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毎月中身が変わるお菓子の詰め合わせを、海外のユーザーに定期的に届けるサブスクサービス。日本の美味しいお菓子を楽しみたいというアメリカ人の間で人気です。最近では、日本に興味を持つアメリカの消費者が支持する様々なお菓子サブスクサービスがあります。今回のブログでは、特に人気の高い日本のお菓子サブスクサービスを比較します。
はじめに
一般的なアメリカ人は、日本について特定の印象を抱いています。彼らは、日本は他の多くの国よりも技術的に進んでおり、非常に安全で、親切な人がたくさんいる国だと思っています。そしてまた、日本は世界で最も興味深く珍しいお菓子が誕生した場所であるとも思っています。
日本のお菓子は非常に人気が高く、過去10年間に日本のお菓子サブスクサービスが複数登場し、お気に入りのお菓子を求めるニッチな層の需要を満たしてきました。これらのサービスに共通する特徴を裏読みし、日本のお菓子にアメリカの消費者が期待しているポイントを学んでいきましょう。
最も人気のある日本のお菓子サブスクサービス
1)東京トリート(Tokyo Treat) – 最大のお菓子ボックス
「地球上で最も大きな日本のお菓子ボックス」と自称する東京トリートは、毎月1,300g以上の日本のお菓子を定期購買者に届けます。その箱には、日本の限定品飲料、おもしろいキットカットのフレーバー、チョコレートやポテトチップスなどを含む15〜20個のアイテムが含まれています。
東京トリートは、海外の友人に日本にしかないお菓子を送りたいと考えた、近本あゆみ氏によって設立されました。今では東京トリートは「現代の日本の味」を提供する大規模なサブスクサービスに成長しました。
このボックスには、日本に住んでいる友達に「コンビニにお菓子を買いに行こう!」と言ったら買えるであろうお菓子の詰め合わせが入っています。実際、東京トリートは日本のコンビニと密接に結びついており、ウェブサイトには「コンビニ文化ガイド」というページがあり、コンビニのお菓子の文化的な影響について語っています。
東京トリートのターゲット層
東京トリートは、日本のアニメやマンガにはそれほど詳しくないかもしれないが、日本食や日本のデザイン、日本文化が好きな一般のミレニアル世代やZ世代の消費者をターゲットにしているようにみえます。
彼らが選び抜いた商品は、一般の日本人であれば簡単にコンビニで手に入れることができるお菓子の限定フレーバーなどです。東京トリートは、日本文化のユニークさを表面的なレベルで好み、楽しくシンプルで簡単に日本との繋がりを求めている消費者の心を惹きつけています。
12ヶ月間の定期購読は約32ドルです。
2)サクラコ(Sakuraco) – 本物の日本体験
サクラコは、東京トリートの創設者である近本あゆみ氏によって設立されましたが、日本文化に興味を持つ、東京トリートとは全く異なる顧客層をターゲットにしています。一般的なコンビニのお菓子ではなく、サクラコは定期購買者に毎月、選び抜いた伝統的な日本の和菓子やお茶の詰め合わせを届けています。
サクラコには、食品以外にも、ふろしきやお箸の伝統的な日本のアイテム、そしてアイテムに関する情報が書かれた冊子などが含まれています。
サクラコのターゲット層
サクラコの顧客はおそらく日本文化により深く興味を持っている人々です。過去に日本語を学んだり、一時的に日本に住んだ経験があるかもしれません。明るいパッケージやかわいい商品以上に、日本の文化をより深いレベルで理解したいという願望があります。東京トリートの顧客は東京を訪れる可能性が高く、サクラコの顧客は京都を訪れる可能性が高いと言えます。
12ヶ月の定期購買料は、1ヶ月あたり約32ドルです[1]。
3)ジャパンクレート(Japancrate) – アニメファンにアピール
ジャパンクレートは、2014年9月に設立されたお菓子サブスクサービスです。ジャパンクレートは、CrunchyrollやFunimationなどの人気アニメストリーミングサイトなどに宣伝しています。また、姉妹店のSugoi Martも経営しており、そこではアニメブランドの商品やお菓子、マグカップなどのアイテムを購入できます。
