ホーム ブログトップ 生産者から消費者まで皆が繋がるオーガニックフードトラック

ブログ

米国マーケティングトレンド研究会 2016.01.11

生産者から消費者まで皆が繋がるオーガニックフードトラック

アメリカ人は普段何を食べていると思いますか?
大半の方は、ハンバーガー、フライドポテト、ステーキ、ピザといった不健康なフードを思い浮かべるのではないでしょうか? 確かに多くのアメリカ人はそういったものを好んで食べる傾向にありますし、未だに肥満問題を抱えているのは事実です。しかし一方で、アメリカ国内で約730万人もの人が菜食主義者のベジタリアンであり、約2200万人は野菜中心の食生活を行っています。
また近年では、オーガニックフードやグルーテンフリー等の食品が良く選ばれるようになってきています。実際にアメリカにおけるオーガニックフードの市場規模は2015年に450億ドルに達し、ここ5年間で1.8倍ほどの成長率を遂げているのです。
Ys and PartnersのUSオフィスがあるオレンジカウンティは、特に健康志向の生活者が多いといわれ、ベジタリアンやオーガニックフードをスーパーやレストランで目にしない日はないくらいです。食に対する意識が強いカリフォルニアでは、今まさに新しいフードムーブメントが生まれようとしています。

フードトラックと健康志向?

カリフォルニアには「フードトラック」という、いわゆる移動式屋台なるものがあります。通常、フェスティバルやパーティなどのイベント会場や、ランチを求める人々の集まる場所に現れ、楽しませてくれる存在です。料理のジャンルは様々ですが、ハンバーガーやタコス、そして日本食までと幅広く、その身軽さと手軽さからカリフォルニアでは大変人気なのです。ただこのフードトラックは屋台ということで、ファストフード的な側面が強く、決して「健康的」というイメージはなく、また野外での出店でもあるために衛生面的にも「安全」ではないという側面が強かったのです。
しかし近年、このフードトラックにさえも、カリフォルニアでは「超健康志向」の波が及んできています。

Heirloom LA

Heirloom LAは2008年にマット・ポーレーとテイラ・マキシーの二人によって始められたケータリングサービスです。なかでも彼らのフードトラックは、食材がすべてオーガニックで、かつ地元農家から仕入れているフレッシュなものだということで話題を呼んでいます。またフードトラックの食べ物とは思えないほどのクオリティーとおいしさでも人気をよんでいるのです。

大量生産への疑問。

彼ら二人の創業者は、工業化された食物の大量生産に疑問を抱いていました。特に肥満大国と言われるアメリカでは、ファストフードや、薬品が多く使われた冷凍食品などが多く食べられています。それは誰が作ったものか、どの様にして作られたものなのか、何も知らずに不健康な食材を口にしている人々やそういった大量生産のあり方に疑問を感じ、本当に健康な食物を提供するにはどうしたら良いかを考え抜き、地元農家に希望を見いだしたのです。

地元農家と消費者の繋がりの大切さ、サステナブルな社会構築。

彼らが地元農家からオーガニックの野菜を仕入れるのには理由があります。
彼らの事業の根幹には「食べ物に何が使われているのか」「誰によって生産されているか」を全ての人々に知らせたい、加えてフレッシュで健康的な食材をすぐに手に入れることができるようにしたい、という想いがあります。そして、それは人々の食への想いや意識の変化をもたらし、食生活だけでなく、心を豊かにするためになくてはならないことだと考えています。
このように生産者や調理人を明らかにすること、そしてフレッシュで健康的な食生活を実現するためには、地産地消といった小さなコミュニティ内での繋がりが一番大切だと彼らは考えるようになりました。彼らは地元農家のオーガニック食材を使用することにより、小さくも優良な地元オーガニック農家の活性化に努めています。手の込んだ作業を通して質の高い食材を育てることができるのは小さい農家だからこそ。
また、地元農家であるために、限りなくフレッシュな状態で仕入れることができる。そしてそれらを食べるのは地元の人たちです。お互いの顔が見えやすく、お互いを知ることで安心して料理を楽しむことができるのです。このような好循環が、サステナブルな社会を可能にします。消費者が食に興味をもち、積極的に質の良い地元農家の食材を取り入れた料理を食べるようになると、人々は心身ともに健康になり、地元農家はもっと活性化し、さらに質の高い食材を届けられるようになる。
こうして生産者と消費者の関係がWin-Winになり、サステナブルな仕組みが出来上がっていくのです。 tshutterstock_436846543

