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Clubhouse(クラブハウス)やポッドキャスト、そしてアマゾン・エコーなどのスマートスピーカーの人気により、アメリカでは「Voice Marketing(音声マーケティング)」が流行りはじめていると言われています。今回は、音声マーケティングトレンドについてお話しします。
アメリカで注目されている「音声マーケティング」とはなにか?
音声マーケティングとは、オーディオコンテンツのみを使ってターゲットにリーチしていくマーケティング施策のことです。もともとラジオから始まったといわれている音声マーケティングですが、近年、アメリカでオーディオコンテンツの人気があがってきたことで、多くの企業から再び注目を集めています。
企業にとって、音声マーケティングはコストのかかるビデオマーケティングに代わる最適な手段だとも考えられます。オーディオコンテンツはビデオコンテンツとは違い、豪華なスタジオやたくさんの機具などの必要がないので、一作品にかかる費用と労力を抑えることができます。
また、ビデオコンテンツに比べ、オーディオコンテンツは聞くひとの場所を選ばないのもひとつの魅力だといえるでしょう。最近の調査で、ポッドキャストのリスナーに「どこでポッドキャストを聞いているか」という質問に対して、64%が自動車を運転しているとき、49%が散歩をしているとき、そして43%が運動をしているとき、と回答しており、オーディオコンテンツがいかに多様な場所で聞かれていることが分かります1。
「音声マーケティング」を始めよう!おすすめのボイスプラットフォーム3選。
音声マーケティングを始めるにあたって、とくに注目すべきプラットフォームが、ポッドキャスト、クラブハウスとツイッタースペース、そしてスマートスピーカーです。
1.ポッドキャスト
一つ目のおすすめプラットフォームは「ポッドキャスト」です。日本ではまだあまり馴染みがないですが、アメリカでは、24%(6800万)以上が毎週いくつかのポッドキャストを聞いていると言われています2。また、Nielsenによれば、2020年から2023年にかけてポッドキャストリスナーは2倍に増加すると予測されており、ますます人気が高まっています3。
また、ブランドが配信する「Branded Podcast(ブランディッドポッドキャスト)」も増えており、大手美容ブランド「Dermalogica(ダーマロジカ)」が配信する「Living Skin(リビング・スキン)」もそのうちのひとつです。毎月1,2回配信されるこのポッドキャストは、ブランドが信頼をよせるスキンケアエキスパートたちが最新のスキンケア技術やスキンケアのアドバイスを話しています。
また、ポッドキャストでもうひとつ注目すべき点はまさに広告です。Interactive Advertising Bureauのレポートで、61%のリスナーがポッドキャストで聞いた広告から商品やサービスを購入したことがある、というデータがでていることから、ポッドキャスト広告のポテンシャルが窺えます4。
声だけが聞こえるポッドキャストは、リスナーがまるで友達と電話をしているような感覚で聞けるため、よりパーソナルな方法でターゲットにリーチして、関係を築くことができるのでおすすめです。
2.クラブハウスとツイッタースペース
二つ目のおすすめプラットフォームは「クラブハウス」などといった、オーディオコンテンツだけを共有できる音声ソーシャルメディア・アプリです。
「クラブハウス」とは、昨年4月に公開し大きな話題になった招待制の音声SNSアプリです。1年がたったいま、利用できるひとに限りがあったり、規約違反の取り締まりが緩かったりなどの懸念点はありながらも、音声マーケティングのスタート地点として、おもにセミナーとして利用しているアメリカ企業が増えています。
また、今年に入りツイッターは、クラブハウスと類似した新機能「Twitter Space(ツイッタースペース)」を公開し、プラットフォーム上で音声を使ってのリアルタイム会話が可能になりました。今後も、クラブハウスとツイッタースペースにつぐ音声SNSアプリがますます増えていくと考えられるので、音声マーケティングを取り入れたい企業にとっては目が離せません。
3.スマートスピーカー
最後のおすすめプラットフォームは、なんといってもスマートスピーカーです。アマゾンエコーやグーグルネストなど、アメリカの家庭に定着されてきているスマートスピーカーは、2023年までで約80億個の売上げが予測されています5。また、スマートスピーカーの利用者のなかで35%以上がこの機能を使い、食料品や洋服を買ったことがあると言われています6。
このスマートスピーカーを使った音声マーケティングをキャンペーンに取り入れ成功をおさめたのが大手ウィスキーブランド「Jameson(ジェームソン)」です。ジェームソンはホリデー企画として、グーグルネストやグーグルアシスタントアプリに「talk to The Jameson Bar(ジェームソン・バーとお話しさせて)」と呼びかけると、AIがブランドのウィスキーを使ったさまざまなカクテルレシピを教えくれる、というスマートスピーカー用のアプリを制作。ちょうどクリスマスディナーやニューイヤーディナーにカクテルをつくることが多くなる時期だったこともあり、大きなブランド認知度向上に繋がりました。
まとめ
テクノロジーの進歩により、マルチタスクをこなすひとが増えたいま、場所を選ばず、集中しなくとも内容が入ってくるオーディオコンテンツの需要がますます高まっています。音声マーケティングを取り入れ、新たなコミュニティーをつくりあげることで、さらにブランド認知度を高められるに違いありません。
参照元:
[i] https://www.statista.com/statistics/610789/podcast-listening-location/
[ii] https://brandastic.com/blog/why-are-podcasts-so-popular/
[iii] https://www.voices.com/blog/4-benefits-of-podcasting-for-brands/
[iv] https://www.marketingweek.com/untapped-potential-podcast-advertising/
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