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米国マーケティングトレンド研究会 2022.05.19

日本のお香の起源と歴史、「香道」について。

日本におけるお香の歴史

お香は、世界中で古くから儀式や礼拝、精神性とともに喚起されるアイテムです。
お香の起源は古代エジプトとされていますが、記録に残る最古のものは中国で、日本には推古天皇の時代(西暦595年)に伝来しました。
仏教の伝来と時を同じくして、沈香や白檀などの香木を薬草とともに焚き、寺院のおごそかな儀式で使われていました。奈良時代(710〜784年)になると、朝廷が寺院からヒントを得て、衣服や髪、部屋に香りをつけるなど、個人的な用途でもお香を利用するようになっていきます。お香は廷臣やその環境を浄化するために使われただけでなく、高い教養や洗練された趣味のシンボルとなりました。また、娯楽としての利用も盛んになり、香りを当てる「香合わせ」が貴族の間で流行しました。寺院では原料をそのまま山のように盛って火をつけていたお香ですが、そういった流行を経て現在のような優雅な棒状になりました。

香道(こうどう)とは?

室町時代になると、お香は朝廷から中流階級へと広がり、家柄や衣服の目印となるシンボルとして台頭していきます。武士階級でも特別な儀式が行われるようになり、鎧に香をたいて心身を清め、戦いに備えることがあったそうです。香道は、茶道などの洗練された芸術とともに、格式や礼儀作法、習慣として発展してきました。かつてはエリートに限られていた香道は、文人や芸術家、地主、商人などの知識人の生活に浸透し、教養のひとつとして重んじられるようになります。香道は心身を清め、精神的を研ぎ澄まし、神仏との交流をもたらすと考えられ、10の心身の徳があるとされました。また、香りを楽しむための道具も完成され、香道の象徴である香炉が欠かせないものになりました。

現代のお香の使いかた

日本の文化において、現代では本格的な香道の儀式はあまり行われませんが、リラックスや香りを楽しむためのアイテムであり続けています。日本のお香には様々な種類があり、中でも「線香」は最もよく日常で使われるお香です。「香炉」も、遠い昔の日本の美意識も残しながら、現代的なアレンジもされています。篠本拓の「S/N香立て」のような真鍮製の香立ては、伝統的ですっきりとしたミニマルなデザインですが、職人・炭谷正隆の「炭谷三郎商店 真鍮玉型香立て」は、長い線香にも短い線香にも対応しており、スマートな印象を与えます。また、文鎮としても使えるモダンな真鍮製キュービック香立ては、デスクやカウンター、テーブルを華やかに彩ります。

お香は、瞑想のために空間を浄化したいときにも、単に香りを楽しみたいときにも、瞬時に効果があり、感覚を研ぎ澄ましたり、心を落ち着かせたりすることができます。とくにニューノーマルな生活が求められ、ストレスも多い現在、お香によるパーソナルな空間での瞑想は心を癒してくれそうです。お香の種類や香り、道具も豊富なので、初めてお香を使う人も、お香に詳しい人も、お気に入りの方法を見つけて楽しんでみてください。

※米国のThe JBeauty Collectionが英語で情報発信しているブログシリーズからの翻訳です。前回記事はこちら!

米国マーケティングトレンド研究会2022.05.13

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参照元

  1. https://trends.google.com/trends/yis/2021/GLOBAL/

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