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米国マーケティングトレンド研究会 2021.11.16

小売業の未来か? フェイスブック社がVR機器を購入できる実店舗を計画。

Facebook(フェイスブック)社は、最近、Metaverse(メタバース:仮想空間サービスの通称)のコンセプトを推進するために、社名をMeta(メタ)に変更しました。これは、人々が日常生活で行っていることのほとんどすべてを行うことができる、完全にバーチャルな環境になります。これにアクセスするには、VRヘッドセットのような特別な技術が必要になります。メタ社は、これらのデバイスを販売し、その能力を実証するために、メタバースを実際に体験してもらうための実店舗を立ち上げることを計画しています。

最近、Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、Facebookの社名を正式にメタに変更することを発表しました。これは、アプリのFacebookと会社のFacebook(現在はメタ)を分離するための、Facebookによるリブランディングの取り組みです。[1] メタ社は、Facebookに焦点を当てる代わりに、メタバースと呼ばれるものに焦点を当てたいと考えており、メタバースを一般ユーザーに届けるため、必要となる機器を販売する実店舗をオープンしようとしています。

メタバースとは?

「メタバース」という言葉はFacebookよりもずっと古く、人々がオンライン接続でアクセスし、環境を共有できる、インターネットの仮想バージョンを意味しています。また、バーチャルリアリティ(VR)の要素を取り入れ、より「リアル」に近づこうとする空間もこの言葉に含まれます。過去にはビデオゲームなどにも適用されてきました。[2]

ザッカーバーグ氏とメタ社が提唱する「メタバース」もこれに近いもので、ソーシャルメディアをバーチャルな世界で展開することで、よりリアルに感じてもらうこと、また、それ以上に、メタバースを生活のあらゆる場面で活用することを目指しています。そうすることで、メタバースの中で仕事をしたり、外出時には特殊なARメガネをかけてメタバースとつながったりと、あらゆることができるようになります。[3]

メタ社はバーチャルリアリティにフォーカスしているにもかかわらず、なぜ実店舗をオープンしようとしているのか?

残念ながら、メタバースへのアクセスに必要な機器はまだ広く普及していません。この問題を解決するため、メタ社は実店舗の開設を検討しています。この店舗は「Facebook Store(フェイスブックストア)」と呼ばれる予定です。

Apple Store(アップルストア)やかつてのMicrosoft Store(マイクロソフトストア)と同様に、メタ社は、実店舗を開設し、好奇心旺盛な消費者に、テクノロジーの力を実際に体験してもらおうとしているようです。Facebookストアでは、メタ社のVRヘッドセット「Occulus Rift(オキュラスリフト)」や「Rayban Smart Glasses(レイバンスマートグラス)」、その他メタ社のメタバースに接続可能な製品を試すことができます。

このようなことをするのは、メタ社が初めてではありません。マイクロソフト社は、ほとんどの実店舗を閉鎖する前に、同社のARヘッドセット「HoloLens(ホロレンズ)」を実店舗で試せるようにしていました。[4]メタバースを体験できる最初の店舗は、カリフォルニア州バーリンゲームにある、メタ社が技術開発をしているReality Labs(リアリティ・ラボ)の近くになる予定です。 [5]

メタ社の実店舗は成功するのか?

メタ社の成功が保証されるまでには、克服すべきいくつかの大きな障害があります。

大きな障害の1つは、一般消費者を説得し、メタバースにアクセスするために新しい機器が必要であると感じてもらうことです。オキュラスリフトだけでもすでに何百ドルもするほか、少なくとも動き回ることができる多少のスペースが必要になる[6]ため、メタバースを必要としない人に、その価格で購入を納得してもらうのは至難の業でしょう。

もう一つの障害は、次世代とその買い物習慣です。Z世代のホリデーシーズンの買い物についての最近のレポートによると、大多数の人がプレゼントを購入する際に「代替」のショッピング手段を利用すると答えています。ここでいう 「代替」とは、FacebookやInstagram(インスタグラム)、What’s App(ワッツアップ)などのオンライン上の仮想空間を意味します。[7]

彼らがFacebookやInstagramを利用して買い物をするのは良い傾向と言えますが、新しい機器を販売する際には、実店舗で試してもらう必要があります。

そして、最も大きな障害は、バーチャルで行うことの優れた価値を、一般の人々に納得してもらうことです。

最終的には、メタバースにお金を払う価値があるのだと、一般の人々を納得させられるかどうかにかかっています。メタ社のストアを、Appleストアと競合するようにポジショニングすることは容易ですが、VRヘッドセットがビデオゲームや若年層のイメージと結びついている現実を克服するのは難しいかもしれません。消費者にメタバースを真剣に受け止めてもらうためには、同社のストアでの体験を、楽しく、かつ健康的なものにする方法を見つける必要があるでしょう。


参照元:

[1] https://www.theverge.com/22749919/mark-zuckerberg-facebook-meta-company-rebrand#:~:text=The%20rebrand%20is%20about%20solidifying,staying%20in%20control%20of%20everything.&text=%E2%80%9CI%20think%20we’re%20basically,company%20to%20being%20metaverse%20first.%E2%80%9D

[2] https://nypost.com/2021/10/21/what-is-the-metaverse-meaning-explained/

[3] https://mashable.com/article/what-is-the-metaverse-explainer

[4] https://qz.com/2085721/facebook-retail-stores-may-help-launch-its-metaverse/

[5] https://www.nytimes.com/2021/11/05/technology/facebook-stores-meta-metaverse.html

[6] https://www.oculus.com/blog/the-best-vr-experience-at-the-most-affordable-price-rift-bundle-now-399/

[7] https://www.retaildive.com/news/gen-z-plans-to-holiday-shop-via-facebook-retailer-apps-report/608385/

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