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リブランディングは、企業の大小を問わず、長く困難なプロセスです。多くの時間と予算を費やしたにも関わらず、実を結ばないケースも少なくありません。今回の記事は、リブランディングを失敗させないために、注意すべき3つのポイントについてまとめました。
リブランディングの注意点その1:調査を省かない
調査はリブランディングのプロセスで最も重要なステップです。しかし、残念ながら最も見落とされている点のひとつです。消費者を置き去りにし、企業の思い込みだけで立てられたブランディング戦略は、顧客の大部分を遠ざけることになりかねません。
調査を行う際には、複数のフォーカスグループを実施し、通常の顧客層だけでなく、自社の製品を見たことも試したこともないような人々の意見も取り入れ、検討しましょう。なぜ彼らはその製品を知らなかったのか?どうすれば、その製品を試し、使い続けてもらえるのか?など、リブランディングにおける重要なヒントが得られるからです。
リブランディングの注意点その2:透明性を持って消費者と接する
ただ注目を集めるだけの、その場しのぎのテクニックは、多くのZ世代やミレニアル世代の顧客には通用しません。実際、14~27歳のZ世代消費者の約400人を対象にした最近の調査では、「ブランドが自分たちのことを理解してくれている」と信頼している人は、わずか8%であることがわかりました。[1]
経営理念への新たなコミットメントであれ、以前より多くのニーズを満たすためのミッションの変更であれ、消費者に対してその背景を透明にしておくことが重要です。若い消費者はブランドの誠実さを何よりも重視します。彼らに対して透明性を持って接することは、自社製品へのさらなる信頼を生み出します。
リブランディングの注意点その3:デジタル上のプレゼンスに注力する
新しいブランディング戦略が決まったら、製品のパッケージやロゴのみでなく、ウェブサイト、SNS、アプリなどデジタル上の全ての消費者タッチポイントを見直すことが重要です。
デジタルでの存在感は、これまで以上にブランドの人気を左右するものとなっています。
調査によると、ブランドや商品に対するデジタルの印象は、対面での印象よりもインパクトが強くなっています。特にZ世代とミレニアル世代は、購入前にレビューサイトやSNSで製品を調べる傾向が非常に強いです。[2]
リブランディングは、多くの時間、予算、そして労力を必要とする投資です。数年、数千時間、数百万ドルかかることもあるプロセスです。グローバルブランドの場合、複数の文化や市場を考慮しなければならないため、より一層の労力が必要となるでしょう。しかし、正しく行えば、それに見合うだけの価値があります。
Ys and Partnersでは、ブランド戦略構築を目的としたワークショップ型サービス「Brand Camp®」を提供しています。調査で得られた消費者のインサイトを基に、ブランド戦略の基礎となる、「ターゲティング」「ポジショニング」「メッセージング」を企業様と一緒に構築していくセッションになります。サービスの詳細については、以下のBrand Camp®ページをご覧ください。
他のリブランディング事例から学べることもたくさんあります。
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東京
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