ブログ
コロナ禍で拡大する米国のサプリ市場。なかでもグミ状のビタミン「ビタミングミ」が若者を中心に人気を集めています。多くのブランドが市場に拡がっていくなか、売上を伸ばしているブランドは、どんな特徴を持っているのでしょう?
米国のウェルネストレンド:「ビタミングミ」
パンデミックによって世界中で免疫力への意識が高まるなか、アメリカではグミ状のビタミンサプリのブームが再来しています。この「ビタミングミ」は古くから存在していましたが、子供向けの商品が主流でした。しかし近年、大人向けのビタミングミが賑わいを見せています。
その理由は、お菓子のように様々な味がついていて、噛みやすく、錠剤と比べて、日々の生活の中に取り入れやすいからです。ある調査によると、38%のアメリカ人は錠剤を飲み込むことを困難に感じていることも判明しています。1
ビタミングミの世界市場は2026年には93億ドルに達すると言われ、今後も拡大が予想されます。1そんなビタミングミが流行っているなか、特に成功を収めているサプリブランドをピックアップしました。
閉ざされたサプリ業界に、変革を起こしたブランド
HUM Nutrition(ハム・ヌートリション)は2012年に立ち上がったサプリブランド。現在のウェルネスムーブメントの先駆者でもあります。Eコマースを中心に着々とファンを獲得し、コロナ禍でも売上を伸ばしているブランドの一つです。
HUM Nutritionの特徴は、管理栄養士によるオンライン指導が受けられるところです。まずは、サイト上で性別や年齢などの基本情報を入力します。次に食事・睡眠・運動・日々の体調などの、生活習慣や健康上の悩みに関するアンケートに答えます。これらの回答に合わせて、各ユーザーに向けてカスタマイズされたサプリ商品の提案が画面に表示されます。さらには、HUM Nutritionを代表する管理栄養士が、アンケートによる詳細な診断を後日メールで知らせてくれる仕組みになっています。このように、手軽にプロによるアドバイスを受けられる点も人気の理由の一つです。
参照元:HUM Nutrition
創業者は長年大人ニキビに悩まされていました。どんな化粧品や薬を使っても荒れていた肌が、ある時、管理栄養士のアドバイスのもと、みるみると生き返ったと言います。実践したことは、食生活を見直し、腸を整えるサプリを摂りはじめたことです。そこではじめて、美しさは身体の内側からつくられると確信したそうです。以来、「すべての人の内側も外側も健やかにする」をミッションとして掲げてきました。ただ、このミッションを達成するためには、ウェルネス業界の「民主化」が必要でした。
それまで、健康やウェルネス業界には情報格差がありました。2012年の立ち上げ当時は、管理栄養士や皮膚科に通えるほど、経済的に余裕がある人でないと、このような知識を得るすべがなかったのです。これに対して、HUM Nutritionは、この情報格差を無くすことに努めました。草創期からSNSで無料教育コンテンツを発信し、ウェブサイトでも管理栄養士と直接つながることができるチャット体制を取り入れたのです。
参照元:HUM Nutrition
当時のサプリは、薬に近いお堅い印象を与えるような白と黒のパッケージが主流でした。そんな中、HUM Nutritionはカラフルでデザイン性のあるパッケージを世に打ち出し、消費者を応援するメッセージや啓蒙コンテンツに力を注いできました。サプリをより楽しく、親しみやすいものに変化させたことが、今の成功につながっているのでしょう。
消費者の信頼を集めたブランドが勝つ?
HUM Nutritionの事例から学べることは、信頼できる専門家による啓蒙コンテンツがいかに重要かということです。難しいサプリの成分や化学的な仕組みは、消費者にとって未知の世界です。その未知の世界を、専門的な視点からわかりやすく紐解いてあげられたブランドこそ、消費者の信頼を勝ち取っていくに違いありません。
参照元:
1: https://www.wsj.com/articles/gummies-health-craze-gen-z-tik-tok-11609939994
プロジェクトのご相談やご依頼につきましては、以下のフォームに必須項目をご入力ください。
24時間以内に回答いたします。