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皆さんにとって、バレンタインデーといえば「女性から男性にチョコレートを贈る日」イメージでしょうか?アメリカでは、日本とは反対に、男性から女性へ贈り物をする文化があります。そして近年ではあらゆる種類の愛、例えば家族愛や友情などを祝うようになりました。今回は、そんなアメリカと日本のバレンタインデーの文化の違いについてご紹介します。
アメリカにおけるバレンタインデーの歴史
かつてバレンタインデーは、西暦269年2月14日に処刑された、司祭・ヴァレンタインを祭る日であり、14世紀頃から「バレンタインデー」として、恋愛に結びつけられるイベントがスタートしたといわれています。
アメリカでは1840年代から、大切な人との愛の気持ちを祝うための日、愛と感謝を伝える日として広まり、1850年代にはバレンタインデーの盛り上がりに便乗したビジネスが次々と誕生しています。
さらに1990年代になると、グリーティングカードで有名なホールマーク社などが、バレンタインデーに「愛」を祝うために、カードを送り合うという習慣を大きく広めました。それから今日に至るまで、アメリカ人はバレンタインデーのカードをもらうことを、他のどんな贈り物よりも期待するようになっています [1]。
アメリカのバレンタインデーは、誰に何を贈る?
昔からアメリカのバレンタインデーは、チョコレートの売り上げ以外で多くの消費者が見込める日でもあります。調査によると、2023年には、アメリカ人がバレンタインデーのギフト、ディナー、旅行などに260億ドルを費やすと予測されています[2]。
実際には何を贈っているのか、日本とは異なる文化・習慣があります。
バレンタインデーに最も欲しいプレゼントや、バレンタインデーに大切な人に贈る予定のプレゼントについて、調査結果[3]が以下の通りです。
アメリカ人にとってバレンタインデーの贈り物は、恋愛関係にあるパートナーはもちろん、家族や友人、親しい同僚にあげることが多く、日本の義理チョコのような、特に親しくない人に何かを準備することは、ほとんどありません。
日本のようにチョコレートやキャンディといったお菓子のギフトは人気ですが、大きな違いは、ほとんどの人が手作りをしないことです。手料理を作ったり、クッキーやケーキなどの焼き菓子を作ったりする人はいますが、好きな人に自分で作ったチョコレートを渡すという文化的価値はあまりポピュラーではありません。
グリーティングカードは、特に子供たちに人気があります。例えば小学生はバレンタインデーにクラス全員分のカードを持って学校に行く習慣があります。高校生になると、ダンス部の生徒が活動費用を捻出するために、バレンタインデーの数日前にバラとメッセージカードを販売。そこに自分の渡したい相手を書いてお金を払うと、当日、代わりに届けてくれるという「ダンスグラム」もあります。
他にも、特別な人に贈るギフトや体験として、夜の外出やジュエリーが人気を集めています。2022年には、全国で約45億米ドルが夜の外出に費やされたと推定されています[4]。
自宅で家族と楽しむバレンタイン
ここ数年、多くの人がバレンタインデーを家族と祝うようになりました。2023年、アメリカの消費者は、大切な人や配偶者へのプレゼントに合計約135億米ドル、その他の家族へのプレゼントに約40億米ドルを費やすと予想されています。
家で手作り料理やお菓子を作って大切な家族と過ごす人が増えたことで、企業側にもチャンスが生まれています。
例えば、バレンタイン用の料理やお菓子に使えるレシピや、ちょっと特別なメイクレッスンなどをSNSにアップすると、広がりやすくなっているのです。商品の効果的な使い方をPRするにはとても有効だといえるでしょう。
女同士が最高!ギャレンタインデー
日本でも「友チョコ」といって女の子同士でチョコレートを渡すのがあたりまえのようになっていますが、アメリカでも女の子同士でバレンタインを楽しむ「ギャレンタイン」というイベントがあります。
ギャレンタインとは、「ギャル」と「バレンタイン」を合わせた造語です。2010年に放送された『Parks and Recreation』という人気ドラマで「Galentine’s Day」という、主人公とその女ともだちが、毎年2月13日に朝食を楽しみ、プレゼントを交換して、お互いのプラトニックな愛と友情の強さを確認し合う、というエピソードが放送されました。
そのドラマの人気から火がついて、バレンタインデー前日の2月13日に、女友達とパーティを楽しんだりプレゼントを贈りあったりするイベントとしてギャレンタインデーが始まり、今ではしっかり定着しています。
そこに注目して、ギャレンタインデーをテーマにした広告やキャンペーンを行う企業もたくさんあります。例えば、ホールマーク社は今年のギャレンタインデーに向けたギフトアイデアを提供しています[5]。
まとめ:バレンタイン商戦にチャンスはあるか?
日本とアメリカのバレンタインデーは似ているようでいて、違うところがたくさんあります。
注目すべきは、アメリカでバレンタインデーは、単に「女の子が好きな男の子にチョコレートをあげる日」だけではないということです。
家族と料理を楽しんだり、女同士でパーティーをしたり、その選択肢は様々あるので、この文化の特徴を知ることで、日本の食材やコスメ、ギフトグッズにもまだまだ認知度を広める可能性が眠っているといえるでしょう。
イベント商戦は、商品・サービスの認知拡大、販促に大きなチャンスをもたらします。
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参照元
- https://today.yougov.com/topics/society/articles-reports/2022/02/10/polls-what-americans-think-about-valentines-day
- https://www.wionews.com/trending/us-plans-to-spend-26-billion-on-valentines-day-2023-557167
- https://today.yougov.com/topics/society/articles-reports/2022/02/10/polls-what-americans-think-about-valentines-day
- https://www.statista.com/statistics/285028/us-valentine-s-day-sales/
- https://www.hallmark.com/galentines-day/
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