ホーム ブログトップ デジタルマーケティング:アメリカ進出を検討している企業が注目すべきSMSマーケティングとは?

ブログ

米国マーケティングトレンド研究会 2021.02.12

デジタルマーケティング:アメリカ進出を検討している企業が注目すべきSMSマーケティングとは?

みなさまは、日々どれくらいのプロモーションメールを受け取っているか把握されているでしょうか? Eメールマーケティングが主流になっているアメリカでは、毎日2兆件以上ものEメールが送られていると言われています[1]。この毎日送信される膨大なメールのなかで、いかに自社から配信したメールを読んでもらえるか、多くのアメリカ企業が工夫しているなか、近年では、SMSマーケティング(注:SNSマーケティングではありません)を取り入れている企業が増えています。

SMSマーケティングとは、マーケティング、プロモーション目的のメッセージを、相手先の携帯電話番号宛のショートメッセージに送信するマーケティング施策のことを意味します。アメリカでは、このSMSマーケティングとEメールマーケティングを掛け持ちする企業が増えました。SMSマーケティングを取り入れる良点として、以下の3つが挙げられます。

1. 競合が少ない

前述したように、Eメールマーケティングをやっていない企業を見つける方が難しいと言えるほど、アメリカではEメールマーケティングが主流になっています。そのため、Eメールマーケティングでほかの企業と差別化をはかることが大変難しくなっているのが現状です。

それに比べ、SMSマーケティングを実践している企業はまだ少なく、ほかの企業と差別化をはかれる可能性が大いにあります。また、アメリカで毎日送信されているSMSは約60億と、毎日2兆以上も送信されているEメールと比較すると大幅に少ないので、受信者の目にかかる可能性も高くなります[2]

2. 開封率、クリック率などのコンバージョン率が高い

近年、49%ものプロモーションメールがスパムと認識され、スパムフォルダーに格納されてしまっていると言われています[3]。その結果、プロモーションメールを開けさせること以前に、受信者の目に留めさせることすら難しくなっているのです。

また、Marketing Insider Groupによれば、僅か2.78%のサブスクライバーしかEメール内での購入ボタンをクリックしたことがないというほど、プロモーションメールのクリック率、コンバージョン率は低くなっています[4]

その点で、SMSマーケティングは、開封率もクリック率も高いというデータが出ています。Gartnerによれば、SMSで送られたプロモーションメッセージの開封率は94%、コンバージョン率は21%と、どちらも高い数値を示しています[5]

これは、先ほども述べたように、まだSMSマーケティングの競合が少ないことと、Eメールのようにスパムフォルダーがないため受信者の目に入る確率が高いことが関係していると考えられるでしょう。

3. 受信者のレスポンス時間が短い

最後に、SMSマーケティングの良点のひとつとして、受信者のSMSへのレスポンス時間がEメールへのレスポンス時間に比べとても短いことがあげられます。これは、EメールよりもSMSを頻繁に確認するひとが増えてきたのが1番の理由です。

以下のグラフのように、ほとんどのひとはメールのインボックスを1~3回確認していると言われていますが[6]、SMSの場合、約42%のミレ二アル世代が、毎日10回以上確認しているというデータがでています[7]

(Learning Hubから:米国で毎日メールのインボックスを確認している頻度を示したグラフ)

まとめ

以上の3つの良点から、SMSマーケティングは、とくに短い期間のプロモーション案内や、一対一のカスタマーサポートなど、お客様からの素早いレスポンスが必要な場合に使用するのが最適だと考えられます。ですが、SMSマーケティングを取り入れる前に、いくつかの注意点も知っておかなければなりません。

SMSマーケティングの注意点

開封率やクリック率のみを比較して、それならEメールマーケティングからSMSマーケティングに完全に乗り換えればいいのではないか、と思われる方も多いかもしれません。ただ、SMSの場合、長い文章を入れたり、文字の色を変えたり、CTAボタンを付けたりなどのデザインの融通が利かないという弱点があるのも事実です。ニュースレターといった、長い文章やグラフィックなどが必要な場合はEメールを、短期間のプロモーション案内などはSMSを使用するなど、目的によってこれら2つを戦略的に使い分ける必要があります。

そして、Eメールマーケティングと同様に、SMSマーケティングでも、プライバシーポリシーとオプトアウトのオプションを明細に記載することが必要です。この良い例が、私が最近受け取ったQUAIのSMSです。以下の写真のように、QUAIは最初のメッセージでプライバシーポリシーページのリンクとともに、オプトアウトをする方法も分かりやすく記載しています。

(QUAIから:プライバシーポリシーとオプトアウトの例)

以上の注意点も踏まえて、今後アメリカ進出を考えている企業は、ぜひSMSマーケティングもマーケティング戦略に取り入れることを検討してみてはいかがでしょうか。

 


参照元:

[1] https://liverecover.com/blog/email-marketing-vs-text-message-marketing

[2] https://www.localproject.net/docs/texting-stats/#:~:text=Over%206%20billion%20texts%20are,texts%20are%20sent%20every%20year.

[3] https://blog.rebrandly.com/comparing-sms-marketing-and-email-marketing/#:~:text=Text%20message%20marketing%20has%20their,90%20minutes%20for%20an%20email.

[4] https://liverecover.com/blog/email-marketing-vs-text-message-marketing

[5] Ibid

[6] Ibid

[7] https://learn.g2.com/sms-marketing-statistics#:~:text=42%25%20of%20Millennials%20check%20their,or%20more%20times%20per%20hour.

プロジェクトのご相談やご依頼につきましては、以下のフォームに必須項目をご入力ください。
24時間以内に回答いたします。

お問い合わせ
前の記事
【ブランディング】米国のブランディング事例!ニキビパッチがZ世代を魅了している?

前の記事 米国マーケティングトレンド 【ブランディング】米国のブランディング事例!ニキビパッチがZ世代を魅了している?

次の記事

次の記事 米国マーケティングトレンド 海外市場調査:アメリカで急成長する65歳以上のEコマース利用者。最新の市場調査結果をレポート!

海外市場調査:アメリカで急成長する65歳以上のEコマース利用者。最新の市場調査結果をレポート!

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

“米国マーケティングトレンド研究会”
最新の記事

New
見どころ満載!ファンにはうれしいアニメイベント「アニメエキスポ チビ 2024」開催!2024
詳細を見る
まだ間に合う!ホリデーシーズンに向けてキャンペーンの準備はできてる?
詳細を見る
アメリカの麺類: すっかり人気のラーメンに続く進化系麺料理は?
詳細を見る

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

トップに
戻る