ホーム ブログトップ 米国市場調査レポート:ウォルマートが、新タイプのリアル店舗をテスト

ブログ

米国マーケティングトレンド研究会 2022.02.09

米国市場調査レポート:ウォルマートが、新タイプのリアル店舗をテスト

アメリカの市場調査レポートによると、多くの買い物客は、依然としてリアル店舗での体験を好んでいます。アメリカの小売り大手Walmart(ウォルマート)は、新デザインの店舗で、ポストコロナに向けてテストを開始しました。これらの店舗のセクションには、さまざまな照明や顧客と対話するための独自のデジタルツール、また、顧客により多くの購入を促す、ブランドパートナーシップによる工夫が凝らされています。

はじめに。

多くの記事や専門家は、未来の買物方法としてEコマースとオンラインショッピングについて熱く語ってきました。しかし、最近のマーケティング調査によれば、消費者は依然として店内での買い物を好んでいます。

人々はオンラインショッピングよりもリアルな場を好む?

より多くの人がオンラインで買い物をしているからといって、オンラインショッピングを好んでいるわけではありません。

2021年7月に行われた、1,000人のアメリカ人消費者を対象としたRaydiant(ラディアント)社の調査によると、回答者の48%がリアル店舗での買い物を好むと答えています。 「店内体験レポートの現状」と呼ばれるこの調査でも、店内で買い物をしたいという欲求の背後にある理由は「体験を楽しむ」ことであることがわかりました。また、購入する前に商品を触ることを好み、ユーザーは購入時に追加の配送料を支払いたくないと感じています。

この調査の最も重要な統計は、回答者の84%が、リアル店舗での前向きな体験により、再びそこで買い物をする可能性が高くなると述べていることです。また、64%の人が、店内で買い物をすると、より多くの物を購入する可能性が高くなると述べています。[1]

したがって、Eコマースの台頭があっても、対面での買い物は決してなくなることはありません。重要なのは、顧客の関心を維持し、戻ってくるようにインセンティブを与えることです。それでは、店舗はどのようにそのインセンティブを生み出しているのでしょうか。その課題に取り組みが見られるのが、アメリカの小売り大手のウォルマートです。

ウォルマートの新しい店舗モデルは、対面でのショッピング体験を向上させる。

ウォルマートは、まだテスト中ではありますが、アメリカのアーカンソー州スプリングデールの1店舗で「インタラクティブ・ストア」形式の店舗を公開しました。この店舗は、「Time Well Spent」と呼ばれています。この店舗は、照明の改善、陳列スペースの有効活用、デジタルディスプレイ、QRコードの読み取り機能などに特徴があります。[2]

アメリカのウォルマートの店内は長方形の空間の中に、大きなループがあるようなデザインになっています。この新形態では、顧客がループを離れ、より小さく、より興味深いインスタレーションを探索できるよう設計されています。

これらの場所に設置されたQRコードを使って、ユーザーは、他の色のオプションを見たり、寸法や在庫などの詳細情報を得たりと、特定の商品についてより詳しく知ることができます。また、このQRコードを使って、アメリカで多くのカップルが利用するウェディングレジストリー(婚約中のカップルが、結婚式のゲストに自分たちのギフトの好みを伝えるのを支援するウェブサイトまたは小売店によって提供されるサービス)を行うことも検討しています。[3]

このように、価値あるショッピング体験をしてもらうことが目的となっています。

結論。

ウォルマートの調査によると、87%の顧客がアーカンソー州のテストストアのアップデートを気に入っているそうです。また、そのうちの約半数は、今回のリニューアルをきっかけにウォルマートでもっと買い物をするようになると答えています。

Eコマースやメタバースなど、より多くの世界がオンラインに移行する中、現実の世界で、ユニークで面白い体験をすることは、店舗でのオペレーションを維持するために不可欠なものとなっています。

全体として、ほとんどの店舗がこの課題に成功しているようです。過去2年間と比較すると、アメリカでは店舗の閉鎖が65%減少しています。パンデミックの規制が解除され、多くの人が、買い物を含め、パンデミック前の生活に戻ろうと必死になっているのです。[4]

2022年以降のビジネス戦略において、店頭で買い物をするお客様を満足させるようなディスプレイを作ることは、重要なポイントになるでしょう。

ワイズアンドパートナーズの海外市場調査セミナーにご参加されませんか?

ぜひこちらのページで詳細をご確認ください。

 

参照元

  1. https://chainstoreage.com/nearly-half-consumers-prefer-shop-person-heres-why
  2. https://www.retail-week.com/stores/store-gallery-walmart-unveils-new-interactive-store-format-as-part-of-redesign-programme/7041323.article?authent=1
  3. https://www.fastcompany.com/90716222/exclusive-walmarts-new-redesign-looks-a-lot-like-target-with-one-major-difference
  4. https://www.retaildive.com/news/as-2022-kicks-off-store-closures-are-down-65-coresight/618020/

プロジェクトのご相談やご依頼につきましては、以下のフォームに必須項目をご入力ください。
24時間以内に回答いたします。

お問い合わせ
前の記事
【2022米国の消費者調査】ミレニアル世代とZ世代の消費行動:3つの重要なショッピング傾向

前の記事 米国マーケティングトレンド 【2022米国の消費者調査】ミレニアル世代とZ世代の消費行動:3つの重要なショッピング傾向

次の記事

次の記事 米国マーケティングトレンド スキンケア成分「米ぬか」肌への効果とは?最も効く肌タイプは?

スキンケア成分「米ぬか」肌への効果とは?最も効く肌タイプは?

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

“米国マーケティングトレンド研究会”
最新の記事

New
見どころ満載!ファンにはうれしいアニメイベント「アニメエキスポ チビ 2024」開催!2024
詳細を見る
まだ間に合う!ホリデーシーズンに向けてキャンペーンの準備はできてる?
詳細を見る
アメリカの麺類: すっかり人気のラーメンに続く進化系麺料理は?
詳細を見る

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

トップに
戻る