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現在、フランス発祥の新しいソーシャルメディア「BeReal(ビーリアル)」が、今までのソーシャルメディアにはなかった新しいコンセプトで、Z世代中心に流行しています。このトレンドから見える、「若者がソーシャルメディアに求めていること」とはなんでしょうか?
今年に入りダウンロード数が激増: SNSアプリ「BeReal」とは?
2020年にフランスでリリースされた、ソーシャルメディア・アプリ「BeReal」。2022年に入り、ダウンロード数が倍増し、アメリカ、イギリス、フランスでSNSアプリダウンロード数4位に入るなど、Z世代を中心に話題を集めています[i]。
このアプリが注目を浴びている理由として、これまでのソーシャルメディアにはなかった、新しいコンセプトが挙げられます。それは、アプリの名前にも込められている、「リアルな自分を見せる」というコンセプトです。
まず、「BeReal」をダウンロードすると、アプリから一日一回ランダムな時間に通知がきます。そして、通知がきてからわずか二分の間に、アプリ内のカメラを開き、「いま何をしているの?」を撮影し、写真を投稿。アプリで繋がっている友人に共有することができます。無事、二分以内に写真を共有できた場合にのみ、友人が撮影した写真(同時間帯に撮影)が見られる仕組みとなっているのです。
このアプリの最大の特徴は、写真を撮影し、共有できる時間が二分のみと制限されているため、セッティングやフィルター、補正もない、その瞬間だけの「本当の自分の姿」を見せなければならないということです。また、ほかのソーシャルメディアにある「フォロワー」や「いいね」といった、いわば「人気を測る」数値もなければ、広告も一切ありません。
(SocialMediaTodayから:「BeReal」の使い方)
このトレンドから分かる、いまの若者がソーシャルメディアに求めていること。
インスタグラム、ティックトック、ツイッターなど、現代の大手ソーシャルメディアには、フォロワー数や「いいね」を含むエンゲージメント数が存在します。そして、このような数値が高ければ高いほど良いといった考えが普及し、フィルターや加工、編集などで仕上げられた、洗練されたコンテンツが求められるようになりました。
そんななか、加工なし、フォロワーなし、いいねなし、広告なしである「BeReal」がZ世代を中心に支持されている背景として、若者がこれまでのソーシャルメディアの概念に疲れを感じていることが一因として考えられます。
それだけでなく、過去に撮った写真を加工せずに複数回ランダムで投稿する「Photo Dump(フォトダンプ)」がトレンドになっていることや、インスタグラムの「いいね」数を非表示にするユーザーが増えていることなどからも、「コンテンツの出来栄えやエンゲージメント数に囚われず、もっと自由にやりたい」といった若者ユーザーの思いが、そこには現れているのです。
SNSマーケティングを活用するブランドに今後求められることとは?
「BeReal」のコンセプトでもあり、アメリカで数年前から広まっている「ありのままの姿を恥ずかしがらずに見せていこう!」という考えは、企業やブランドのSNSマーケティングでも重要視されはじめています。ファッションやスキンケアブランドを筆頭に、モデル写真の加工を最小限に抑え、顧客が作ったコンテンツ(UGC)にフォーカスするブランドが多く見られるようになりました。そして、ブランドの「ありのままの姿」を見せようと、舞台の裏側や製品の製造過程、ストーリーなどをコンテンツとして投稿するブランドも増えています。このような取り組みは、若者ユーザーからの信頼を得るために、今後もますます必要になるでしょう。
ティックトックに続き、ソーシャルメディアのネクストトレンドになる可能性が大いにある「BeReal」。この新アプリが、今後ほかのソーシャルメディアにどんな影響をもたらすのか、目が離せません。
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