Ys Blog

米国マーケティングトレンド研究会 2021.06.10

【フードトレンド】2021年に注目すべきアメリカの植物由来食品トレンドとは?

植物由来の食品は何年も前からブームになっていますが、特に新型コロナウィルスによりその傾向が強まりました。植物性の食品製造の技術も進歩し、以前よりも風味のある製品が生まれました。現在、ホールフーズのような大手スーパーマーケットは、2021年の夏、植物性食品のトレンドがまったく新しい形でブームになると予測しています。

植物由来の食品やベジタリアン食品がブームになっています。2019年に行われた調査によると、半数以上の消費者が調査前の3カ月間に植物由来のミルクや乳製品の代替品、肉の代替品を購入していたことがわかりました。さらに興味深いのは、購入したと回答した人のうち、41%が肉の摂取を制限するために購入したのではないということです。また、調査対象者のうち、ベジタリアンと回答した人はわずか12%で、代わりに「雑食」(植物と肉を食べる人)と回答した人が多いという結果が出ました。1

2021年、新型コロナウィルスの大流行により多くの人々が健康に関心を持つようになってから、植物性食品の購入傾向が続いています。これを受けて、健康食品大手のホールフーズ・マーケットは、植物性食品にまつわる初の「トレンドレポート」を発表しました。

早速この2021年夏のトレンド予測を見てみましょう。

シーフードの代替品としての植物由来食品。

食料品店で植物性ブランドの影響を最も感じられるのは、シーフードのエリアです。魚やペスカトリアンの食生活は、かつて誰もが試してみたいと思った流行の食生活でした。魚を釣って食べる方が、牛肉や豚肉などの赤身の肉を食べるよりも環境に良いと信じられていたからです。しかし、研究が進み、今年初めに公開された「Seaspiracy: 偽りのサステイナブル漁業」のような衝撃的なドキュメンタリーのおかげで、消費者が魚介類に代わる植物性食品を求めるようになるだろうと専門家は予測しています。

現在、このトレンドにより2つの食品が人気の食材として選ばれています。まず、バナナの花です。生の状態では味があまり良くないので、目立たない食材です。しかし、この植物はすでに世界中の料理に使われており、特にタイ料理にはよく登場します。2バナナの花は、調理すると魚の食感に似ているため、 衣をつけた魚の切り身がポピュラーな料理である欧米では、衣をつけたバナナの花は植物性の代替品として最適です。実際、このトレンドは、レイチェル・レイ(米国の有名料理家)の雑誌やフードサイトなどの有名な食品メディアで既に紹介されています。3

4

画像:Upton’s Naturals(代替食品やビーガン食品を取り扱う自然派食料品店)のウェブサイトから。ここでは、バナナの花を水、ライムジュース、シーソルトに浸して生臭さを出したものを販売しています。

もうひとつの人気食材は、ヒラタケ科のキノコです。このキノコを円盤状にスライスして揚げると、味も見た目もホタテのようになります。

画像:エリンギをホタテのようにカットして調理したもの。本物のホタテに似ていませんか?

この夏、流行の兆しがある植物由来食品:乳製品を含まないチーズとディップ。

2021年の夏に流行しそうなもう一つのトレンドは、乳製品を使わないチーズです。乳製品を使わない食品のブームは数年前から流行しており、今ではほとんどのコーヒー店で、アーモンドミルク、豆乳、ココナッツミルク、オートミルクなどの乳製品の代替品を注文できるようになっています。しかし、この乳製品を使わないという考え方が、チーズやディップにまで移行したのはごく最近のことです。

この移行の遅れの一因は、市場に出回っているビーガンチーズが美味しくなかったり、評判が良くなかったりしたことにありました。しかし、これらの企業のチーズ作りのプロセスは最近変化してきています。現在、多くの企業がナッツベースのミルクからチーズを作ることに注力しており、伝統的なチーズの作り方に近いプロセスを採用しています。ホールフーズの専門家たちは、これらの製法の変化によるブームを予測しています。5

