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Facebook(フェイスブック)は、Ray-Ban(レイバン)とのコラボレーションによる新製品となるスマートグラス「Ray-Ban Stories(レイバンストーリーズ)」を発表しました。これは、写真やビデオの撮影、通話、音楽などを瞬時に楽しむことができるサングラスです。レイバンストーリーズは、初めてのスマートグラス製品ではありませんが、成功の可能性が高い製品と言えそうです。
Facebookは先日、人気のメガネメーカーであるレイバンとの提携を発表し、新たな製品を生み出しました。それが、スマートグラス「レイバンストーリーズ」です。
レイバンストーリーズは、スマートフォンやスマートウォッチのように、一般的に使われるようになることを期待して製作された、新しいタイプのガジェットです。レイバンストーリーズは、スマートグラスの第一世代に含まれます。[1]
Facebookの新しいスマートグラス「レイバンストーリーズ」の仕組みとは?
Facebookのレイバンストーリーズは、他のメガネと同じように着用します。普通のサングラスのように見えますが、多くの驚くべき機能が備わっています。
例えば、レイバンストーリーズは、ボタンをクリックするだけで、最大30秒のビデオを録画し、たくさんの写真を撮ることができます。メガネには小さなライトがついていて、映像や写真が撮られていることを他の人に知らせることができます。また、メガネにはマイクが内蔵されており、音声を録音したり、電話をかけたりすることもできます。このメガネは、iOSおよびAndroidデバイスからアクセス可能な「Facebook View(フェイスブックビュー)」という新しいアプリにリンクしています。
また、ビデオは30本まで、写真は500枚まで保存することができ、フェイスブックビューアプリにアップロードする仕様になっています。[2]
スマートグラスは人気商品なのか?
Google Glass(グーグルグラス)を覚えている人は、なぜFacebookや他の企業がさらにスマートグラスの製作に力を入れているのか疑問に思うかもしれません。馴染みのない人のために説明すると、Googleは2013年にスマートグラスを一般ユーザーに提供しようとしました。普通のメガネの片側が厚くなっているようなデザインで、カメラ、ディスプレイ、そして小さなタッチパッドが搭載されていました。
一般的に、この製品はかなり値段が高く、メディアには不評でした。できることがスマートフォンやスマートウォッチと全く同じであるにもかかわらず、価格が高かったからです。
2013年に初めて一般公開されたとき、グーグルグラスはまだプロトタイプの段階でしたが、2015年には市場から外され、製品が「完璧」になるまでは市場に復活しないことが決定されました。
グーグルグラスは現在、「Google Glass Enterprise Edition(グーグルグラス・エンタープライズエディション)」という名称で、ボーイング社などの企業や、自閉症の子どもたちが社会性を身につけるために医師が使用していますが、一般的には使用はされていません。[3]
しかし、だからといって、Facebookの「レイバンストーリーズ」がグーグルグラスのように苦戦するとは限りません。現在のテクノロジー市場には、2013年当時とは大きく異なる点があるからです。
なぜ今、フェイスブックや他の企業がスマートグラスを発売するのに適しているのか?
グーグルグラスが発売された2013年当時、インターネットやソーシャルメディアは今とは大きく異なっていました。メガネの中にコンピューターが入っているのは面白いですが、情報や道順を調べるために使うのであれば不要です。そのようなニーズは、スマートフォンやタブレット、スマートウォッチなどの他のデバイスがすでに満たしていました。
しかし、今のインターネットの特徴は、得られる情報だけではなく、加えられる情報にあります。ソーシャルメディアとは、フォロワーをはじめとするネット上の人々に情報を与えたり、プラットフォーム上にコンテンツを加えたりすることであり、それらを公開するタイミングは、コンテンツそのものと同様にとても重要なのです。
2010年代初頭とは異なり、人々が個人的なソーシャルメディアのプロフィール管理に費やす時間は少なくなってきています。一般的に、完璧な生活の写真を撮ろうとするのではなく、ソーシャルメディアでの存在感をよりカジュアルに表現する人(およびインフルエンサー)が増えています。その方が、以前のように演出された写真やビデオよりも本物らしく感じられ、オーディエンスの反応も良いのです。その証拠に、世界を変えつつあるソーシャル・メディア・プラットフォーム、TikTokを見ると、ほとんどの動画(そして多くのバイラルビデオ)は、自分の部屋やパジャマ姿など、人々が自分の生活について投稿している率直なものが多くなっています。[4]
このようなカジュアルな投稿をするためには、携帯電話を取り出して、投稿するアプリを選んで、録画するのでは時間がかかり過ぎます。ソーシャルメディアが普及し、カジュアルになっている今、投稿の手間は少ない方が良いのです。また、同じ内容を複数のプラットフォームに投稿する人もいます。
スマートグラスの未来とは?
スマートグラスのコンセプトに飛びついている企業はFacebookだけではありません。Snapchat(スナップチャット)は、独自のスマートグラス製品「Spectacles(スペクタクルズ)」を2016年から発売しています 。[5]しかし、スナップチャットのユーザーベースは、Facebookのほんの一部に過ぎません。世界で最も人気のあるソーシャルメディアであるFacebookのユーザー数が約27億5,000万人であるのに対し、スナップチャットの毎日のアクティブユーザー数は5億人です。[6]さらに、スナップチャットは現在、スマートグラスの拡張現実機能に注力しており、Facebookはコンテンツの共有に注力しています。
Facebook のレイバンストーリーズは299ドルで販売される予定で、これは平均的なスマートウォッチと同様の価格帯です。フェイスブックがスマートグラスをスマートウォッチのように普及させることができるかどうかは、人々が携帯電話を取り出す手間をかけずにコンテンツを瞬時に記録できることにどれだけ価値を見出すかにかかっています。今日のソーシャルメディアの状況では、フェイスブックがこの製品を成功させる可能性は高いと言えるでしょう。
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参照元:
[1] https://about.fb.com/news/2021/09/introducing-ray-ban-stories-smart-glasses/
[2] https://www.socialmediatoday.com/news/facebook-unveils-299-smart-glasses-its-first-step-towards-ar-wearables/606331/
[3] https://en.wikipedia.org/wiki/Google_Glass
[4] https://www.vox.com/recode/22295131/social-media-use-pandemic-covid-19-instagram-tiktok
[5] https://www.theverge.com/2021/5/20/22445481/snap-spectacles-ar-augmented-reality-announced
[6] https://www.dreamgrow.com/top-15-most-popular-social-networking-sites/
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