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米国マーケティングトレンド研究会 2022.05.10

The JBeauty Collectionブログより: 「固形石鹸」の伝統的な2つの技法:ホットプロセスとコールドプロセス石鹸の違い

日本の美容を調べたことがある方は、固形石鹸がJ-Beautyのルーティンでも注目されていることをご存知かもしれません。顔にも体にも使えて、天然成分を活かしたカラーリング、環境に優しく長持ちする、コストパフォーマンスが良い、さまざまな肌タイプに合うものがある…等々、かなり魅力的に見えますよね。ここでは日本で愛される伝統的な石鹸の、ふたつの製法についてご紹介します。
※米国のThe JBeauty Collectionが英語で情報発信しているブログシリーズからの翻訳です。

石鹸作りのプロセスの種類 – ホットプロセスとコールドプロセスの固形石鹸の違い、そしてそれぞれのおすすめ商品を見てみましょう。

ホットプロセスとコールドプロセスの石鹸。その共通点は?

ホットプロセスとコールドプロセス、この2つの石鹸の作り方には、実はいくつかの共通点があるんです。1つは、灰汁(あく)を用意すること、2つは、油脂を溶かし、液体油と混ぜ合わせること、3つめは、灰汁と油脂を混ぜ合わせ乳化させること、です。これだけ見ると、よく似ているように思えますが、この2つの製法がどのようにわかれていくのか、さらに詳しく見てみましょう。

大量生産に適したホットプロセス製法の特徴。

ホットプロセス製法は、灰汁と油脂を混ぜ合わせて一から石鹸を作る方法です。鹸化プロセス(ろうを水酸化アルカリと加熱して加水分解し石鹸をつくる反応のこと)を早くするために材料を加熱します。その後型に流し入れ固めます。

ホットプロセス製法の石鹸は、熱を加えることで石鹸作りの工程が早くなるため、1日以内に固形石鹸をカットして、すぐに使うことができます。そして、さらに1週間ほど寝かせると、水分が蒸発し、より硬く、長持ちする石鹸ができあがります。化学反応が終わった後にエッセンシャルオイルや香料なの添加物を加えると、香りをつけることができるのもメリットです。ホットプロセス製法の石鹸は、スロークッカーやダブルボイラーで作ることもでき、後片付けも簡単です。シンプルで日常使いしやすいデザインのものも多く出回っています。

ホットプロセスには利点もたくさんありますが、いくつか懸念も。石鹸に使う香料やエッセンシャルオイルは、高温によって香りが飛びやすいものもあります。また、牛乳やピューレなどの新鮮な原料は、石鹸を作る過程で焦げてしまうため加えるのが難しいのです。このためホットプロセスは、石鹸を大量生産する企業でよく使われる製法となっています。大量に作るには便利ですが、手作りほどは原料に細かくこだわることは難しいでしょう。高温の度合いによっては、せっかく原料にこだわっても有効成分の効果が減る可能性はあります。

天然成分を活かせる、コールドプロセス製法のメリット。

コールドプロセス製法の石鹸は、ホットプロセスとは異なり、作る過程で高熱は加えません。天然の灰汁(水酸化ナトリウム)やアルカリの成分を丁寧に混ぜ合わせて精製します。生地がホットプロセスに比べると柔らかいのも特徴で、渦巻きなどのデザインをより自由に作ることができます。市場で見るコールドプロセス製法のものは、滑らかで洗練された印象のものが多いかもしれません。

コールドプロセス製法の大きなメリットは、やはり原料そのものの良さを引き出せる点でしょう。皮膚の油分を奪いやすい洗剤もあまり追加されず、熱に依存しないので天然由来の成分やエッセンシャルオイルのような有効成分を活かしやすくなっています。とくにココナッツオイル、シアバター、オリーブオイルなどの有効成分は、ホットプロセスで加熱をすれば減少しやすいので、そういった素材には適した製法と言えます。

また、コールドプロセス製法ではベースにするエッセンシャルオイルやキャリアオイルも、動物性か植物性で選ぶことができます。植物由来のものはヴィーガンの方にも好まれているようです。コールドプロセス製法の石鹸は、原料にもよりますが、100%に近い数値で自然に分解されます。これは、環境に優しいスキンケアにこだわる人にとっても朗報ですよね。

コールドプロセスの石鹸を実際に使用してみると、クリーミーな泡で毛穴をケアでき、肌を保湿する効果も感じられます。オイル、ビタミン、ハーブといった原材料を拘って選ぶこともでき、人工的な成分や刺激の強い成分を加えないため、さまざまな肌質に合ったソープバーを作ることが可能です。気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。

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参照元

  1. https://trends.google.com/trends/yis/2021/GLOBAL/

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