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米国マーケティングトレンド研究会 2016.05.12

最近のアメリカSNS事情。若者のフェイスブック離れ、どのSNSが人気?

最近アメリカでは、長年ソーシャルメディアの頂点に立っていたフェイスブックから10代の若者のユーザー離れが深刻化しています。それと同時に次々と新しいソーシャルメディアが台頭してくる中、スナップチャットというメッセージングアプリがアメリカの若者を取り込み急成長しています。目まぐるしく変化し続けるソーシャルメディアのトレンドでは、デジタルネイティブと呼ばれるミレニアル世代が常にそのトレンド先を牽引していっています。
アメリカ大手ニュースサイトCNN.comではアメリカの13歳の中学生に対し、アメリカの10代の若者が、いったいどのソーシャルメディアをどのように利用しているか調査をしました。今アメリカでのSNSトレンド、人気のSNSを読み解きます。

Facebook フェイスブック

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フェイスブックは約10億人もの日間アクティブユーザーを抱えるの世界最大級のソーシャルメディアです。しかし近年ではアメリカの若者の間では、フェイスブックはほとんど使われなくなってしまいました。

大きな理由としては、あまりのユーザーの多さゆえに家族全員がファイスブックのアカウントを持ち、お互いが繋がりあってしまっていることにあります。10代の若者はフェイスブック上で自分好みの投稿がしたいのですが、家族の目があるためにフェイスブック上で本当の自分を出すことができません。友達間で行うような気軽な投稿をするのにでさえそれは弊害となり、気軽さを失ったフェイスブックは結果として多くの若者から見放されることとなったのです。

Snapchat スナップチャット
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スナップチャットは自分の送りたいユーザーだけに、写真やビデオ、メッセージなどを送れるコミュニケーションアプリです。一見どこにでもあるコミュニケーションアプリだと思われがちですが、最大の特徴としては「送った写真やビデオが最大10秒までしか表示できず、一回見たら再度見ることはできない」という点です。またメッセージも一定時間を過ぎると勝手に消えてしまう仕組みとなっています。
従来のコミュニケーションアプリに慣れてしまった人からみれば、非常に使いにくいアプリだと感じるかもしれません。しかしこの機能こそが現在多くのアメリカの若者を惹きつけているのです。
バージニア州出身のシェーンは友達とのメインコミュニケーションツールとしてスナップチャットを使っています。今まで彼は、自分のソーシャルメディアでの投稿を家族に見られたり、妹から親へ告げ口されるのを鬱陶しいと思っていました。そこにスナップチャットが登場しました。ユーザー層が若く、自分の親は使っていない、さらには自分がシェアしたい相手だけに自分の投稿をシェアする事ができるとわかった彼は、友達やガールフレンドと出かけたときの写真やビデオを親の目を気にせず投稿することができると知り、すぐに飛びつきました。
女の子のブレンダはスナップチャットの一定期間を過ぎると消えるメッセージ機能をよく利用しています。自撮りの写真をよく友達間で送り合う彼女は、写真を送信しても後に残らないため、気軽に写真を送り合えると言っています。また彼女はスナップチャット以外では自分の写真は悪用される可能性があることをしっかり認識しています。「後に残らない」という機能がユーザーに安心感を与え、アプリのアクティブ化を促しているのです。

Kik Messenger キック・メッセンジャー
Kikメッセンジャーはスナップチャットのように特別な機能があるアプリではありませんが、多くのアメリカの若者の間で使われているメッセージングアプリです。
この普通のメッセージングアプリが選ばれるには理由があります。実際の電話番号を他人に教えるよりもKikのアカウントを教える方がリスクが少なく安心できるからです。Kikだとグループチャットがしやすいということ、さらにプロフィール画像を自分の写真にすることによって自撮り写真を皆と共有できて楽しいと評価されています。

Ask.fm アスク・エフエム
Ask.fmは匿名性の質問回答プラットフォームです。日本で言うところのYahoo知恵袋でしょうか。しかし若者からはあまり支持は受けられていません。理由は、匿名制ゆえにコメント内容が非常に攻撃的になりやすいからです。またフォロワーやユーザーが全くいないために面白くないと理由でAsk.fmを使わない人も多いようです。

Twitter ツイッター

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インタビューした中の1人、ハンナはツイッターを「自分自身や自分の考えを発信し知ってもらうのに最適の場」と言っています。リツイート機能は彼女の好みや関心ごとを知ってもらうために頻繁に利用しているそうです。また1ポスト140文字までという文字制限が逆に「気軽さ」をユーザーに与え、若者の間では根強い人気を保っています。

以上のように現代のアメリカの10代は、「自分のしたいと思った投稿を、自分が見てほしいユーザーにのみ送る」といった、ソーシャルメディア上での「プライベートな空間」をより意識するようになってきたといえます。この「プライベートな空間」が、ソーシャルメディアに対し投稿する「気軽さ」を生みだし、多くの若者を惹きつけています。


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Ys and Partners(本社カリフォルニア州)では、2002年から蓄積したマーケティング・コミュニケーションの知見、経験、技術を元に、コンテンツマーケティングの手法などを用い、北米に進出される日系企業様をご支援しています。また、日本オフィス(東京都港区、横浜市中区元町)では、北米に進出される予定のお客さまはもとより、東京でビジネスをされている皆さまへ、米国の最新事例のご紹介をしています。詳しくは弊社ブログページをご覧ください。


参考記事
http://www.cnn.com/2015/09/30/us/do-teens-still-use-facebook/
https://www.commonsensemedia.org/blog/16-apps-and-websites-kids-are-heading-to-after-facebook
http://www.usatoday.com/story/tech/news/2016/04/14/survey-snapchat-most-popular-app-among-teens/83021810/
https://pixabay.com/en/snapchat-social-media-photograph-1360003/
http://kotaku.com/the-video-game-people-you-should-be-following-on-twitt-1532776063
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