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Pintarest(ピンタレスト)は最近、プラットフォームに新たな機能を加えました。「アイディアピン」と呼ばれる、クリエイターのプロフィールに設置されたショッピングが可能なショートビデオです。これは、2020年にデビューした「ストーリーピン」の最新版です。今月からアイディアピンはショッピングが可能になり、ユーザーはアイディアピンで紹介されている商品へ直接リンクから飛べるようになりました。この新機能は、ピンタレストにおけるマーケティング戦略、特にインフルエンサーマーケティングに大きな変化をもたらすでしょう。
ピンタレストは、検索エンジンのように機能するソーシャルメディアです。ユーザーがピンタレストを利用する主な理由の1つは、購入の意思決定のため。実際、ある調査によると、10人中9人が「購入のインスピレーション」のためにピンタレストを利用していることがわかっています。さらに、ピンタレストはユーザーから発見される絶好の場所でもあります。毎週ピンタレストを利用している人の80%が、このサイトを利用して新しいブランドや商品を発見したと答えています。 [1]
ピンタレストは、ユーザーがブランドに簡単にアクセスできるよう、プラットフォームに買い物ができるアイディアピンと、アイディアピンに設置できるアフィリエイトリンクを新しいコンテンツとして導入しました。
アイディアピンを使えば、ピンタレストでのマーケティングが簡単になる
また、Instagram(インスタグラム)などのソーシャルメディアでは、動画コンテンツの制作に力を入れていることが発表されています。InstagramのCEOであるAdam Mosseri氏は、この静的コンテンツから動画コンテンツへの移行は、プラットフォームにとって大きな変化になると述べています。[2] InstagramがTikTok(ティックトック)のような主要な競合他社を抑えてトップに立ち続け、ユーザーからの注目を集め続けていることからこのような流れが生まれている様です。ピンタレストも同様に、アイディアピンを追加することで、このパターンに従っているようです。
アイディアピンは、インスタグラムストーリーズやスナップチャットストーリーズと非常によく似ていますが、1つ大きな違いがあります。それは、24時間経っても消えず、クリエイターが望む限り表示され続けるというところです。また、ビジネスプロフィールのトップに表示され、自分の判断で差し替えることができます。[3]
ピンタレストのほとんどが静止画像であるのに対し、アイディアピンは「動画中心」です。以前は「ストーリーピン」と呼ばれていたアイディアピンは、ピンタレストではまだ新しいものです。アイディアピンの目的は、クイックな動画コンテンツを通じて、見込み客にビジネスやブランドを紹介することです。企業は、アイディアピンのセットに最大20個の「スライド」を設定することができます。ピンタレストは、アイディアピンを使った自己紹介や、ユーザーに商品やサービスを理解してもらうコンテンツの設置を勧めています。
アイディアピンには、「動画の中にショップタグを追加できる」という新たな機能が追加されました。この機能は、InstagramやTikTokにも搭載されており、大きな成功を収めています。多くの人が購入決定の際にピンタレストを利用しているため、ピンタレストのこの動きは非常に理にかなっていると言えます。
必須となるピンタレストでのインフルエンサーマーケティング戦略
今回のアイディアピンの追加で最も重要なことは、ピンタレストのインフルエンサーが、アイディアピンの中に購入可能な商品のピンを追加できるようになったことです。さらに、インフルエンサーの投稿にアフィリエイトリンクを作成して使用することができるようになりました。つまり、インフルエンサーは、そのアフィリエイトリンクから得られる利益の一部を得ることができます。これは、クリエイターがアイディアピン動画で企業の製品やサービスを宣伝する際の大きなインセンティブとなります。 [4]
なぜ今ショッピング機能を追加するのか
多くの企業が、商品やサービスの宣伝だけでなく、自社サイトへのアクセスを促進するためにピンタレストを利用しています。サイトのブログ記事やお店、レシピなどを宣伝するためにピンタレストに投稿することも珍しくありません。
つまり、多くの企業や事業者がピンタレストを釣りのルアーのように使って、ウェブサイトへの新規訪問者を集めているため、ユーザーのピンタレストでの滞在時間が短くなっているのです。ユーザーのピンタレストへの滞在時間が短くなればなるほど、目にする広告の数も少なくなり、ピンタレストでの広告キャンペーンの効果も小さくなります。2019年のデータによると、平均的なユーザーが1日にピンタレストに費やす時間は約14分です。これを、ユーザーが1日に53分を費やすInstagramや、40分を費やすYouTubeなどのソーシャルメディアの強豪と比較すると、ピンタレストに出稿された広告が平均的なユーザーに見られる可能性が低いことは明らかです。 [5]
マーケティングルールの「7の法則」とは、お客様が商品のメッセージを7回「聞いて」から購入するというものです。ソーシャルメディアのおかげで、ユーザーと何度も、時には同じ日につながることが容易になりました。しかし、仮にユーザーのお気に入りのプラットフォームであっても、そこでより多くの時間を過ごさなければ、広告を見てもらえない可能性があるのです。
アイディアピンをピンタレストでのマーケティング戦略に活用するには
1月以降、アイディアピン(旧ストーリーピン)作成の人気は4倍になっています。[6] これまでの企業のピンタレストにおける戦略は、検索結果で上位に表示させ、ユーザーが投稿をクリックして自社のウェブサイトにたどり着くためのSEO最適化に焦点を当てたものが主流でした。これまでは、「Googleよりも小規模な検索エンジンとして、発見される確率が高いプラットフォーム」という扱いでした。しかし、ショッピング可能なアイディアピンの登場は、各企業のピンタレストでの戦略変更の必要性を示唆しています。
自社サイトへのクリックを獲得して購買意欲を高めることに重点を置いた戦略ではなく、企業は、ピンタレストから直接売上を上げることに重点を置くことができるようになったのです。
さらにこれからは、ピンタレストでどう効果的なインフルエンサーマーケティング戦略を育成するかが重要になってきます。これまでのインフルエンサーマーケティング戦略では、InstagramやFacebook、YouTubeなどで、多くのコミュニティを持つクリエイターを発掘し、自社製品をより多くの人に見てもらう方法が一般的でした。InstagramやFacebookでは、そのクリエイターのコンテンツがどれだけの人に見られているかを正確に把握することは難しいですが、YouTubeでは動画ごとにビューカウンターがあります。同様に、ピンタレストのクリエイターのプロフィールには、そのクリエイターのコンテンツの月間視聴者数が表示されています。ピンタレストの重要なポイントは、「月間視聴回数が多いクリエイターはフォロワー数が少なかったとしても、インフルエンサー戦略において重要である」と認識しているという点です。
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参照元:
[2] Instagram No Longer Just a Photo App: Focus on Video and Entertainment
[3] Story Pins: A Step-by-Step Guide
[4] Pinterest’s Idea Pins Tag Products and Brands for Shoppable Content
[5] Average Daily Time Spent on Social Media
[6] Pinterest Introduces Idea Pins Globally and Launches New Creator Discovery Features
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