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昨年春に入社した新卒のデザイナー女子のHMさんが、突然、ディリーレポートで
私にこう宣言をした。
「職場ではモノトーンとブルー系以外の色の服を着ないこととする」。
総合的にデザインのスキルをあげるためにどうしたら良いかと真剣に悩んだ末に
彼女はそうしようと思いつたとのことだが、とても面白い発想だと私は思った。
確かに世の中には、毎日同じグレーのタートルネックしか着ないイノベーティブ
な会社創業者や、水玉模様の洋服ばかりを選んで着こなす世界的にも著名な
アーティストもいる。彼らも何か考えがあって、そのスタイルにたどり着いたの
だろうか?
HMさんは、石川県加賀市山中温泉の出身。私の生まれ故郷の福井とは、車で高速
を飛ばせば30分程度のご近所さんだ。私と同じ雪深い土地の生まれだから、しん
しんと雪が積もる中で、じーっと考えることが習慣になっているのだろう。昔の
大名たちが戦い、福井と加賀の間に境界線さえ引かなければ、つまり地理的にみ
れば、私たちはほぼ同じ風土で育ったのだから、その思慮深さは理解の範疇だと
私は勝手に思い込んでいる。
「デザインのスキルをあげるためには、手を動かした経験量×課題解決力(論理的
思考と知識)×美意識(美的な感覚)が必要なのではないかと最近考えている。
経験量は、仕事を沢山もらってこなすことが一番早くて、課題解決力をあげるには、
クリエイティブが解決すべき課題を正確に認識し理解することと、色やフォントや
心理学などのような座学的知識が必要なのではないか」。
彼女は美意識に関しても言及し「仕事をしていない時間の中でも自分の感覚を研ぎ
続けようとする意識が大事だと思う」と言った。20代、会社一年目の頃の自分は
そこまで理路整然と考えることができただろうか? まったく自信がない。
そして、それらのポイントを血肉化するために、具体的な生活習慣に置き換える
必要があり、そのため「職場ではモノトーンとブルー系以外の色の服は着ないこと
とする」という前述の宣言に繋がったのである。
何時も自分に真摯に向き合うことは大事であり、そこで得た指針を具滝的な行動
に落とし込むことは、なお大事である。そして、最も大事なことは継続すること
に他ならない。
彼女は横浜オフィスにいるから、私と毎朝のように顔を合わせることはないが、
少なくとも次回から彼女のファッションを見るのが楽しみになった。
ワイズアンドパートナーズ代表 結城喜宣
アメリカでビジネスを成功させる
Ys and Partners(本社カリフォルニア州アーバイン市)では、2002年から「日本のブランドを世界で有名にする」を使命に、これまで50社以上の大手日系企業に、マーケティング領域のなかでも、米国向けの製品開発、販路開拓、PRやプロモーションのご支援をしてきました。日本オフィス(東京と横浜)では、北米進出を計画中の方々に初回無料コンサルテーションを実施しています。
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