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米国マーケティングトレンド研究会 2025.06.30

アメリカで1番人気の「ランチドレッシング」とは?日本のドレッシングとどう違う?

アメリカで一番人気なドレッシングは何かご存知ですか?
シーザードレッシング・・バルサミコドレッシング・・?なかなかパッと出ない方も多いのではないでしょうか。

正解は、ランチドレッシング(Ranch Dressing)! [1] なぜランチドレッシングがアメリカでここまで圧倒的な人気を誇っているのでしょうか?また、日本のドレッシングがアメリカ市場で成功するためには、どのような工夫や戦略が必要なのでしょうか?今回はアメリカのドレッシング事情を見ながら、日本のドレッシングがマーケットに入り込めるにはどうすれば良いか、一緒に考えていきましょう!

ランチドレッシング(Ranch Dressing)とは?

ランチドレッシングとは、クリーミーなサラダドレッシングの一種で、その名の通り「ランチ=昼食」と思われがちですが、実は「牧場(ranch)」が名前の由来です。1950年代にカリフォルニアの牧場で誕生し、今ではイタリアンドレッシングを超えてアメリカ国内で最も売れているドレッシングとして知られています。

もともとはバターミルクベースのドレッシングですが、サワークリームとマヨネーズを混ぜたもので代用されていることもあります。そのベースにガーリックパウダーやディルなどの刻んだハーブ、スパイスなどを加えることで、まろやかでコクのある味わいに仕上がっています。クリーミーながらも軽い酸味があり、クセが少なく、幅広い料理にマッチします。[2]

シーザーサラダドレッシングと混同されることがありますが、両者は明確に異なります。シーザードレッシングはアンチョビやパルメザンチーズ、ウスターソースなどの風味が強く、濃厚で塩気の効いた味わいが特徴。一方で、ランチドレッシングはよりマイルドでやさしい味わいのため、子どもから大人まで楽しめる万能タイプです。

 


アメリカのランチドレッシング

ランチドレッシングフレーバーとアメリカ流の使い方

上部の写真をご覧ください。こちらはカリフォルニア州のスーパーマーケットにあるドレッシング棚の一部です。ご覧の通り、非常に多い種類のドレッシングがずらりと並んでおり、日本人からすると「何を買ったら良いのだろう」と思ってしまうような、圧巻の種類数です。

前述した1番人気のランチドレッシングも、ただの定番フレーバーというだけでなく、「Spicy Ranch」「Avocado Ranch」「Bacon Ranch」「Garlic Ranch」「Buffalo Rance」など、ここには載せきれないほどバリエーションが豊富に展開されており、アメリカの食卓でいかにランチドレッシングが根付いているか、よくわかります。さらに、ヴィーガンやケトジェニックダイエット対応の「乳製品不使用Ranch」など、健康志向に応える商品もあり、どのような方でも楽しめるドレッシングとなっています。

ランチドレッシングの特徴は、もったりとした、濃厚でクリーミーなテクスチャー。日本のさらっとしたドレッシングと比べると重みがあり、サラダだけでなくポテトフライやフライドチキン、ピザのディップソースとしても活用されています。アメリカでは「ドレッシング=サラダ用」という固定観念がないため、調味料の使い方が非常に自由で、多様なレシピへの応用が可能なのも、日本のドレッシングとは異なる点ですね!

アメリカで注目の「アジアン・フュージョン」ドレッシングと日本の味の可能性

近年、アメリカのZ世代やミレニアル世代の間では、懐かしい味や、親しみやすい味よりも、予想がつかないような新たな味に対する興味が上がっています。[3] その中でも、「アジアン・フュージョン」フレーバーが注目されています。特に日本発の味として、ゴマ、ゆず、味噌、わさびといった素材は、差別化された選択肢として人気を高めています。

オーガニック系スーパーマーケットWhole Foodsでは、「Organic Wasabi Ranch」が販売されていたり、人気チェーンのTrader Joe’sでは「Organic Toasted Sesame Dressing(ごまドレッシング)」が定番商品として棚に並ぶなど、日本の味が少しずつアメリカ市場で市民権を得てきています。この流れは、日本のメーカーにとってもチャンスであり、適切なマーケティングと商品開発によって、市場シェアを広げる可能性は大いにあるのではないでしょうか。

アメリカ市場に浸透するには?SNSを活用したアメリカ消費者へのアプローチ例

アメリカで調味料を売るうえで欠かせないのが、SNSを通じたブランディングと「使い方の提案」です。サラダだけでなく、グリルチキンのソースや、トーストに塗るスプレッド、ラップサンドの味付けなど、多様な用途を紹介することで、消費者の実際の購買行動につながります。

アメリカのInstagramやTikTokのレシピ動画では、短くテンポの良いレシピ動画が特に好まれています。彩り豊かなサラダボウルの作り方や、冷蔵庫の残り物で作るお手軽ランチ、家にあるものでサクッと作れる手短な料理動画など、視覚的に訴求するコンテンツが伸びやすい傾向にあります。また、現地インフルエンサーとコラボすることで、より広範囲なターゲット層へのリーチが可能になり、信頼性も高まります。

最後に:日本のドレッシングが持つ魅力とは?

日本のドレッシングは、繊細な風味のバランスや、素材の良さを活かした味づくりにおいて、世界的にも高い評価を受けています。

ランチドレッシングが定番として浸透しているからこそ、そこから大きく異なる新たな「ユニークでおいしい選択肢」として日本のドレッシングが注目されるチャンスは十分にあります!日本の調味料がアメリカの家庭のテーブルに置かれる日も、そう遠くはないかもしれません。

ワイズアンドパートナーズでは、2002年から「日本のブランドを世界で有名にする」を使命に、日米双方から主に食品企業のマーケティングを統合的に支援しています。アメリカ市場向けのブランディングや消費者調査からデジタルマーケティングの施策運用まで、気になるサービスがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

参照元

  1. The 13 Most Popular Salad Dressings Around The World
  2. Homemade Ranch Dressing
  3. Gen Z and Millennials Embrace Diverse Unusual Flavors in Desserts and Confections
  4. Asian Food Trends In 2025: Regional Specialties Go Global

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