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新型コロナウィルスによるパンデミックの中、利便性、価格、健康上の理由から、冷凍食品の売上は成長を続けています。 冷凍食品のセクションにこれまで以上に多くの消費者が注目している今、店舗、食品ブランド、さらにはレストランも、パンデミック後も止むことはないと思われるこのブームを利用しない手はありません。
パンデミックにより、多くの人々が家で過ごす時間が増え、論理的には新鮮な食材を使った、より充実した健康的な食事を作る時間が増えたにもかかわらず、2020年以降の買い物の傾向としては、冷凍食品が2020年を通じて売り上げを伸ばしています。
米国での2020年3月頃の冷凍食品の売上高の増加は、多くの人が腐りにくい食品を買いだめしていたためと予想されます。3月中旬には冷凍食品の売上が94%増加し、最終的には落ち着きました。[1]夏から秋にかけてはロックダウン令のオンとオフが繰返されましたが、冷凍食品の売上高の伸びは、パンデミック期間全体を通じて継続しており、ニールセンは2020年全体を通して冷凍食品の売上高が22%増加したと報告しました。特に売上高が驚異的な伸びを示したカテゴリは、生地、シーフード、ピザ、果物でした。 [2]American Frozen Food Institute(AFFI:冷凍食品業界の利益を促進する業界団体)が2020年5月に行った調査によると、調査対象の消費者の86%が冷凍食品を購入しています。
この売り上げ増加の一部の要因は、冷凍ピザに代表されるように、利便性からということは間違いありません。多くの人がパンデミックにより仕事や家を失い、親族の家に引越を余儀なくされたため、夕食を作るのにどれくらいの時間がかかるか、というのは重要なことでした。しかし、その他の人はおそらく健康上の理由により冷凍食品(生地、果物、さらにはシーフード)を利用しています。ピザの売り上げを見ても、カリフラワーピザブランドのCAULIPOWERが2020年に売り上げを45%増加させている[3]ことから、健康重視の影響と考えられます。特に健康的な冷凍食品は、パンデミックが始まって以来大変人気になっており、とどまるところを知りません。
これらの利点に加え、冷凍食品(特に野菜や果物)は、新鮮な食品よりもはるかに安い傾向があり、例えば冷凍ブロッコリー1袋の価格はわずか1.5ドルですが、新鮮なブロッコリー1個(腐敗が早く、サイズによっては可食部分が少なくなる可能性もあります)は通常少なくとも2ドル以上です。パンデミックで経済的に苦労しているだけでなく、健康状態も心配している人々は、間違いなく掘り出し物を探して冷凍食品の通路をくまなく探しています。
この冷凍食品の需要を活用するため、ウォルマートは、低ナトリウム製品や植物ベースの製品など、より健康的な選択肢を追加することにより、冷凍食品の提供を拡大する計画を立てており[4]、すでにエイミーズキッチンやモーニングスターなどの定評のある健康的な冷凍食品ブランドの商品を店舗に追加しています。これらに加え、健康的な冷凍食品の市場で競争力を高めるため、独自の「Great Value(ウォルマートのプライベートブランド)」ブランドの冷凍食品シリーズにいくつかの製品を追加しようとしています。
多くの専門家は、この新たに発見された冷凍食品への人気は根強いと感じています。冷凍食品の利便性とコスト、短い調理時間に慣れると、特別な機会でない限り、通常の調理習慣に戻ることは難しくなります。そのため、まだ冷凍製品を持っていないブランドや、パンデミックにより苦境に立たされ、パンデミック期間中にも消費者に思い出してもらいたいと思うレストラン等は、冷凍食品製品をローンチするのに最適な時期といえます。
参照元:
[1] Frozen food demand will continue beyond the pandemic, suggests survey
[2] Sales of Frozen Foods Soar
[3] Why Frozen Food Is the Biggest Cooking Trend to Come Out of the Pandemic
[4] Shoppers fell in love with frozen food during the pandemic, but they want healthier options in a market that ‘hasn’t changed since 1995.’ A Walmart exec outlines a plan to bring it to them.
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