Ys Blog

社長の「のぶログ」 2021.10.15

苦境の度に変化を怖れず挑み続けてきた。

今日、10月15日、世界の片隅で二つの会社が創立記念日を迎えた。

アメリカで立ち上げたYs and Partnersは、今月20期目に入った。

同じく、日本で立ち上げたワイズアンドパートナーズ・ジャパンは、今月16期目に入った。

私にとっては4歳違いの娘と息子のようなものだ。

 

アメリカオフィスは、2002年にカリフォルニア州アーバイン市にある小さなアパートで、妻と共に登記した。

会社登記をオンラインで済ませられたから「アメリカって会社設立がこんなに楽なんだな」と思った。

しかし、それとは逆に設立1年未満で50%以上が倒産するという統計データが前途多難を物語っていた。

アメリカの当時のデータによれば、起業後10年生存率は10%、20年生存率は2%にも満たなかった。

つまり、100社立ち上がっても、20年後には2社も残らないという結論が待ち受けているのだ。

明るい未来が待っているとは言えない。

 

それでもなぜ敢えてアメリカで起業したのかと問われたら、世界一の市場で挑戦してみたかったと答える。

だから、私たちは日系市場やアジア系市場ではなく、あえて最初から巨大なメイン市場に挑んだのだ。

10年後や20年後は、まだまだ先のことで想像するのは難しかったけれど、まずは1年目をどう乗り切っていくのか?

それが最大の課題だった。

 

自身の生まれ育った国でもないアメリカで、縁もゆかりもない土地で、目の前に敷かれたルートはなかった。

だけど、なぜか私たちは希望に満ち溢れていた。

起業する時に大事なことは、この「根拠のない自信」みたいなものかも知れない。

根本的に根拠のない自信しかないわけだから、当然のように一年目に倒産の危機が訪れた。

「残りの50%は生き残れるのだ、生き残らねばならぬ」と、もがき苦しんだ。

 

必死になってやっていると、必要としてくれるクライアントがひとり、またひとりと現れた。

大手食品会社のソイミルクのTVCMのプロジェクトを獲得し、財務状況も好転した。

と、思えた。

しかし、それは大きな誤算だった。

ある時、経理の女性から正直な数字を突きつけられ唖然とした。

「この分だとあと3ヶ月ももちませんよ」と経理担当。

「は?」と私。「こんなに忙しいのに、どうして?」

 

仕事は取れても、資金はどんどん目減りしているという状態だった。

広告代理店のビジネスモデルについて無知だったということを思い知らされた。

私は、日本では巨額な予算をもらって良いものをつくるだけで評価された、制作部門のクリエーターに過ぎなかったのだ。

そんなマインドセットを改める必要があった。

ある意味、過去の自分は会社を始めるにはとてもナイーブだったのだ。

自分自身が変われるのか?

と、ファイナルアンサーを突きつけられた。

 

私は、自身が変化することを選んだ。

 

なぜ19年後の今まで、異なる2つの国に展開する2つの会社を続けることができたのか?

と、自問してみる。

私たちが当時二人のYを表すYsに加え、Partnersを社名に入れたのは、信頼がおける社員や専門家と組み、国をまたいで最高の仕事をしたいと考えていたからだ。

そして、その理想は現実になった。アメリカのだいじな商習慣やビジネスの掟は、すべて彼らから学んだ。

正直であること、オープンであること、勇気をもつこと。

そして、フェアであること。

アメリカでは「ピザをフェアに分け合わなければならない」とさまざまな局面で言われる。

「日本人はなぜ独り勝ちしようとするのか?」と。

これを小さな会社も大きな企業も忘れてはならない。

なぜならビジネスは組織と組織ではなく、本質的には人と人が信頼し合い、手を結ぶものなのだから。

 

苦境の度に変化を怖れず挑み続けられてきたのは、彼ら同志の存在があったからである。

そして、ポストコロナの今、さまざまなクライアントの業界が苦境のさなかにある。

それはとりもなおさず、私たちの業界の苦境を意味する。

再び変化することを求められているのだ。

怖れず立ち向かうしかない。

 

前の記事
J-Beautyのコラーゲンサプリとは?

前の記事 米国マーケティングトレンド研究会 J-Beautyのコラーゲンサプリとは?

次の記事

次の記事 米国マーケティングトレンド研究会 ミレ二アル世代 vs Z世代。それぞれに適したデジタルマーケティング戦略とは?

ミレ二アル世代 vs Z世代。それぞれに適したデジタルマーケティング戦略とは?

“社長の「のぶログ」”
最新の記事

New
妻から見て、自分が良い夫だと仮定する。
妻が(アメリカで)3回目のブースターショットを打った。
やはり、Good Neighborsってすごい価値なんだと改めて思った。