また、ホールフーズの専門家は、チップスなどのスナックにつけるビーガン用のディップの需要が高まるという予想もしています。カシューチーズにフレンチオニオンやサラダ・ドレッシングなどの味付けをしたディップは、夏のパーティーの人気商品になりそうです。

アメリカでは、ビーガンBBQ 「ミート」は、すでに定番の植物由来食品。

植物性のハンバーガーはすでにかなりの人気がありますが、この夏、肉を避けている消費者のための選択肢がまた増えました。今では、インポッシブルミートにてイタリアンソーセージという商品も登場しています。また、調理すると豚肉のような味がすることで有名なジャックフルーツなども人気を集めています。腸詰めの詰め物の代わりに藻類を採用している会社もあります。6

ビーガンのための料理はこれまでにもありましたが、ホールフーズ社は、2021年が、ビーガン食の人気が肉製品と同じくらい高まる最初の年になるだろうと予測しています。

アメリカの子供たちに優しいビーガン食はどうか?

子供たちがより健康になるような流行には、親も喜んで従うものです。アメリカの学校では、誕生日にカップケーキを持ってくるという小学校の慣習に反対するキャンペーンが行われています。また、ハロウィーンでは、お菓子ではなく健康的なスナックを配ることを推進しています。ランチタイムのおやつも、子どもたちの生活の他の部分と同様に、健康的になるように徐々にシフトしていっています。

植物由来の技術が進歩し、子どもたちが大好きな「不健康な」スナックの味が再現できるようになったため、子どもたちは親を喜ばせるために植物由来のスナックを食べるのではなく、自然にもっと食べたいと言い出すだろうとホールフーズ社は予測しています。

アメリカの植物由来食品、2021夏のトレンド予測まとめ。

現在の植物性食品のトレンドが成功しているのは、植物性食品がなにもベジタリアンのためだけに販売されているわけではないからでしょう。ベジタリアンではない消費者も、肉や乳製品などの食品を食生活から切り離すことで得られる健康上のメリットに着目しているからだと考えられます。さらに、世界はまだ新型コロナウィルスのパンデミックのトラウマとストレスから立ち直っていないため、健康的な食品を求めているのです。実際、パンデミック期間の途中頃から、人々は健康的な食品を求め続けています。7これらのトレンドは2021年の夏以降も続くと思われますが、トレンドが急上昇している今のうちに、この流行を活用するのが良いでしょう。

 

このようなアメリカの最新食品トレンドを定期的に勉強したいと思われている方は、ぜひこの「アメリカマーケティングトレンド研究会」のメルマガ購読をしてみませんか? こちらからほんの数秒でお申し込みいただけます。お名前も個人情報の記入も不要ですので、ぜひ!

メルマガ購読はこちらから

 

前の記事
第10回アメリカマーケティングセミナー「ポストコロナのビューティトレンド:今がチャンス!これからアメリカにチャレンジするJ-Beautyブランドへの提案」

前の記事 米国マーケティングトレンド研究会 第10回アメリカマーケティングセミナー「ポストコロナのビューティトレンド:今がチャンス!これからアメリカにチャレンジするJ-Beautyブランドへの提案」

次の記事

次の記事 米国マーケティングトレンド研究会 【ブランディング】大坂なおみ選手の全仏棄権。全面サポートするアメリカのブランド、Calm(カルム)から学べること。

【ブランディング】大坂なおみ選手の全仏棄権。全面サポートするアメリカのブランド、Calm(カルム)から学べること。
アメリカからマーケターが来日し、不定期で勉強会を開催しています。ご興味がある方は、お問合せフォームよりご連絡ください。 | お問い合わせはこちら! アメリカからマーケターが来日し、不定期で勉強会を開催しています。ご興味がある方は、お問合せフォームよりご連絡ください。 | お問い合わせはこちら!

“米国マーケティングトレンド研究会”
最新の記事

New
これから日本にもくる? ツイッター社の有料サブスクリプションサービス、ツイッターブルー。
New
J-Beautyのスキンケアにおける発酵成分とは?
New
【リテールトレンド】アフターコロナの消費者行動@実店舗はどう変わる?