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Facebook(フェイスブック)は、人気の高いソーシャルメディアプラットフォームです。その理由のひとつに、「コミュニティ形成ツール」としての有効性があります。企業・ブランドのFacebookページを見ると、製品の広告が端的に表示されるものも多くありますが、成功しているページは広告以上の「コミュニティ」を提供していることが多いようです。その方法を見てみましょう。
Facebookは様々な政治スキャンダルに巻き込まれることもあり、マーク・ザッカーバーグ氏の世間からの支持は厳しいものがあるにもかかわらず、ソーシャルメディアプラットフォームとしては世界中で人気があります。とくにアメリカ人の70%が「Facebookを利用したことがある」と答えており、Facebookの存在が多くのマーケティング戦略において不可欠な要素となっています。
しかし、単にFacebookページを開設するだけでは、新しい顧客を獲得することはできません。ここでは成功したFacebookページを3例とりあげています。ユーザーにとって魅力的なページとはどのようなものなのか、ヒントが見つかるかもしれません。
ファンの「ライフスタイル」を訴求する:GoPro(ゴープロ)
カメラが有名なゴープロは、Facebookのコミュニティ形成が、かなり高いレベルで成功している企業です。フォロワーは1000万人以上いて、ブランドのコンテンツを見て自分達のページでシェアすることを楽しむような熱心なファンを抱えています。
その成功の理由の1つは、ゴープロが常にプロの撮影映像を投稿するのではなく、ユーザーが撮影した映像をFacebookページで紹介していることです。カメラの使い方や撮影ポイントなど、コミュニティのメンバーがコメントすることも可能です。これにより、潜在的な顧客も製品購入時に参考になる情報を自然に得られるだけでなく、コミュニティの一員であることを実感することができるのです。
このように、ゴープロのFacebookページは単に製品の広告ではなく、製品を持つことで得られる「ライフスタイルの広告」をしています。多くの人がこのページをフォローし、関わりたくなるのも納得の構成と言えるでしょう。
コアなファンの心を掴む:Disney+(ディズニープラス)
ディズニー関連のコンテンツが大人気なことだけでしたら、意外性はないかもしれません。しかし今回扱うのはストリーミングサービスを行うディズニープラスについてです。そのマーケティングチームはFacebookで「ファンのニーズに直接応える」ページを作成しました。
ディズニーのコアなファンというのは、好きな映画や番組、俳優などについて、細部まで知りたがる人が多いそうです。Facebook以外でも「ディズニートリビアナイト」や「ディズニートリビアブック」などは、とても人気のあるアイテムやイベントとなっています。また、YouTube(ユーチューブ)では、ディズニーの新作映画(マーベル映画など)の予告編が数日で何百万回と再生されます。
そこでディズニープラスのFacebookページでは、新旧コンテンツの「舞台裏」の映像や画像をたくさん公開しています。ファンの需要にマッチする情報を提供することで、フォロワーが増加しました。また、それらの情報が公開ページであるため、ファンはこれらのコンテンツについて会話し、自分のアイディアや予測などをシェアすることができます。さらに、ディズニープラス側でこれらのコメントをフィードバックとして確認し、今後投稿するコンテンツに活用しているようです。
ネガティブな状況を独自のスタイルで明るくする:Booking.com(ブッキング・ドットコム)
ブッキング・ドットコムは、旅行関連の予約をサポートするウェブサイトです。ホテル、航空券、観光スポットの手配をサポートしています。
この会社のFacebookページで着目したい点は、新型コロナウィルスのパンデミックが発生したときの対応です。ご存知のように、パンデミック発生当初は多くの国が国境を閉鎖し、隔離措置をとりました。人々が家から出られなくなっても、ブッキング・ドットコムはソーシャルメディアの投稿を停止しませんでした。
あえて「美しい旅行先の風景」や「面白い休暇のアイディア」、そして自社が提供するお得なプランについて投稿していました。そうすることで、自粛中の厳しい状況からファンの気持ちを和らげ、明るくすることに努めたのです。パンデミック時には、ソーシャルメディアのフィードのほとんどは、「新型コロナウィルスの統計」、「営業中止」と、多くの悪いニュースで埋め尽くされていたので、これは新鮮に映ったことでしょう。最も困難な時期に見込み客に旅行の情報を提供するという彼らの取り組みで、ブッキング・ドットコムは、1500万人を超えるフォロワーを獲得しています。
まとめ
自社のFacebookページを有効活用するコツは、「コミュニティの声」をいかに捉えるかにあります。Facebookは、もともと人々の親密なつながりを促進するために形成されたという点で、独自性の高いソーシャルメディアプラットフォームです。Facebookほど、ソーシャルプレゼンスにおけるコミュニティ育成の面で成功しているプラットフォームは他にはありません。
今日、Facebookの価値を否定的に捉えたり、企業やマーク・ザッカーバーグ氏に対する個人的な印象から否定したりする人もいます。ただ、多くのアメリカ人にとってFacebookは楽しさ・共有・ファンコミュニティの源泉となっている事実があります。そこでの成功の鍵は、自社のターゲットとなる層がどのような「コミュニティ」に参加しているかを分析し、そこに合うようにFacebookページを表現・運用していくことと言えるでしょう。
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