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アメリカでは10月のハロウィーンからはじまり、11月のサンクスギビングデー、12月のクリスマス、1月のニューイヤーとホリデーシーズンが続きます。ブランドにとっては多くの顧客を呼び込める時期でもあるため、より慎重なマーケティング戦略が必要となります。2022年のホリデーシーズンに向け、ブランドはどんな準備をする必要があるでしょうか?
アメリカのホリデーシーズン事情。
今年も残すところ僅か3カ月になりました。アメリカでは10月のハロウィーンから本格的にホリデーシーズンに突入します。アメリカのブランドにとって、とくに重要視されるイベントが、11月のサンクスギビングデー(感謝祭)と翌日(金曜日)に行われる最大規模のセールスイベント、通称「ブラックフライデー」です。この日は、ブランドにとって1年で最も売り上げが見込める日とされており、クリスマス、ニューイヤーにかけての年末商戦の幕開けとも言われています。
ホリデーキャンペーンで最も重要なのは「タイミング」。
もともと、ブラックフライデーセールは「1年で1日限り」のイベントとして実店舗で行われることが多く、サンクスギビングデーの木曜日の夜中から店の外に多くのひとが並び、店のオープンと同時に顧客同士が商品を奪い合うというイメージが定着していました。しかし、コロナ禍になり、Eコマースが発展し、ブラックフライデーも激変しています。
まず、ブラックフライデーセールの開始日を早め、セールス期間を長くするブランドが増えました。この有名な例がアメリカの大手リテールストア「Target(ターゲット)」です。ターゲットは昨年、コロナウイルス対策としてブラックフライデーを全店休業にする代わりに、11月の1か月間、店舗とオンラインの両方でブラックフライデーセールを実施しました。これはTargetが設立されて以来、史上初の試みでした[i]。
そして、このコロナ禍で不安定な経済を経験したことから、今年は消費者も早くから欲しい商品のリサーチをしたり、購入リストを作ったりと、年末セールの計画をたてています。また、昨年同様、配送に遅れが生じることを危惧し、クリスマスプレゼントを早くから購入する消費者も増えるだろうという予測があり、ブランドにとって、どのタイミングでセールスのキャンペーンを始めるのかがますます大事になってくるでしょう。[ii]
しかし、セールの実施日が早ければ早いほど「勝ち」というわけではありません。顧客データをもとに、消費者が自社の商品を求めるだろうという絶妙のタイミングで、魅力的なインセンティブを提供することが大事なのです。例えば、独身で、年末のボーナスを使って買い物を予定している消費者の場合、ブラックフライデーやクリスマス間近になってようやくキャンペーンに興味を示すことも珍しくありません。その反面、子供を抱えている消費者は早くからクリスマスプレゼントに関してのリサーチを始める傾向があるため、そのような顧客を多く持っているブランドにとっては、なるべく早くからキャンペーンを始めたほうが、より注目される可能性があるでしょう。
新規顧客をロイヤル顧客に:リテンションマーケティングを!
既存顧客に商品が売れる確率は、新規顧客に商品が売れる確率の14倍と言われています[iii]。ブラックフライデーなどのホリデーキャンペーンは新規顧客を取り込む大きなチャンスです。しかし、ホリデーキャンペーンをきっかけに「どのように新規顧客の流入を増やすのか?」と同じくらい考えなければならないのが「ホリデーキャンペーンで得た新規顧客との関係をどのように維持させるか?」です。
この顧客との関係を維持させるためのマーケティング活動が「リテンションマーケティング」です。ホリデーキャンペーンを通して考えられるリテンションマーケティング施策は下記があげられます:
- ホリデーキャンペーンで自身のEコマースサイトに訪れた新規顧客からEメールサブスクライバーになってもらい、顧客にとって有意義な情報をEニュースレターのフォーマットで提供する。
- 「ロイヤルティプログラム」といった、顧客が商品を購入したらポイントが貰え、そのポイントで次回の買い物ができるなどの仕組みをつくる。
- カスタマーサービスを強化し、購入後のサポートをより良いものにする。
ホリデーキャンペーンでせっかく得られた新規顧客を逃さないためにも、このようにリテンションマーケティングの戦略をたてておくことも重要なのです。
まとめ
アメリカのブランドにとって10月から1月までのホリデーシーズンは、キャンペーンを通してブランド認知度を高め、新規顧客を取り込む絶好の機会です。しかし、この期間の商戦は年々激しさを増し、ただやみくもに「〇〇%オフ」を連呼したところで人の心には響かなくなりました。そのため、顧客がなにをどのような理由で求めているのか、そして購入意欲のピークはいつ頃なのかを予測し、さらに購入後のタッチポイントも用意しておくことが何よりも重要になってきます。まずは11月のブラックフライデーに向け、戦略を立て始めましょう!
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