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私の娘はアメリカの医療従事者である。
昨年、大学院を卒業し、少し前まで就職活動をしていた。
今は、本人の強い希望で緊急病棟(ER)に勤務し、
コロナ医療の最前線に立っている。
ロサンゼルスは、感染者数において、全米トップの都市で、
来月には感染者800万人を超える勢いで増えている。
全米では7290万人が感染したと言われている。
医療現場の人手不足はニュースで聞くより深刻らしく、
リクルーターからは3ヶ月で退職しても良いから、
一時的にでも手伝って欲しいというオファーがあった。
緊急病棟に務める前の話だ。
彼女が3ヶ月契約で、その小さな病院で働いた時のこと。
現場の人事は、ほぼダムが決壊するように崩れ、
急に辞めてゆく者、倒れる者、休む者は後を立たず、
その日のシフトに空きが出ると、
マネージャーがオフの人に電話をして、
休日出勤を依頼するというような自転車操業状態だった。
カリフォルニア州知事は「コロナ陽性だからという理由で
重症患者以外は病院に行かないでほしい」と伝えたほど、
感染者は増え続け、病床は逼迫していた。
これまでにカリフォルニア州の州民5人に1人が感染したと
いう報告があるが、最近のオミクロンはマイルドな感染で、
家で完治している例が多いことから、先の知事の発言に
至ったらしい。
病院に行っても出せる特別な薬もないのだから、それなら
むしろ家から出るな、公共の場に現れるなというわけである。
しかし、もちろんアメリカの病院は受け入れ拒否はできない。
人道に反するからであるが、日本はどうだろう?
「ある日、勤務先に行ったら、事務員と私の二人しかいない。
そんなことがあって驚いたよ」と娘。
「で、どうしたの?」と私。
「マネージャーに電話して、急いで誰かオフの人を捕まえて
もらったけど、午前中は一人で患者を診ることになったの」。
それでね、、、
「たとえコロナ陽性になっても、症状が出てなければ出社せよ、
とマネージャーから言われてるんだ。でも、それには止むを
得ない理由があるんだけどね」。
たとえPCR検査で陽性になったとしても、オミクロンは軽度や
無症状の者も多く、また無症状のまま完治しても、その後、
陽性反応が出ることもあるため、咳や熱などの症状が出てない
限り、2日後からN 95マスクを着用し、勤務しても良いという
ことになったということらしい。
カリフォルニア州では、今年の2月1日までに全ての医療従事者が
ブースターショットを終えなければならないという、
新しいポリシーが発表された。
確かに、私の友人・知人の中でも、ブースターを受けた者の
症状は軽く、2回目を受けてそのまま半年経った(つまり効き目が
弱まった)者は、けっこう重症化しているという傾向が見られる。
幸い、今週、カリフォルニア州では感染のピークが過ぎたようだ。
日本はどうだろう?
このまま静かにおさまってくれることを祈っている。
リスクの高い現場でコロナと闘っている世界中の医療従事者に、
心から感謝したい。
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