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私たちは2002年から米国に進出してきた数多くの日本ブランドを、マーケティング、ブランディングの面から支援してきました。そして機会があれば「日本企業が海外に進出する際に注意すべき点」を、日米のさまざまな場所で話してきました。
ここに挙げた4つのポイントは、私たちが日本からすでに米国進出を果たした企業、もしくはこれから進出を検討している方々に、伝えてきたことです。
私たちワイズアンドパートナーズが考える、日米双方の言わば文化的なリエゾン役からみた、海外進出において検討しなければならない4つの注意点をご紹介いたします。
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1.現地のカルチャー理解
海外進出の第一歩として、まずカルチャーの違いを理解することが大切です。使われている言語も違えば、風習、習慣も異なる地に降り立ち最初に感じることは、どちらが北か南かもわからないということです。
カルチャーの違いによる誤解は、消費者、市場だけでなく、協働していくパートナー間でも顕著にみられます。たとえばビジネスミーティングにおいて、米国のある人種では世間話やプライベートに関したことはあまり話さず、なるべく相手に失礼のない印象を持たせようという傾向が強くあります。一方米国でも人種が異なれば、ビジネス交渉成立までの間に、プライベートな話題をたくさん話し、互いに親密になろうとする傾向があります。
ビジネス間でのカルチャー理解は、海外進出をより円滑に成功へと導くものの一つです。さらには現地の人材、マーケターやステークホルダーたちと協働していくことで、カルチャー理解への早道切符を手に入れられることは間違いありません。
2.自国で成功したビジネス戦略を流用しない
海外進出をした際、よく陥りやすい失敗例が自国でのビジネス戦略の流用です。多くの企業は自国での知見や経験から得られた戦略を「翻訳」し、海外進出の際にその戦略を流用してしまいます。
しかし前述したように、進出先のターゲットは全く異なった言語と文化背景を持った人たち。その市場では自国で成功した戦略、経験、成功体験が役に立つ可能性はごくわずかです。
自国での成功は確かに大きな財産ですが、時に企業を盲目にしてしまう可能性があります。常に何もかもが違う土地で、まったく新しい事業を始めるといった心意気で、現地文化、環境に適切な戦略構築をすることが非常に重要となります。
3.自国と進出先の顧客が製品、サービスに求める価値は常に違う
海外進出を検討する際、多くの企業が自国で売れた製品やサービスをそのまま持っていこうと決めることがあります。しかしここで一度考えてみてください。進出後にアプローチしようとしているカスタマーは全く異なる文化を持った新しい人たちなのです。
たとえば自国で成功したソフトウェアが、海外進出する際、まず進出先の市場の成熟度をみていきます。自国では十分に浸透した製品はより拡張機能が加わっていたり、取り扱いの際のマニュアルが簡略化されていたりします。しかし、全く馴染みのない市場に売り込んでいく場合、ターゲットはまずそのソフトウェアが何なのかもわかりません。そういった場合、製品を一度入門向けにし、拡張機能をなくし、チュートリアル機能を強化していく必要があります。
このようにターゲットとなる文化や市場の成熟度に伴い、製品やサービス形態、ブランドの価値は変わっていき、その受け入れ方が変わってくるのです。それに伴い、製品の生活者へのアプローチ方法や売り込み方なども180度変わっていくことが少なくありません。
4.国によって効果的なセールス、マーケティングチャネルが違う
ターゲットとその文化背景が異なれば、マーケティングやセールスのチャネルは変わってきます。
たとえばアメリカの企業が日本へ進出する際には、現地企業やパートナーを中心に、ビジネス会議以外にも接待や会食を通じ、長い期間に渡り信頼関係を構築していかなければなりません。日本では、人と人との信頼関係を大切にするという文化的背景があるからです。
一方、米国では、ビジネスにおいてFace to Faceの会議は時間がかかるため避ける方向にあります。つまり、オンライン上での会議ができるツールやアプリなどを利用し、有力なセールスチャネルを持つことが比較的容易にできるのです。
その一方で、マーケティングチャネルも業界によって異なります。たとえば、2023年現在、日本のBtoB業界ではあまり利用されていないLinkedIN (リンクトイン)が、米国ではメジャーなSNSツールと言えます。また、BtoCマーケティング向きのSNSツールとして破竹の勢いであるTikTokも、米国ではBtoBマーケティングに利用されはじめています。
海外の市場でマーケティング施策を打つ際には、現地でのマーケティングチャネルの動向やSNSの利用率、浸透度をしっかりと分析していく必要があります。
海外進出を成功させるために
ここまで、日本企業が海外進出をする際に注意すべき点をご紹介しました。すべてをクリアしても必ず成功できるとは限りませんが、1つでもクリアできていなかった企業は、必ずといっていいほど失敗しています。
いずれも現地に拠点を置かないと自社だけでクリアすることは不可能に近い内容です。しかし、現地に拠点を置くことも非常にハードルが高いため、現地にいる最適なパートナーを見つけて協働することが有効です。
私たち ワイズアンドパートナーズ(米国カリフォルニア州)は、2002年から「日本のブランドを海外で有名にする」を使命に、マーケティング・コミュニケーションの知識、技術、経験、人材を総動員し、これまで50社以上の大手日系企業様をご支援して参りました。弊社でご支援可能なサービスの内容や、実際にご支援した成功事例などを以下にご紹介していますので、ぜひご覧ください。
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