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食品業界のブランドがアメリカに進出する際、とても重要な戦略は“体験”させることです。その製品を食体験できるライブイベントの機会を作ることで、味や香りなど、五感でブランドを感じてもらうことができるからです。さらに、それによってユーザーが今後の生活に取り入れてくれたなら、それがベストシナリオだということは言うまでもありません。今回は、その体験型マーケティングの重要性について解説します。
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体験型マーケティングに注目!
近年、アメリカにおけるマーケテティングキャンペーンや戦略構築において、eコマースは外せないツールの一つとなっており、実際に多くの企業が、ユーザーへのリーチやPV数の獲得を増やすために、オンラインマーケティングに力を入れています。
そんな中、特にZ世代が消費のコアターゲットとなるにつれ、体験型マーケティングに注目が集まり始めました。体験型マーケティングとは何か、なぜ効果的なのか、そして、アメリカではどんなキャンペーンが成功をおさめたのかについて、お話しします。
体験型マーケティングとは何か?
体験型マーケティングとは、消費者に“体験”を提供することに焦点をあてたキャンペーンを指します。この戦略の主な目的は、商品やブランドから連想できるユニークなイベントを企画し、体験できる場を作ることで、消費者への知名度とエンゲージメントを上げることにあります。
日本でも、人気アーティストのポップアップショップや、人気ゲーム・アニメのテーマカフェなどが話題になっていますが、これらはすべて、体験型マーケティングの一種です。ところがアメリカでは、必ずしも日本と同じような体験型マーケティング・キャンペーンが行われているわけではありません。
今、アメリカでは日本のアニメがかなり注目を集めていますが、ポップアップ・カフェはおそらく効果的なマーケティングにはならないでしょう。
たとえば強力な体験型マーケティングを行なっている代表例として、IKEA(イケア)があげられます。このスウェーデンの家具店は、ほとんどこの種のマーケティング戦略で成り立っていると言ってよいでしょう。
IKEAの店内に入ると、まるでインテリアコーディネーターの部屋に入ったような気分になります。ここで売られている商品や家具はすべて、それがどの部屋に使われるかを想定して展示されているからです。
こうすることで、IKEAの顧客は家具や装飾品が自分の家でどのように使えるか実際に体験することができ、サイズが適切かどうか、家のイメージに合うかどうかを想像しやすくなります。
つまり体験型マーケティングは、消費者にブランド・商品の世界観を具体的体験してもらう機会を提供することで、生活の中に取り入れる想像をさせることに繋げられる、とても興味深い戦略なのです。
体験型マーケティングに投資すべき理由。
この種のマーケティングを含む戦略を立てるのは容易なことではありません。特に食品の体験型マーケティングは、物理的なスペースの制約、衛生基準、場所、スタッフの配置など、多くのハードルを越えなければなりません。
しかしハイリスクな戦略である一方、ハイリターンを得られる可能性を秘めています。たとえば消費者は良い食品ブランド体験をした後に、ソーシャルメディアに投稿したり、友人や家族に体験談を話したりする傾向があります。
15秒の広告や目にした商品のポスターについて話したりシェアしたりする人はあまりいませんが、地元のショッピングモールやお祭りでのポップアップ・イベントについて話す人をよくみかけるのもその証拠でしょう。その結果、とても自然にブランドや製品のクチコミが拡散されることになります。
マスマーケティングのような、絶対数としての効果は小さいと思うかもしれませんが、友人や家族からサービスを紹介された人は、広告で認知した人よりも、購入に至る可能性が高くなっています。情報に親近感と信頼性があるからです。
Referral Rockというマーケティング会社で紹介された調査記事による、88%の人が友人のソーシャルメディアの投稿に影響を受けていると報告しています[1]。また、1000人の顧客は、あなたのブランドや製品について50万件の会話を生み出す力を持っているとされています。
ニールソンの別の調査では、92%の人が広告よりも友人や家族の推薦を信頼していることがわかりました[2]。つまり友人や家族から紹介された消費者は、すでにそのブランドとポジティブな形で関わっているといえるでしょう。だからこそ、ポジティブな体験を生み出せる場を提供することが非常に重要なのです。
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体験型マーケティングのケーススタディ:ファーマーズ・マーケットのペットフード。
特に“食べてみるまで、自分に合うかどうかわからない”食品の分野において、製品を買ってもらうことは非常に困難であるため、体験型マーケティングは特に強力な戦略となっています。
アメリカにおける体験型マーケティング。特に食の体験におけるメジャーな例のひとつに、コストコの各店舗におけるキャンペーンがあります。これは日本のコストコでも行われていますが、コストコの食品売り場を訪れると、複数のスタッフがブースを担当し、新製品の無料サンプル(試食)を提供しているのが目につくでしょう。これにより、食品メーカーは知名度と売り上げを獲得することに成功しているのです。
また、ペットフードの分野においても効果を発揮している例があります。あるペットフードのブランドがEMC Outdoor社と提携し、イベントを企画した成功例を紹介しましょう。’
EMC Outdoorは、シカゴで開催された地元のストリート・フェアにブースを設営し、ペット連れの来場者が通り過ぎるような場所に意図的にブースを設置しました。2日間にわたり、飼い主がペットのためにすぐに試せる無料サンプルとその新しいペットフードのクーポンを配布しました。
まとめ :体験型マーケティングで重要なこと。
体験型マーケティングの効果において重要なのは、わずかな時間でどれだけ多くのインパクトを顧客に与えられるかということです。消費者とのつながりは、私たちの経験でも、より価値を生み出すことがわかっています。
もちろん、デジタル広告やソーシャルメディア活動よりも手間やコストがかかります。綿密な計画と、消費者、立地、既存顧客との関係を深く理解した上で行わなければならないからです。だからこそ、入念な調査と現地での知見は貴重な情報源であり、このマーケティング手法を成功させる最重要ポイントといえるでしょう。
食の体験型マーケティングについて、
アメリカ現地で経験が豊富なマーケティングエージェンシーとタグを組むことは、
この取り組みを成功に導く上でとても重要です。
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参照元
- https://referralrock.com/blog/word-of-mouth-marketing/#:~:text=64%25%20of%20marketing%20executives%20believe,%2Dof%2Dmouth%20marketing%20strategy.
- https://www.lxahub.com/stories/word-of-mouth-marketing-stats-and-trends-for-2023#:~:text=64%25%20of%20marketers%20agree%20that,more%20sales%20than%20paid%20media.
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