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米国マーケティングトレンド研究会 2021.04.23

【SDGs】環境にやさしい歯磨き粉?米国のゼロウェイスト事例に学ぶ発想の転換

ゴミの排出量をできる限りゼロにする活動「ゼロウェイスト」。近年、このような環境問題をコンセプトとしたブランドが増え、アメリカの美容・パーソナルケア業界にもクリエイティブな商品開発がされています。今回はその中でも一風変わった「歯磨き粉」の事例をご紹介します。

ゼロウェイストに取り組む、アメリカの歯磨き粉ブランドの事例

「歯磨き粉」と言えば、チューブに入っているものを想像されるかもしれません。しかし、オーラルケアブランドHuppy(ハッピー)はその固定概念を覆す新たな商品を開発しました。

参照元:Huppy

それはまるで薬のようなタブレット状の歯磨き粉。タブレットを口に入れて噛むと、少しずつペースト状に変形していきます。そのペーストに歯ブラシをあてながら磨くと言う使い方をします。

ひと粒で一回分の歯磨きが可能なので、ちょっとしたお出かけや旅行の持ち運びにも便利です。一袋に62粒のタブレットが含まれ、定期サブスクリプションサービスでの購入もできます。

でも、なぜわざわざこの形状にしたのでしょう?理由は「環境に良いから」です。私たちが見慣れているチューブ状の歯磨き粉パッケージは、プラスチックとアルミでつくられています。これらの素材はリサイクル不可であり、放っておくとゴミとして排出され、何千年も地球に蓄積されていってしまうのです。このチューブ状の歯磨き粉は、年間なんと200億個も生産され、これらのプラスチックはやがて海の生物に危害を加え、人間の健康においても悪影響を及ぼします。Huppyはこの深刻な環境問題に目を向け、「ゼロウェイスト」をコンセプトとした新しい歯磨き粉に挑戦しました。

歯磨き粉を小さなタブレットにすることで、プラスチック製のチューブを不要にしてしまったのです。Huppyの商品パッケージや梱包材は最小限に抑えられており、すべて生分解性、もしくはリサイクル可能な素材でつくられています。

Huppyに限らず、他にもプラスチックパッケージを必要としない、シート状のボディーソープや固形状のシャンプーなど、ここ数年でゼロウェイスト商品のニーズは高まる一方です。

コロナ禍で加速するゼロウェイストとパッケージの重要性

外出を控える日々が続く中で、ネットショッピングが増加したことは言うまでもありません。同時に消費者の「ゼロウェイスト」への関心も高まりました。なぜならば、ネットで注文した荷物が届く際に、大量の梱包材やプラスチックパッケージを目にする機会も増えたからです。

米The Benchmarking Companyが実施した美容・パーソナルケア分野における消費者調査によると、対象者の60%がネット注文と共に届く不要な資材や商品パッケージに対して、危機感をつのらせていることがわかりました。2

2021年、アメリカの美容業界ではSkinimalism(スキニマリズム)がトレンド入りしています。「Skin:スキン(肌)」と 「Minimalism:ミニマリズムス」を合体させた造語です。必要最小限の化粧品を使うことによって、環境への不可を減らすことも、このコンセプトが支持されている一つの理由です。

米国の消費者にとって、パッケージはこれまで以上に重要な購入基準となっているのです。そして、ブランドにとってパッケージは、社会への大事な意思表示であることも忘れてはなりません。

ワイズアンドパートナーズでは、日本の美容ブランドをアメリカで広める統合的なマーケティング支援サービス「The JBeauty Collection」を運営しております。このような米国のトレンドを熟知した現地のマーケターが、コンセプト開発からコンサルティングさせていただくことも可能です。ご興味のある方はこちらからお問い合わせください。

                                                         

1 https://behuppy.com/

2 https://cosmoprofnorthamerica.com/sustainability-post-covid-19-a-consumers-perspective/

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