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米国マーケティングトレンド研究会 2021.03.18

【ブランディング】2021年の商品パッケージトレンド、RXBARから学ぼう!

スーパーで買い物をするとき、商品パッケージだけで購入を決断したことはありませんか? 競合商品が棚一列に並ぶスーパーでは、商品パッケージで競合ブランドと差別化をはからなければなりません。今回は斬新なパッケージデザインで成功をおさめたプロテインバー・ブランド「RXBAR」のブランディング事例を紹介いたします。

2013年、大学を卒業したばかりの親友二人が、わずか1万ドルの投資ではじめたプロテインバー・ブランド「RXBAR」(アールエックスバー)。資金がなかった発売当初の商品パッケージはなんとパワーポイントで制作されおり、何の変哲もないデザインでした。

当時、すでにKellogg’s(ケロッグ)やNestlé(ネスレ)などの大手競合ブランドがプロテインバーを発売していたため、どんなに味や材料が良くても、無名かつパワポなデザインのRXBARを世に売り出すのはとても困難なことでした。

そんなRXBARのパッケージデザインが変更されたのは二年後の2015年。パワーポイントで制作された以前のパッケージとは180度異なる、ほかのブランドがやったことのない斬新なデザインで、瞬く間にアメリカ全国のスーパーマーケット、ジム、空港内店舗の棚に並べられるまでに成長したのです。

デザイン=メッセージが鍵!大衆の心をつかんだ「RXBAR」の新パッケージとは?

消費者、そしてバイヤーの心もつかんだRXBARの新パッケージと旧パッケージで特に違うところは、情報の見せ方でした。

旧パッケージには、ブランドロゴと商品名のほかにも「As Processed by Nature」(自然から生まれた味)というブランドのキャッチコピー、そして「グルテンフリー」、「ノンデイリー」、「Non-GMO」(遺伝子組み換え不分別)など、この商品がいかに身体に良いものかがアピールされています。しかし、小さなパッケージ面積に対してこれらのセールスポイントが多すぎるため、一目見るだけではブランドの伝えたいことがよく理解できませんでした。

では、新パッケージはどうでしょうか。ブランドロゴを小さくし、キャッチコピーと「グルテンフリー」などの表示を取り去り、原材料名と「No B.S.」(すべて事実)の文字だけを残した斬新なデザインとなっています。旧パッケージよりも明らかにセールスポイントの表記は少ないものの、まさにデザイン=コミュニケーションと言わんばかりの、言いたいことがクリアに伝わるデザインとなりました。

(RXBARから:オリジナルパッケージデザイン(左)と新パッケージデザイン(右)の比較)

このRXBARの新パッケージデザインこそが、いまのアメリカのトレンド。

近年、「Transparency Packaging」(パッケージング・トランスペアレンシー)という、より商品の内容が伝わるパッケージが、特にミレ二アルとZ世代から支持されていると言われています。この世代の消費者は、中身が何も見えないパッケージを避けたり、原材料が詳しく書かれている方のパッケージを好んだり、パッケージから得られる情報がより多いことを好む傾向があります。

しかし、類似した商品が多数陳列されている棚のなかで、RXBARの旧パッケージのように、ありきたりなメッセージを伝えるだけでは決して人の目には止まりません。他のブランドと差別化できるメッセージングをいかにしてシンプルに、そして誠実に伝えられるかが鍵であり、これに成功したのがRXBARの新パッケージなのです。

RXBARの新パッケージには、もともとパッケージの裏に書くのが常識であった原材料リストが表に分かりやすく書かれています。それだけでなく、原材料リストの最後には「No B.S.」と表記されていることで、いかにブランドが商品の原材料に自信を持っているかが伝わってきます。この「原材料への自信」がRXBARの一番のセールスポイントであり、これをパッケージで表現することができたからこそ、大衆の心をつかめたに違いありません。

Ys and Partnersでは、ブランド戦略に基づいたパッケージデザインの制作支援も行っておりますので、ぜひこの機会にご相談ください。

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