ブログ
現在カリフォルニア在住の私は、毎日納豆を食べるほど納豆が大好きなので、最近電気圧力鍋を購入し、納豆を手作りするようになりました。意外に思われるかもしれませんが、実は納豆作りは非常に簡単です。「こんなに簡単で健康に良いなんて最高!」と感動する一方で「健康意識が高くなっているアメリカでも納豆の人気は出るのかな・・?そもそも日本の発酵食品はどう捉えられているのだろう」と気になり、今回は日本の発酵食品がアメリカでどう捉えられているのか、深掘っていきたいと思います!
アメリカの発酵食品事情:納豆市場の土壌を探る
「発酵食品」と聞くと日本やアジアの食文化を思い浮かべがちですが、アメリカにもいくつか発酵食品があります。例えば、アメリカ生まれの「タバスコ」は発酵食品です。また、近年アメリカでメジャーな飲料の1つとして確立された発酵ドリンクである“Kombucha”も健康志向の高まりと共に定着しています。(詳しくはこちらの記事「アメリカのKombucha(コンブチャ)ブランドのマーケティング手法を学ぶ」に書いてありますので、気になる方はチェックしてみてください。)このように、発酵食品自体はアメリカでも一定の認知と人気を持っていると言えるでしょう。
日本の発酵食品が注目度
「日本の発酵食品」に関していえば、Forbesの記事、85 Chefs Share Their Restaurant Trend Predictions For 2025(85人のシェフに聞いた2025年のトレンド予測) [1] でも、なんと3名のシェフが「Koji(麹)」と言っており、麹の注目度が伺えます。シェフのコメントを翻訳、一部抜粋してご紹介します。
マイケル・マヌーシェリ氏(サンディエゴ)
「発酵食品 – 味噌、麹、キムチなどの食材は、ソース、調味料などの用途を広げ、引き続き人気がある。発酵は深みと複雑さを加え、天然のプロバイオティクスを求める人々には魅力的だ。」
CJ・ジェイコブソン氏(マイアミ)
「うま味が鍵であり、醤油、魚醤、味噌、麹などの発酵製品を使うのがトレンドになるだろう。特に麹は、うま味が豊富で汎用性の高い味噌の要であり、入手しやすくなっていることから、より一般的な食材になると思う。個人的には、うま味のシンプルなバランスを学ぶことと、乳酸発酵にもっと注目することが2025年の目標だ。」
トム・ダンキン氏(シカゴ&バハマ)
「麹発酵製品がもっと増えるでしょう。バハ(メキシコの州)と日本、タイとテキサスなど、ユニークな文化的影響が私たちのキッチンにインスピレーションを与え続けるでしょう」こうしたシェフたちの発言からも、麹や味噌など日本の発酵食品がアメリカの食文化において重要なトレンドになりつつあることが分かります。
アメリカでの納豆市場拡大の可能性と課題
続いて納豆ですが、マーケティング会社のリサーチによれば、2024~2030年までの年平均成長率(CAGR)は6.4%も拡大すると予測されており、高タンパク質、プロバイオティクス特性、コレステロール値を下げる可能性など、健康効果に対する消費者の認識の高まりなどが評価されています。[2] 現在アメリカでの健康意識と日本料理の人気の高まりが、相乗効果で納豆市場の拡大に貢献すると言われており、実際英語で納豆と検索すると健康のベネフィットを掲載しているサイトが多くヒットします。
しかし、納豆を小さい頃から親しんでいる日本人とは違い、いくら健康食だといえ、アメリカ人にとっては粘り気や独特の香りが大きなハードルとなるでしょう。そのため、単に「健康食品」としての訴求だけではなく、マーケットに合わせた戦略や製品づくりが鍵となるに違いありません。
発酵食品がより身近に! 「電気圧力鍋」×「発酵食品」
最初にもお伝えしました通り、私は現在納豆を電気圧力鍋で作って、毎日納豆ライフを楽しんでいるのですが、この電気圧力鍋、アメリカでは、この10年で驚くほど人気が高まっています。2019年には、アメリカアマゾンで30万台以上の電気圧力鍋が販売されました。[3] そもそも電気圧力鍋とは、電気を使って密閉した鍋の中に圧力をかけることができる調理器具なのですが、ボタンを押すだけで、温度管理も全て自動で行われ、簡単に素早く料理が出来るので、忙しい現代人にはぴったりの家電なのです!(ブラックフライデーの際に、オンライン上で人気アイテムとしてよく取り上げられています)納豆のように発酵食も作れるので、ヨーグルトや味噌、甘酒やカッテージチーズなども、お家で作ることができます。このように、自分の家で発酵食品を気軽に作れるようになることで、より発酵食品の人気が高まっていくかもしれませんね!
まとめ
アメリカでは健康志向の高まりとともに発酵食品への関心が増加しており、日本の発酵食品も注目されています。特に麹はうま味やプロバイオティクスの面で評価が高く、トレンド食材として、シェフからも注目を集めていることがわかりました。海外での展開は難しいかと思われた納豆も市場拡大の可能性を秘めています。ただし、アメリカ市場では戦略的な訴求が成功の鍵となるでしょう。
ワイズアンドパートナーズでは、2002年から「日本のブランドを世界で有名にする」を使命に、日米双方から企業のマーケティング、ブランディングを統合的に支援しています。アメリカ市場向けのブランディングやトレンド調査など、まずはお気軽にご相談からでも可能です。気になるサービスがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
参照元
プロジェクトのご相談やご依頼につきましては、以下のフォームに必須項目をご入力ください。
24時間以内に回答いたします。