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米国マーケティングトレンド研究会 2023.02.24

アメリカでBtoBビジネスを成功に導くポイントとは?

アメリカにおけるBtoBコミュニケーションは、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響もあり、急速に進化しています。特にEC担当者はより若く、多様化しているのです。この分野でチャネルを広げ売上を獲得する戦略を立案するため、まずは “担当者”を理解するから始めましょう。

変わるBtoB向けECのターゲット像

2023年、アメリカは大きなインフレが起こり、経済の先行きは不透明な状況です。BtoBマーケターにとって現在は、ビジネスで成功するための戦略を立案することは簡単なことではありません。だからこそ、戦略を練る前に、そのターゲットとなる企業担当者の状況を理解する必要があります。

  1. EC担当者は若いデジタル世代ターゲットとなる顧客企業のEC担当者の多くは、ミレニアル世代の人たちです。また、EC担当者の中には、Z世代も含まれています。最近の American Marketing Association の調査によると、購入者の65%が18~40歳であることがわかりました[1]。デジタルネイティブであり、オンラインで何かを購入することがあたりまえの世代は、個人の消費だけでなく、仕事の上でもECを利用することに抵抗がないのです。
  2. 体験のしやすさを優先するこの世代はデジタルネイティブだからこそ、ビジネスのための購買決定に対してもできるだけ簡単に買えることを求めています。対面ミーティングやセールス電話のように直接的なコミュニケーションプロセスではなく、簡単で迅速、そして可能な限り自己完結できるようなECであることが重要なポイントです。
  3. 意思決定をしているのは彼らだけではないDemand Genは、2022年後半にBtoBバイヤーの行動調査を行い、その購買習慣の進化について発表しました。最も興味深いのは、55%のバイヤーにとって、BtoB向けECからの購買サイクルが長くなったという点です。調査対象者の20%は、購買までの時間がどんどん増加していると回答しています。この時間の増加、つまり購買までのステップの遅れの主な原因は、社内決済の手続きが長くなってしまっていることにあるようです[2]。つまり、現場担当者だけではなく、その先の上司まで想像して、説得力のある戦略を立てる必要があるのです。

2020年以降、BtoCとBtoBの両事業において、EC販売チャネルは爆発的な成長を遂げました。アメリカでは現在、さまざまな業種のBtoB企業全体の約65%が、EC販売チャネルを運用しています。そして平均すると、EC販売が全収益の 18% 以上を占めていて、もはや対面販売と同等の規模となっています[2]。

ターゲットとつながるためのアイデア

前述した通り、最近のBtoB向けEC担当者は、デジタルネイティブで若く、利便性を重視しています。

ミレニアル世代やZ世代のBtoBバイヤーとつながることは、意外とBtoC向けECの顧客とつながることと変わらないのです。もちろん、個人とビジネスでは立場が違うので、つながり方は異なる点も多々ありますが、一つだけ変わらないことがあるとすれば、それは、いかにバイヤーがいる場所で宣伝し、自分たちの製品・サービスを発見してもらうかということです。そしてそれは、オンラインの中で実現できるものでしょう。

以下からは、BtoBのバイヤー(決済者)とつながるためのアイデアを紹介します。

・強力なB2Bコンテンツに注目する

BtoC向けのSNSアカウントのように、一般消費者に親しみを持ってもらえるような投稿をすることは、必ずしもBtoB向けにとって有効であるとは限りません。
例えば、社員が自分の会社を好きな理由を語った写真や、社員旅行の様子など、個人にフォーカスを当てた投稿は、その企業のブランドイメージを構築したり、新卒をリクルートしたりすることには向いていますが、製品を欲しいと思っている同業者にはあまり響かないでしょう。

それよりも、自分たちは業界の専門的な知識やノウハウを持っていることアピールすることが重要です。特にインフォグラフィックは、さまざまな情報や調査データをまとめて整理できる簡単な手法です。同じ業界の人に、市場情報や自社の成功事例の数値結果などを、視覚的かつ直感的にアピールするB2Bコンテンツを作成し、最初に興味を持ってもらうことができるはずです。

・BtoBの未来はECにあり

昨今のBtoBバイヤーに製品やサービスを売り込みたい場合に最も簡単で重要なのはECサイトからのアプローチです。実際、アメリカでは、販売チャネルとして最も急成長しています。
これは新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響で、多くの企業が直接触れ合うことができない状況を乗り切るために、EC販売を検討し始めたからでしょう。そしてパンデミック終息後も、この勢いは衰えることを知りません。

・ ソーシャルメディアでより多くのプロフェッショナルとつながる

デジタルネイティブである現在のBtoBバイヤーの多くは、ソーシャルメディアをプライベートだけでなく、仕事上でも活用しています。このため、アメリカでは多くの企業がセールスリードの獲得を目的としたソーシャルメディアページの運営を始めています。

いくつかの調査データによると、ミレニアル世代やZ世代といった若い層は、Googleなどのサイトよりも信頼性の高い検索エンジンとしてソーシャルメディアを利用することが示唆されています。ソーシャルメディアを使って購入を検討している商品やサービスを調査することで、有用性をより確かなものにできると信じているのです。
また、公式ウェブサイトよりも、専門家による率直なレビューの方が、より多くの情報を提供してくれると考えている可能性があります。そのため、LinkedInなど、プロフェッショナルが集まり、情報を共有しやすいプラットフォームで、強い存在感を示すことが重要なのです。
また、Facebook と Twitterに は、電子メール アドレスを収集できるリード ジェネレーション広告もあります[3]。

・ウェビナーは大きな投資

ソーシャルメディアと並んで、戦略の要となりそうなのは、製品やビジネスを紹介するウェビナーです。これは勉強熱心なビジネスマンを集め、多くの情報をPRするために有効な方法だといえるでしょう。

特にアメリカでは、ウェビナーは、非常に強力なセールスリード獲得ツールと考えられています。調査によると、73%の企業が質の高い見込み顧客を獲得するにはウェビナーが最適な方法であると述べています。また、見込み客の獲得に加えて、企業の 60% がウェビナーをツールとして使用して、既存の見込み客を育成し、セールス ファネルをさらに進めています[4]。

そしてウェビナーは開催後に、ブログ記事やSNS投稿・広告など、他のツールにコンテンツを再利用することができます。これはコミュニケーションをより強固かつ効率的に作れる手段といえるでしょう。

まとめ:BtoBビジネスでは、デジタルプレゼンスを高めることが重要

簡単ではありますが、アメリカBtoBバイヤーの特徴やコミュニケーションに対する価値観をつかむことはできたでしょうか?

BtoBバイヤーとのつながりを深めるには、ECサイトからソーシャルメディア、ウェビナーなど、デジタルプレゼンスを高め、PCとスマホ両方で適切に表示されるプラットフォームを準備することが重要です。デジタルへの依存がますます高まる中、時間とお金をかけてテクノロジー環境を最適化することは、ビジネスに大きな成果をもたらすでしょう。


UI/UXを深く研究したECサイト構築やSNSマーケティング
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参照元

  1. https://www.insiderintelligence.com/content/5-predictions-b2b-marketing-2023
  2. https://www.weidert.com/blog/b2b-buying-behavior
  3. https://www.rollworks.com/resources/blog/b2b-sales-leads-the-32-best-ways-to-generate-more-leads

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