に拡大しており、この流れはまだまだ続くと考えられます。

リアルな日本語を通じて日本をもっと身近に

日本でも人気のSNSコンテンツ「StudyInネイティブ英会話」はご存知でしょうか。今、アメリカの若者の間でもこBLUEDが展開する日本語教育を海外に配信する「StudyIn Daily Japanese」が人気を集めています[3]。このコンテンツは、日本語を短時間で学習できる動画を提供しています。身振り手振りや電車の乗り方など、リアルな日本人の行動様式を動画で説明することで、より日本での生活に密着した実用的な授業を行っているのです。このように簡単で役に立つ日本語レッスンということで注目を集め、日本語学習へのハードルを下げ、日本への留学プログラムを宣伝するなどのプロモーションに成功しています。

普通の日本人が人気に!?

最近では、TikTokは就職先を探すことにも使われ始めています。日本のある小さな警備会社は、新入社員を募集する動画で一躍有名になりました[4]。同社がいかにフレンドリーで楽しげな会社であるかを感じさせる動画により、米国を含む世界中から多くの若い外国人を惹きつけることに成功しています。もともとはベトナムやインドネシアといった近隣諸国の労働者をターゲットにしていたようですが、TikTokのアカウントでは、アメリカの若者からも関心を持たれることになったのです。そしてこの動画をきっかけに、意図せぬところで、日本の一企業が人気になりました。クリエイティビティあふれる動画は、国境を越え、人気になるチャンスを秘めているといえるでしょう。

まとめ

日本人が思っている以上に、アメリカではさまざまな日本のコト・モノが流行していることがわかります。TikTokは日本企業にとって、現在のトレンドや新しいトレンドに関わらず、自社の製品やサービスをアピールするさまざまな機会を提供してます。そして、かつてはマニアックとされていたものでも、こういったツールを使ってうまくプロモーションをすることで、まだまだビジネスチャンスが眠っているのです。

TikTokはもちろん、InstagramやYouTubeなど、

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