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米国マーケティングトレンド研究会 2022.09.30

変わりゆくYouTube広告。スキップできない、広告の秒数など、注目すべき点は?

みなさんはYouTubeの動画内に流れる広告を見ていますか?YouTubeは、クリエイターを金銭的に支援するため動画広告を配信してきましたが、先日、「スキップできない広告を連続で表示する」という新しいスタイルでテストを実施しました[1]。今後のYouTubeの広告出稿にどのような影響があるのか、考えてみましょう。

新しいYouTube広告と視聴者の反応

新しいYouTube広告テストの対象者は少数でしたが、大きな話題を呼びました。スキップできない広告を連続で配信するという点は、ネガティブなニュアンスも含め、視聴者にとって重要な変化だったからです。現在はこのテストは終了し、これまで通りの広告が表示されていますが、今後いつ、このテストのような広告表示に変わるかは分かりません。そのため、広告主である企業は、このテスト結果を分析し、新しいYouTube向けに広告の作り方を変えていかなければならないでしょう。

注目すべきは、スキップできない、そして広告が表示される秒数

今回のテストで注目すべき点は、多くの視聴者が目にしたそのスキップできない広告ひとつひとつの長さが、約5秒だったところです。現在、YouTubeで最も長いスキップ不可の広告タイプは15秒なので、もしYouTubeが新しい広告方法を実施すると、連続表示されるため、5秒広告のような短いものがより表示されることになるでしょう。よって、各企業は、この短い時間の中で、印象深くかつ効果的な広告を作る必要があります。そして、フォードやフォルクスワーゲンなど、実際にいくつかの企業はこの仕組みをうまく取り入れたキャンペーンを実施しました [2]。
また、もし連続表示枠をまとめて買い取れるようなメニューがあれば、5秒広告の連続シリーズを作成する、といった企画も生まれるかもしれませんね。

「5秒」の価値を高めるクリエイティブ

企業によっては、5秒広告を作成するのが大変だと感じるかもしれませんが、視聴者がスキップできなくなることを考えれば、悪くないことかもしれません。5秒とはいえ必ずと言っていいほど視聴者はそれを目にしますし、クリエイティブが気になれば興味を引くでしょう。
そう考えると、この「5秒」に詰めるアイデアは、とても重要なものになってきます。視聴者に瞬時に情報を与えるため、インパクトのあるクリエイティブで勝負する必要が出てくるのです。また、複数の広告が連続で表示されるということは、単に情報を画像やテキストを出すだけの簡単なクリエイティブでは、多くの競合他社の広告に埋もれていってしまう可能性が高くなってしまうでしょう。

まとめ

InstagramのReelsやTikTok、YouTubeショートの流行により、私たちは短い動画に触れる機会が増えました。短い時間でいかに伝えるか、たくさんある動画の中からどう印象を残していくか、SNSマーケティング分野においてもクリエイティブの重要性はますます高まっています。もちろん、将来的に長いムービーがなくなるということではありませんが、「長い時間一つものを絶え間なく 見る」という習慣は、薄まってしまうかもしれません。
YouTubeが今回のテストで示したことは、YouTube広告クリエイティブに対する考え方を変えるものだったと言えます。実施されれば、企業は、何か新しい広告を作るときに5秒広告の研究と制作に取り組むことが不可欠になるのです。オンラインの世界で視聴者との関係性を構築するために短い動画広告への挑戦がますます重要になってくるでしょう。

 


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参照元

  1. 9to5Google 「YouTube says it has ‘concluded’ a test that saw as many as 10 unskippable ads in one break [U]」
  2. Medium 「5 Campaigns that used the Youtube 5 second skip ads smartly (by Prateek Malpani)」

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