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男性の知らないブラジャーの買い方とは?
アメリカのファッション業界では、Eコマースが大きな売上を占めるようになりました。2017年のオンラインショッピング年間売上高は、約800億ドル(約8.8兆円:1ドル110円換算)に上り、2019年には、約990億ドル(約10.8兆円:1ドル110円換算)になるとも言われています。
しかし、そんなアメリカでも、女性にとってオンラインで購入しづらい商品があります。その代表が「ブラジャー」です。胸の形は人によって異なり、またブランドによってもサイズが異なるため、試着ができないオンラインでブラジャーを購入することは、なかなかリスクが高いことなのです。
私は、学生の頃、あるランジェリーショップで、クリスマス前の短期アルバイトをしていました。同じブランドであっても商品によりサイズや形が少しずつ異なるので、多くの女性は、自分の胸の形に合うものを探すために、いくつも商品を試着して確かめた後、購入していました。また、胸のサイズは体型に応じて変動するため、採寸を求められることもよくあり、下着選びを失敗したくないと思う女性にとって服を購入する時よりも、より慎重な印象を受けました。
そのショッピングの特徴は、ここアメリカでも同じようです。アメリカで人気のランジェリーブランド「Victoria’s Secret」は週末になると、多くのミレニアム世代の若者で店内がにぎわい、フィッティングルームの前は、試着をするための長蛇の列ができます。レジを待つ列に並ぶのが面倒だと言って、オンラインで服を購入するミレニアムたちにとっても、オンラインでブラジャーを購入するのは、少しリスクがあるのかもしれません。
オンラインでのパーソナルな接客
そんななか、最近、ブラジャーブランドの「True&Co」が自社のホームページより質問に回答した600万人の顧客情報をもとに、製品開発を行っていると話題となりました。ブランドのホームページを訪れると、メニュータブの一番始めに「Your Top 3 Bras」というメニューがあります。いくつかの質問に答えていくと、自分の胸の形に合った「トップ3のブラジャー」を提案してくれるという機能です。
質問内容は、「どのブランドの何サイズを使用していますか」「今つけているブラジャーはいつから使用しているものですか」「胸の形を図から選んでください」「6カ月以内の体重の変化についてお聞かせください」といったパーソナルな細かい質問が多くみられました。これらの質問に答えながら感じたのは、自分の胸に合ったものを寄り添って考えてくれるような、まさに日本のランジェリーショップの店員と会話をしているような感覚でした。
自分に合うブラジャーを見つけようとサイトにやってくる顧客にとって、自分にあったベストな商品を探し出してくれる機能は、たとえオンラインであっても、パーソナルな接客に匹敵するサービスになるのではないかと思います。また、メーカーにとっても、正確かつ素直な顧客の声を集め、それらの顧客情報をさらに良い商品開発に使うことができる、とても効果的な方法だと感じました。
試着ができないオンラインの中で、ブラジャーを購入しようと思った際、このような顧客に寄り添って、その人にあったベストな商品を提案してくれる仕組みがあると、購買のハードルは少し下がるのではないでしょうか。
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