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米国マーケティングトレンド研究会 2016.03.26

B2B企業における6つの顧客育成ワークフロー

ウェブサイトに訪れたすべての人が、製品やサービスを買うとは限りません。
ナーチヤリング(育成)ワークフローは、ウェブサイトを訪れたが、今すぐに製品・サービスを購入する準備が出来ていない潜在顧客を取り込むのに非常に効果的なものです。こういったワークフローはEメールによって潜在顧客との信頼関係の構築し、購買顧客のジャーニーを先導してくれます。
しかし育成ワークフローを成功させるためには、以下の4つの事を心得ておく必要があります。
①. コンテンツを通じブランドアウェアネスと信頼性の構築する。
②. ターゲットが痒いと感じるところに手を差し伸べ、ブログ記事などのコンテンツでアプローチしていく。
③. 自社のブランドに関連したEブックやガイドなどを利用し、長い時間をかけてアプローチし続ける。
④. 自身のブランドや製品に関しての意見に耳を傾け続けていく。

以上の事を加味したうえで、B2B業界の中ではさらに6つの顧客育成ワークフローが必要になってきます。

1.メール登録者ワークフロー
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登録者ワークフローとは、ブログやニュースレター、メルマガ登録者がコンテンツの更新通知や追加情報などに関するメールを受け取ったときの段階を指します。このワークフローでは、登録者に対しブランド側が歓迎していると感じさせることが出来たり、どういったコンテンツが望まれているかという事を明らかにしてくれます。
ウェルカムメール
「ウェルカムメール」というメールがこのフローでは大きな役割を果たします。まずこのメールでは登録者に自身のコンテンツに登録してくれたことや彼らを大切に思っていることを伝えることが重要です。
登録者からのフィードバック
ウェルカムメールやメルマガ、ニュースレターを長い期間続けていくことにより、登録者側から希望する購読スパンやコンテンツに関しての様々なフィードバックが受けられ、そこから彼らがメールに一体何を求めているのかを知る事が出来ます。しかし自分たちが必要としている情報をえるためには、月何回登録者たちにメールを送っていくのか、毎回新しいブログの更新通知メールを送っていくのか、週単位か月単位で配信するのか、希望するコンテンツ内容などの、自身がフィードバックを受けたい事柄を登録者に明記していく必要があります。それに対し登録者は、各個人の好みなどを設定し、そこから的確な配信スパン、コンテンツなどを査定していくことが出来ます。

2.潜在顧客育成ワークフロー
潜在顧客育成ワークフローは、潜在顧客を絞り込むことによって、より彼らを確固たるカスタマーへと近づけるためのものです。彼らは製品やサービスの購入を決める前に、製品、サービスを提供する企業の詳細を調査したり、彼らとの信頼構築をしていきたいと考えます。彼らとの繋がりや信頼を構築するには、自動化されたメールが大切になっていきます。以下のワークフローをこなすことによって自動化されたメールで企業の事を知ってもらい、信頼関係を築く事が出来ます。
メール1 潜在顧客創出メール
潜在顧客を創出するためのオファーメールで、ブログの記事などを送る事で、ターゲットを惹きつけます。このメールは企業やブランドの事を認知させる段階となります。
メール2 詳細情報メール
このオファーでは製品やサービスに関連したEブック、ケーススタディなど、少し踏み入った詳細情報を送り、潜在顧客をより惹きつけます。
メール3 トライアルサービスメール
最後に送るメールでは、無料コンサルテーションやトライアルやデモの配信などといった、実際に製品やサービスがどの様なものなのか体験できるものを送り、潜在顧客に実際の製品・サービスを体感してもらいます。
一見シンプルなワークフローですが、これらのメールはセールス色を強く出さずに、ターゲットを自身のセールスフローへ自然に取り組むことが出来きます。セールス色が薄いのでターゲットも自然と製品やサービスに興味を持つことが出来るのです。