次世代へ。

Heirloom LAは、慈善団体を通じ、子供たちに向けクッキングクラスや栄養学クラス、そして農業体験クラスなども開講しています。これは次世代の子供たちが、より良い食生活を送ることができるようにと始めたものです。アメリカでは子供たちの肥満問題が深刻化しています。その背景には、子供たちが口にする食べ物は、ほとんど加工食品であり、どれも過度の糖分や塩分が含まれているものになっているという事実があります。
また、食育の教育問題も深刻化しており、あるアメリカの小学校ではトマトをジャガイモと答える子供たちがいるほどです。健康的な食べ物を知る以前に、何が野菜であるのかもわからないのが現実となってきています。
マットは、この現状が肥満問題や健康問題を引き起こすと危惧しました。そこで彼らは自ら子供たちに料理や栄養学を教え、さらには彼らと共に食物を育ててみるなど、食材の川上から川下までしっかりと子供たちに知識を伝えていくことを始めました。これにより子供たちは小さい頃から食に対しての意識が変わり、質の良い食材に興味を持つようになり、健康的ですくすくと育っていけるようになると彼らは信じています。
tshutterstock_112923460
こういったHeirloom LAの取り組みは、確かに人々の食に対する意識を変え、より良い食生活を社会全体に広めていっています。小さなコミュニティが生む大きな健康的な食文化。彼らは日々本当の意味での「おいしい」を皆に届けています。
アメリカにも、超健康大国と呼ばれる日がくることを信じています。
この情報は、Ys and Partners米国オフィスのAAE (Assistant Account Executive)、Ryoがお届けしました。

店舗Info
Heirloom LAフードトラックをLAで見つけよう!
出店場所
「シルバーレイクワイン」にて毎週月曜 夜5時から9時
「エバーソンロイス」にて毎週火曜日 夜5時から8時

新メニューや活動もチェック!
Website:http://heirloomla.com/
Blog:http://www.yolkandflour.com/
Instagram:https://www.instagram.com/heirloomla/
Facebook:https://www.facebook.com/Heirloom-LA-102467505031/
Twitter:https://twitter.com/heirloomla
Pinterest:https://www.pinterest.com/heirloomla/


Social Good Companyを目指して
Ys and PartnersではDog Rescue Projectを行っています。
詳しくはホームページをご覧ください。


参考記事:
http://www.vegetariantimes.com/article/vegetarianism-in-america/
http://brandongaille.com/17-important-organic-food-consumption-statistics/
http://www.prnewswire.com/news-releases/us-organic-foods-market-poised-to-surpass-usd-45-billion-in-2015-says-techsci-research-498598271.html
http://www.yolkandflour.com/
http://logmi.jp/31475
http://www.yolkandflour.com/food-truck/hello-2014/
http://www.therisinghollywood.com/2011/12/03/heirloom-la-a-culinary-delight-on-wheels/
http://flickrhivemind.net/Tags/heirloomla/Interesting
http://coutureeventsca.com/uncategorized/la-vendor-love-heirloom-la/
http://heirloom113.rssing.com/chan-13755413/all_p3.html
http://by-s.me/article/137617762429037469
http://www.lemonaidwarriors.com/blog/
http://www.lemonaidwarriors.com/blog/
http://heirloomla.com/page/2?dir=asc&limit=5&order=name
http://coutureeventsca.com/uncategorized/la-vendor-love-heirloom-la/

プロジェクトのご相談やご依頼につきましては、以下のフォームに必須項目をご入力ください。
24時間以内に回答いたします。

お問い合わせ
前の記事
日米オフィスの違い? シーズナルイベント「正月篇」

前の記事 米国マーケティングトレンド 日米オフィスの違い? シーズナルイベント「正月篇」

次の記事

次の記事 米国マーケティングトレンド CHA MEGA SHOW 2016 レポート

CHA MEGA SHOW 2016 レポート

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

“米国マーケティングトレンド研究会”
最新の記事

越境ECプラットフォームの選び方:アメリカならShopifyがおすすめ?選び方のポイントと注意点を解説!
詳細を見る
【リブランディング成功例】ターゲット層を男性から女性へ変えて収益が10倍に! スタンレー社
詳細を見る
アメリカの若者に人気!スタジオジブリの世界観:映画『君たちはどう生きるか』の成功を解説
詳細を見る

ランキング

今月の人気記事はこれっ!

トップに
戻る