アメリカで若者に人気のSNS「スナップチャット」の画期的な新機能とは？

日本ではあまり知られていないSNSプラットフォーム「Snapchat」（スナップチャット）。実は、昨年アメリカで1万人のティーンエージャー（平均15.8歳）に聞いたアンケートで、「最も好きなSNSプラットフォーム」に選ばれるなど、アメリカでは若者から人気を集めています。長年若者に人気を得られている理由には、スナップチャットが持続的に画期的で便利な機能を導入し、競合他社と差別化を図っていることが挙げられます。

「Snapchat」（スナップチャット）とは何か？

スナップチャットとは、2011年にアメリカのスタンフォード大学の学生3人によってローンチされたSNSプラットフォームです。基本的な機能として、撮影した写真や動画（「スナップ」と呼ばれる）に文字を入れたり、フィルターやエフェクトを施したりして、登録した友人に送ることができます。 友人に送ったスナップが数秒で消える、そして24時間のみ閲覧可能という、当初競合他社にはなかった特徴があったことで有名になりました。現在、インスタグラムのストーリーズ機能が多くのユーザーに愛されていますが、その機能の発祥元がまさしくスナップチャットなのです。

一時期は、インスタグラムが後に出したストーリーズ機能の普及や、TikTokといったショート動画を得意とするSNSプラットフォームが増え、スナップチャットの人気は衰えたかのように思えました。しかし、2020年にPiper Sandler（米国投資銀行）が10代の若者10,000人に行ったサーベイでは、インスタグラムやTikTokを抜き、「最も好きなSNSプラットフォーム」に選ばれるなど、テクノロジーを活用した斬新で便利な機能がたくさんあることで、スナップチャットは特に若者の間で最注目されています[i]。

スナップチャットの画期的な新機能。

現在、特にスナップチャットが力を入れている機能が「スキャン」機能になります。「スキャン」機能とは、簡単に言うとスナップチャットのカメラを使った検索機能のこと。例えば、スキャン機能を使って犬や植物の写真を撮るとその名前と情報が見られたり、食品や飲料製品のバーコードをかざすとその製品の栄養成分表を確認したりすることが可能なのです。

そして、このスキャン機能で新しく出来るようになるのがレシピ検索です。今月、スナップチャットは、カメラに材料をかざすだけでその材料を使うレシピが見られる機能を追加しました。それだけでなく、その材料の情報もWikipediaから引っ張ってくれるので、ただレシピ通りに作るだけでなく、そのレシピ料理の栄養分などもきちんと学ぶことができます。

（スナップチャットから：新機能のレシピ検索）

スナップチャットの新機能がソーシャルコマースにもたらす効果

ほかのSNSプラットフォーム同様、スナップチャットも、ソーシャルコマースに向けた新機能を続々導入しています。その中でも、この新機能「スキャン」は特に恩恵をもたらします。使用例として、気になった洋服の写真を撮るだけで、その洋服に似たアイテムを見つけることができます。もちろん、そこから気に入った商品の購入ページへワンクリックで飛ぶことも出来ますし、スナップチャットのライブラリに保存し、あとで購入することも可能です。

まとめ

スナップチャットによると、現在34％のスナップチャット利用者が、スキャン機能を毎月使い、情報を得ています。スキャン機能の利点は、やはり「スナップ」するだけで簡単に知りたい情報が見られることでしょう。今後も、更に幅広く、精密な情報収集がスキャン機能で可能になると予測されているため、ますます目が離せません。

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参照元：

[i] Snapchat Widens Lead Over TikTok and Instagram as Teens’ Favorite Social Media App Piper Sandler