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米国マーケティングトレンド研究会 2022.06.21

ブランドコラボ商品で大幅に認知拡大! 新ブランドのマーケティング成功事例

ブランドの認知度拡大に高い効果があるブランド同士のコラボ。今回は2020年創立の新しいブランド「Canopy(キャノピー)」が、そんなブランドコラボによって大成功をおさめた事例をご紹介します。

はじめに

まだ知名度が少ないブランドが、認知度拡大のためにできる施策として有効なのが、ブランドコラボです。ブランドコラボとは、二つのブランドや企業が協力して、両方の顧客のニーズにあった商品、サービス、キャンペーンなどを創り出すマーケティング施策のひとつです。綿密な戦略とプランニングで行われたブランドコラボは、話題性を生み、より広いターゲット層から注目を集めることができます。

そんなブランドコラボを活用し、無名ブランドから僅か2年でインスタグラムのフォロワー数3万人近くまで上り詰めることができたのが、加湿器ブランド「Canopy」です。

創立から2年でフォロワーは3万人に!「Canopy」のブランドコラボ成功事例。

2020年10月のコロナ渦真っ只中にデビューした加湿器ブランド「Canopy」。アメリカでは、加湿器はコロナウイルスが流行るまではあまり浸透していませんでした。じつはコロナ禍に入ってから「部屋の湿度を保ち、風邪やインフルエンザなども防げる」という観点で、注目され始めた製品カテゴリーなのです。

そんな中、Canopyは創立当初から、「加湿をすることで、お肌や髪の毛、頭皮も綺麗に保つことができる」というセルフケアとしての加湿器の新たなメリットを謳い、女性をメインターゲットに、製品のデザイン性にも重視してきました。また、創立から2年間、様々なインフルエンサーやほかのブランドとのコラボ商品により認知を拡大し、今年には米国大手化粧品専門店「Sephora(セフォラ)」で初めての加湿器製品として販売されるところまで上り詰めたのです。

Canopyが行ったブランドコラボでとくに大きな成功を収められているのが、ヘアケアブランド「Prose(プローズ)」とのコラボと、パーソナルケアブランド「Curie(キュリー)」とのコラボでした。

Canopy x Proseのブランドコラボ:

昨年、Canopyはヘアケアブランドとして有名な「Prose」と共同で、加湿器とともに使用できるアロマオイルを開発し、発売しました。「ヘアケアにおいて、洗髪以外で消費者が体験できるタッチポイントを増やしたい」という目的があるProseにとって、「部屋を保湿することは髪の健康にもメリットを与える」というメッセージを謳っているCanopyとのコラボはとても良い機会でした。このコラボの結果、CanopyとProseともに、ターゲット顧客に「ヘアケアにおいての部屋保湿の重要性」を教養することに成功したのです。

Canopy x Curieのブランドコラボ:

5月に入り、Canopyはデオドラントで知られているパーソナルケアブランド「Curie」とのブランドコラボ商品を新発売しました。販売されたのは、Canopyの加湿器とCurieのアロマオイルキットのセット商品で、CanopyのEコマースサイトではすでに300件以上のレビューが集まるほどの人気商品になっています。Curieにとってこのコラボから、デオドラント市場では重要の要素である「香り」を異なる市場にも開拓し、消費者の反応を見る機会が得られました。

このブランドコラボ成功事例から学べること

まだ創立から2年しか経っておらず、認知度もまだ低かったCanopyにとって、自分たちよりも認知度があり影響力も高いブランドとのコラボ施策は必要不可欠でした。しかし、ブランドコラボすれば必ず認知度向上に繋がる、というわけではありません。Canopyのブランドコラボ施策が成功している要因は、「似た目的」と「ターゲット層を抱えているブランド」を選び出しタッグを組んでいることと、お互いウィンウィンになる施策を提案していることでしょう。

例えば、Canopy、Prose、そしてCurieは「デザインとアロマを重視していること」や「セルフケアを押していること」が共通しています。Canopyの「加湿器ではなくエアーケアというカテゴリーの認知度を広めたい」という考えや、Proseの「ヘアケアと空気保湿の関係性を伝えたい」という考え、Curieの「自分たちのアロマを異なる市場に持ち込みたい」というそれぞれの目的がコラボをすることにより達成されています。

このように、まず自分たちの「目的」と「ターゲット層」を明確にし、それらに合ったコラボ相手を探し、お互いにメリットを生む施策を考えることがブランドコラボをするうえでの重要なステップとなるのです。それにはプロフェッショナルなマーケターの分析も不可欠です。

Ys and Partnersはアメリカと日本の両国で、消費者調査に基づくブランド戦略構築を得意とする統合型マーケティングエージェンシーです。ぜひ、お気軽にご相談ください。

「ブランドコラボを始める前にすべきこと」について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

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参照元

  1. How Canopy is using collaborations to market humidifiers as a beauty product

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