3.ロイヤリティの高い潜在顧客へのワークフロー
このワークフローではウェブサイトに頻繁に訪れていたり、メールを毎回開いていたりしている潜在顧客に焦点を当てていきます。ここでは彼らをいかに囲い込み、高いロイヤリティを維持していくかがカギとなります。
メール1 詳細情報メール
前述したようにここではケーススタディの様なより詳しい情報を提供します。ロイヤリティの高い潜在顧客はすでにメールやウェブサイトに載っている情報を何回もチェックしています。なのでここではウェブサイト上には載っていないような、一歩踏み込んだ情報が必要となります。
メール2 トライアルサービスメール
無料コンサルテーションやデモ製品などで実際に製品・サービスを体験してもらいます。
メール3 電話オファー
もし彼らがデモやトライアルで、製品・サービスに価値を見出せたとしたら、すぐさま彼らに電話で問い合わせましょう。

4.フォローアップワークフロー
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初期段階では全く興味を示さなかったターゲットも、時間が進むにつれ状況が変わり、製品やサービスに興味を持ち始める可能性が有ります。なので彼らにも定期的にフォローアップしていくことは決して無駄ではありません。彼らを再度振り向かせるには以下のワークフローが必要となります。
オファー1 新サービス告知
自社の新しい製品・サービスは、今までに予測もしなかったターゲットを振り向かせる事が出来ます。以前の製品・サービスに興味を示さなくとも、新しいものには飛びついてくるかもしれません。
オファー2 アンケートの実施
メールでアンケートを実施してみるのもいいでしょう。特にターゲットが以前に企業からアプローチを受けた時に何を感じたかなどを聞いてみましょう。
オファー3 相互認知の確認
いくら企業側がフォローアップが必要なターゲットの事を意識していても、彼らは企業の事を意識しているとは限りません。彼らを振り向かせるためには、今までに多くの閲覧数やダウンロード数を獲得した、自社の製品・サービスに関してのコンテンツを配信しましょう。多くみられているという事はコンテンツの価値や信頼性を高め、今までに興味を示さなかったターゲットを惹きつけます。

5.顧客ワークフロー
潜在顧客を自身のカスタマーに取り込んだだけでは終わりではありません。カスタマーとして取り込んだ後も、彼らのロイヤリティを維持していかなければなりません。このフローでは獲得したカスタマーが自社の製品・サービスに対してどのように感じているかという事が重要になっていきます。
メール1 感謝メール
潜在顧客がカスタマーへとなったら、1日以内に製品・サービスを利用してくれたことに対して感謝の意をメールで伝えましょう。感謝メールを送る際には必ずブログやソーシャルメディアの登録を誘致し、これにより常に新しい情報を顧客に発信でき、ロイヤリティを高めていくことが出来ます。
メール2 フィードバックメール
この段階のメールでは、製品・サービスを数日間使ってみてどうであったかという事をカスタマーに聞きくことで、相手が製品・サービスに満足しているかという事を確認していかなければなりません。カスタマーからフィードバックが受けられるようにEメールアドレスや電話番号、もしくはお問い合わせフォームのリンクを挿入しておきましょう。
メール3 新しい製品・サービスのプロモーション
2-3か月たったころには、次の製品・サービスを購入させるためのプロモーションを行いましょう。またその時に値引きプランなども一緒に提供すれば、カスタマーの購買意欲をかきたて、売上につながります。

6.業界についての詳細ワークフロー
自社が得意とする業界に精通していることは最高の商材となります。それらの情報を顧客に送る事によって、企業の信頼性や専門性を高めます。潜在顧客や新しい顧客がどの業界に属しているかを調べ、事前に専門領域を広げていきましょう。
メール1:ブログなどの簡易的な情報を送る
メール2:ホワイトペーパー、ビデオ、チェックリスト、ガイドライン等を送る
メール3:ウェビナー、ケーススタディ、Eブックス、HowToビデオなどの踏み込んだ情報を送る
メール4:デモ、コンサルテーション、査定額、レビューなどを送る
資料はすべてターゲットの属する業界に関連したものを送り、信頼性や専門性を高めていきましょう。

以上の事から、セールスにおいて様々な段階に適したアプローチをしていくことは、多くの潜在顧客を自身の確固たるカスタマーへと取り込むことが出来ます。幅広くのターゲットを見据えるのではなく、しっかりとターゲットを絞っていくことが結果的に様々な顧客を惹きつけていきます。


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参考記事
http://blog.hubspot.com/marketing/6-workflows-every-b2b-company
http://www.freeimages.com/photo/handful-of-dirt-1-1400915
https://stocksnap.io/photo/56A1C1BE07
https://unsplash.com/photos/LF8gK8-HGSg

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