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社長の「のぶログ」 2019.02.09

米国のバレンタイン宝くじ、当選金が160億円を超えるって、ほんとなの?

東京オフィスのある西新橋から歩いて8分ほどのところにJR新橋駅があり、その周辺にはよく当たると言われている宝くじ売り場がある。数寄屋橋の交差点ほど混雑した宝くじ売り場は見たことはないが、こちらも年末宝くじともなれば4列縦隊くらにはなる。
アメリカではちょっと調べたところLOTTOやPOWERBALL、MEGAMILLIONSなどのくじ引きがある。これらを総称してLOTTERY(ロッタリー)と呼ぶが、日本からは「当せん金付証票法」という法律で禁止されており、購入はできない。しかし、実際に日本人でも現地で買うことは違法とはならないらしい。
ちなみにこのサイトhttps://www.powerball.com/games/homeで当選金を見ると、腰が抜けるほどの金額に膨れ上がっていることがわかる。これほんとかな?
POWERBALLであれば、今日現在で24億2000万ドル=キャッシュバリューで148.1milion Dollars(わかりやすく1ドル110円換算で162億9100万円)。これは毎回当選者がいるとは限らず、当選者がいない場合は当選金が積み上がっていく仕組みだから。参加者にとっては、ドキドキが増していくというわけだ。
まさにでっかいことは良いことだ。アメリカンドリームの具現化といえる。締め切りはバレンタインズデイだから、あと52時間程度の時間はある。それ以内にアメリカに降り立った人であれば購入の資格があるということになる。
私たちの米国オフィスがある南カリフォルニアのオレンジカウンティでは、これらのくじを買う人を、ほぼ外では見かけない。コンビニでたまに見かける程度。それもネットにアクセスできなさそうな人が、現金で買っているというような風景に限定される。
日本のように人が束になって並んでいるのは見たことがない。今や年末の風物詩にさえなっているが、外国人から見たら異様な光景に映るだろう。しかし、これほど人目を気にする国民性であるのに、どうして「年末ジャンボ宝くじ」に並んでも恥ずかしくないのだろうか?
それは「宝くじ」というネーミングによる勝利なのかも、とか思う。日本人が特別な感情をもち感傷的にさえなる大晦日に発表があるイベントであることも大きく影響している。御宝を引き当てるために、一年に一度、新年に向けた運試しをしようじゃないか、というようなポジショニング。
お金を持っている人もそうでない人も平等に最もよく当たると言われている店に並ぶ。木枯らしが吹きすさぶなか、何時間でも並ぶ。「心底金がほしい」というような状態ではないから、公に並んでも恥ずかしくはないというところだろうか。
ワールドカップになったらにわかサッカーファンが増えるように、私も年末だけ「宝くじ」のファンになる。ちょこっとだけ家族で買って運試しをする。それが年末の楽しみにもなっている。
はずれて「おしー」とか笑い合って、300円しか当たらなかったねぇとがっかりしながらも、一方でまるで神社のおみくじで小吉か末吉(つまり凶ではないということ)を恵んでもらえたような感覚を覚えて、「よし来年こそ大吉を」などという意欲とも言えない意欲に繋がっている。
今日、新橋駅のSL広場で何気にピンクの看板の方に目をやったら、「バレンタインジャンボ宝くじ」という売場ができていた。「そこまでやる?」の感は拭えないし、バレンタインに男性に宝くじを贈る人がいるとも思えない。
もっともひと昔前なら、チョコをあげるのは、女性たちの運試しのようなものではあったから、ぎりぎり辻褄合わせはできたかもしれないが、今のバレンタインの女性心理ってどうなんだろう?
「恋を何年休んでますか?」という、伊勢丹のために書いた真木準さんの有名なコピーがあるが、バレンタインにかける日本の女性の熱については、恋愛休眠中の今の私に見当もつかない。もっともアメリカでは男性から女性に赤いバラを贈るのが習慣なので、私はチョコとは無縁になってしまったとでも言っておこうか。
もちろん赤いバラを贈る相手くらいはいるよ。
ワイズアンドパートナーズ代表 結城喜宣
 


 
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