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米国マーケティングトレンド研究会 2022.07.28

日本の高級車、トヨタクラウンがはじめて太平洋を渡る?

日本では意外と知られてない、“どの日本車モデルが米国でも売られているのか”という疑問について、実は、“太平洋を越えたことがなかった日本の高級車の伝統とも言えるトヨタクラウンが、これから海を越えるぞ”という日本車ファンにはわくわくするニュースが、米国現地で流れました。トヨタ自動車の米国部門が、アメリカ時間の7月15日に、新型「クラウン」米国デビューのお知らせを発表したからです[1]。トヨタはこのクラウンを世界40カ国で発売し、年間販売台数20万台を目標としています。

アメリカ国内では、どのようなニュースが流れているのか、以下、現地メディアの反応を交えてご紹介いたします。

(トヨタ自動車の米国Webサイトに公開された新型SUVのティザー画像)

トヨタの日本における主力車種であるクラウンが初めて米国を含む全世界で販売されることになりました。1955年生まれ、実に誕生して70年近くになります。トヨタの最高経営責任者(CEO)、豊田章男氏は記者団に対し、「本日、この新しいクラウンファミリーの車を、初めて日本だけでなく世界で販売することとなり、とても嬉しく思います」と述べ、「これはまさに、当社の最高傑作(Crown)となる車です」とアピールしました。同社の発表によると、16代目クラウンは2023年1月に生産開始予定で、ハイブリッドシステムを搭載したクロスオーバー、日本でよく見かけるクラウンに最も近いセダン、SUV、そして「エステート」と呼ばれるワゴンのクロスオーバーの4種類で展開されます[2]。

クラウンは、日本では最も安いモデルで435万円(1ドル140円換算で約31,000ドル)。それに対してトヨタは高級車レクサスシリーズをグローバル展開で成功させており、米国ではその最も安いモデルで約35,000ドルです。さて、販売価格がどのあたりに設定されるのか、米国の消費者にとっては、とても気になるところです。しかし、米国でもかつての日本の広告キャッチフレーズのように「いつかはクラウン」というポジショニングを取るのか、メーカー自身がまだクリアにはしていません。ティザー動画では「セダンかSUVか?」と問いかけ、プレスリリースでは 「車高を高くしたデザイン」の「プレミアムセダン」と表現しています。

アメリカの専門メディアCar Driver(カードライバー)によれば[3]、「クラウンの外観は、90年代後半のスバル・レガシーSUSやボルボS60クロスカントリーを思い起こさせるので、スポーツユーティリティセダンと呼びたいところですが、クラウンが何であれ、実質的には2022年以降に販売終了するアバロンの後継車であると言えます。アバロンの堅苦しいイメージから抜け出し、派手なデザインで、2種類のハイブリッドパワートレインと全輪駆動を搭載しています」と伝えています。

現在、米国の中古車市場はどのモデルも値が跳ね上がり、新車市場は新型コロナ感染症拡大の影響で納車待ちの列が続いています。米国のForbes[4]によれば、注文から納車までは4週間から12週間、または人気のハイブリッド車であればそれ以上かかっている状況とのことです。確かに私たちアメリカオフィスの社員の間でも、それがもっぱらの話題となっています。

2023年からカリフォルニアのフリーウェイで優雅に走るトヨタクラウンのエンブレムを見るのが楽しみとなりました。クラウンを所有したことがない人にとっても、少なくとも試乗してみたいと思える、そんな嬉しいニュースではないでしょうか。

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参照元

  1. トヨタ公式WEBサイト: The Next Big Thing from Toyota is on the Horizon
  2. abcニュース:Toyota's Japan flagship Crown car to debut on global markets
  3. CAR AND DRIVER:2023 Toyota Crown Replaces the Avalon as a Lifted, Hybrid Sedan
  4. Forbes WHEELS:With Dealer Lots Bare, Car Shoppers Turn To Build-To-Order (Contributor/Paul A. Eisenstein)

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