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米国マーケティングトレンド研究会 2021.12.29

SNSマーケティングトレンド:TikTokがテスト中の新機能「リポスト」ボタンとは?

TikTokは「リポスト」という新しい機能をテストしています。フォロワーが共有したいと思うコンテンツはどういうものなのか、この機能を使うと広告主は把握しやすくなります。この機能には、コンテンツを他のユーザーへ共有しやすくなるというメリットと、誤った情報が拡散してしまうリスクがあるというデメリットがあります。

ソーシャルメディアアプリが新機能を追加する際には、より豊かなユーザー体験を実現することや過去に発生した問題を解決するといった目的があります。この機能を使うと、自分が楽しいと思うコンテンツを、これまでよりも簡単に友人と共有することができるようになります。

TikTokのリポスト機能とは?

TikTokのリポスト機能は、ユーザーがTikTokアプリでコンテンツを共有しようとしたときに表示される共有オプションのうちの一つです。

今でも、TikTokでは簡単にコンテンツを共有することができます。共有先のプラットフォーム(Instagram、Facebook、Twitter、友人のTikTokアカウントへの直接送信など)のボタンを押すだけです。しかし、一度に複数の人に送信しようとすると手間がかかります。

リポスト機能があれば、TikTokはTwitterやFacebookなどの他のソーシャルメディアプラットフォームのように、ユーザーが気に入ったコンテンツをフォロワーのフィードに「リツイート」または「シェア」することができるようになります。ただし、FacebookやTwitterと異なり、TikTokではリポストされた動画はユーザーのプロフィールページには表示されません。FacebookやTwitterで投稿をシェアすると、その投稿はプロフィールの一部となり、プロフィールは雑然としてしまいます。TikTokではプロフィールページには投稿せずに、フォロワーにコンテンツを共有することになります。[1]

メリット:ユーザーエクスペリエンスを向上させ、コンテンツ配信も手軽に. TikTokマーケティングにも便利

TikTokには既に、ダウンロードした動画をグループチャットに共有できる機能があります。しかし、リポストでは、いくつも操作をすることなく、ボタン一つで行えるようになります。一度共有されたビデオは、自分がフォローしている人によって再投稿されたというメモ付きで、おすすめページに表示されます。[2]

このリポスト機能がユーザー自身の動画にも適用されるかどうかは不明ですが、もし適用されれば、マーケターにとって便利なツールになることでしょう。コンテンツを何度も再アップロードする必要がなく、フォロワーが増えた時に、良いコンテンツを再投稿するだけでよいのです。ブランドのプロフィールページに何度も投稿されるといったことはなく、過去の投稿を新しいフォロワーと共有できるようになります。

TikTokでは、その時々でつながるフォロワーの性質が異なるため、人気のあるビデオを複数回共有することはよくあります。マーケティング担当者にとっては、コンテンツ制作時間を大幅に短縮することができ、また、新しいフォロワーを獲得しやすくなる機能なのです。

デメリット:Facebookのように誤報が拡がるリスク

インターネットでは誤った情報がいとも簡単に拡まってしまうリスクがあるということを、TikTokはリポスト機能を公開する前に深く考慮する必要があります。Facebookは世界最大のプラットフォームですが、誤った情報が共有・拡散される場であるとして、厳しい監視の目にさらされています。残念なことにFacebook上では、ワクチン、政治、気候等、様々なトピックで、誤った情報が拡散されてしまっています。[3]

Facebookで間違った情報が簡単に拡がってしまう原因の一つに、簡単に投稿を共有できる、ということがあります。Facebookで口コミが広まりやすいのはこのためで、コンテンツを共有しやすい仕組みを持っていることで、Facebookは大きく成長してきました。しかし、明らかに事実と異なる情報や、悪意をもって人々を恐怖に陥らせるような情報が共有された場合、そのプラットフォームは信頼を失ってしまいます。

TikTokは現在、とても評判のよいプラットフォームです。スキャンダルもありましたが、多くのユーザーはTikTokを使うことに前向きです。[4] 今でも投稿を共有することは可能ですが、新機能のリポストは操作が簡単になる分、深く考えることなく共有できてしまうことになります。ネガティブな内容のものでも、安易に共有されてしまうという危険性をはらんでいるのです。

月間ユーザー数で世界第3位のソーシャルメディアプラットフォームになる勢いのTikTok

現時点でのソーシャルメディアのトップ5は、Facebook、Instagram、TikTok、Snapchat、そしてTwitterです 。[5] 2022年以降も成長を続けるために、TikTokはリポストボタンなどの新機能を実装する予定です。

リポスト機能が恒久的な機能になるかどうかは、まだ分かりません。誤った情報が拡散されるのをTikTokが抑え、ユーザーにとってポジティブな場となることができれば、この機能が残される可能性は高いでしょう。

マーケティング担当者にとっては、TikTokのアルゴリズムに対応し続け、幅広くハッシュタグ分析を行うことよりも、どのようなコンテンツが最も多くリポストされるかを注視することが重要になってくるでしょう。リポストについて深い洞察をすることで、企業のマーケティング担当者は、オーディエンスがどのようなことに魅力を感じているのか、また、自社の製品を友人たちに共有したいと思うきっかけは何なのか、をより正しく理解することができるようになるのです。

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参照元

  1. https://www.imore.com/tiktok-testing-repost-button-will-share-content-your-followers
  2. https://9to5mac.com/2021/12/20/tiktok-testing-new-way-to-let-users-repost-content-on-the-social-network/
  3. https://fortune.com/2021/12/22/climate-change-disinformation-misinformation-social-media/
  4. https://www.searchenginejournal.com/why-is-tiktok-so-popular/424603/
  5. https://techcrunch.com/2021/12/20/tiktok-to-rank-as-the-third-largest-social-network-2022-forecast-notes/

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