ジャパンクレートのターゲット層
ジャパンクレートがこのブログで紹介する他のお菓子サブスクサービスと異なる点は、アニメや日本のポップカルチャーのファンをターゲット層にしているということです。ジャパンクレートのウェブサイトは、アメリカのコミックやマンガでよく見られる特定のフォントを使用しており、さらにAbout Usページでは、スタッフ全員がちびアニメキャラクターで紹介されています。
ジャパンクレートの商品は日本のポップカルチャーとの明確な関連性があります。ジャパンクレートの定期購買者にとっての最大の魅力は、日本のコンビニスナック文化を体験でき、同時にアニメグッズのコレクションにアイテムを追加でき、アニメのパッケージを楽しめることです。
12ヶ月の定期購買料は、1ヶ月あたり33.99ドルです[2]。
4)ボックス(Bokkusu) – プレミアムスナック
ボックスは、高級なお菓子のサブスクサービスであると謳っています。ボックスは2015年にダニー・ティアン氏によって設立され、地域特有のお菓子を提供しています。最新のボックスは埼玉、広島、日光といった地域がテーマになっており、これらの地域のお菓子が入っています。これらのお菓子は、海外の人々に自社商品を販売する手段がない地元の家族経営の生産者から提供されています。
各ボックスには20種類以上の商品が含まれています。お茶やボックスのために作られた限定アイテム、さらに各商品の由来が書かれたパンフレットも含まれています。
また、ボックスはBokkusu BoutiqueやBokkusu Market、そしてHello Kitty&Friends(ボックスとのコラボレーションで、キャラクターグッズやかわいい商品を購入できるサイト)など、他のECサイトも運営しています。
ボックスのターゲット層
サクラコと同様に、ボックスのターゲット層は、より本格的な日本の体験を求める消費者です。ボックスは伝統的な日本文化と明確な繋がりがあります。ボックスの特徴として、ボックスは日本人移民、アジア系アメリカ人、および日本の商品を日常生活に取り入れたいというニーズを持つ層をターゲットにしているように感じられます。
これは、サクラコがふろしきや箸などの伝統的な日本のアイテムを提供しているのに対して、ボックスは職人による製品に特化して提供しています。サクラコは、彼らのターゲット層がふろしきや箸などの基本的な日本のアイテムを手にしたことがないと想定している一方、ボックスはすでにそうしたアイテムを持っている消費者をターゲットにしているように思えます。また、ボックスは品質を何よりも重視しています。
12ヶ月の定期購買料は、1ヶ月あたり39.99ドルです[3]。
まとめ
アメリカ人の心の中では、日本の商品に対する人気が過去と比較して最大級に高まっています。食品業界では顕著であり、スナック類は非常に人気があります。特にオンラインでコンテンツを発信する若者たちに受け入れられています。友達と一緒に楽しむ喜びもあり、珍しい日本のスナックを食べる体験を共有しています。
各サービスの共通点は、日本の商品の独自性を強調していることです。また、他のサービスと比較して提供する商品のユニークさもアピールしています。これらの共通点から、アメリカで日本製品が成功するための重要な要素は、アメリカの製品を肩を並べるのではなく、アメリカ人の選択肢の中で「風変わりな珍しいオプション」として確立することだと言えます。
一部の日本文化は、アメリカナイズされることでアメリカ文化の一部になりました。寿司やラーメンは、最も明らかな例です。これらのアイテムは、最初にアメリカに持ち込まれた時代には、その文化に溶け込むことが成功への最善の方法でした。しかし、2024年のアメリカ市場で成功するためには、日本製品の価値を重視し、その日本らしさ、ユニークネスを強調することが重要です。
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