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米国マーケティングトレンド研究会 2021.01.06

Z世代は何を食べているのか?成人期の食事と買い物パターン

詳細な年代区分は諸説ありますが、Z世代は1997年から2010年代半ばまでの間に生まれた世代として広く受け入れられています。Z世代の中で最も年長の世代は、現在成人期の初期段階にあり、一人暮らしやルームメイトとの同居、あるいは親と一緒に暮らしています。彼らがどこに住んでいるかにかかわらず、食事は必要不可欠であり、彼らが何を食べているかを知ることにより、今後のマーケティングの方向性が見えてきます。ここでは、Z世代の食生活について知っておくべき3つのことを紹介します。

 

Z世代は植物ベースの食品が大好きだが、ベジタリアンではない。

ミレニアル世代やそれ以前の世代と比較して、Z世代は植物ベースの食品を選択する傾向がはるかに強くなっています。 The Food Institute(米国の食品に関するデータを扱う情報サイト)の記事によると、インタビューしたZ世代の最大65%が、より植物に焦点を当てた食事を望んでいます。同じ記事の別の研究によると、調査対象のZ世代のほぼ80%が、週に1〜2回肉のない食事をとっています。[1]

ただし、Z世代がベジタリアン(菜食主義)の層である、と言うのは誤解を招く表現です。菜食主義というよりは、Z世代の多くの人々は「準菜食主義」の食事を好むようです。Z世代は、自らをベジタリアンまたはビーガンというカテゴリに当てはめることなく、より多くのベジタリアンまたはビーガン食を通常の食事ルーティンに取り入れています。

これは、教育やメディアの食品に対する認識の変化が原因である可能性がありますが、Z世代がそれ以前の世代と比較して肉のない食事を食べる機会が非常に多いことにも後押しされています。90年代と2000年代には、一部のレストランメニューにベジタリアン向け、もしくは植物ベースのオプションが存在しましたが、店のウエイターにベジタリアンであることを伝え、既存のメニューを変更してもらうのが一般的でした。今日ではベジタリアンフードが非常に人気となっており、パレオダイエット(旧石器時代の野草と野生動物を中心としたダイエット)やケトダイエット(糖質制限ダイエット)のような食事制限ダイエットと同様に、サラダや副菜以外のおいしいベジタリアン料理を見つけるのもはるかに簡単になっています。

Z世代は生鮮食品とクリーンイーティングが大好き。

植物ベースのオプションと肉のない食事への人気と相まって、Z世代は生鮮食品を好みます。実際、彼らが食事に支払う金額にそれは影響を及ぼしています。ミレニアル世代ではわずか32%であるにもかかわらず、調査対象のZ世代の約50%は、食品がより健康的であると認識された場合、より多くのお金を払っても構わないと回答しました。[2]

Z世代は、その他のあらゆる世代が若者であったときにそうだったようにスナックを好みますが、研究によると、空腹になったときにジャンクフードや甘いおやつを購入する傾向が低いことが示されています。[3]

最も重要なことは、Z世代は食材がどこから来ているのかを理解しているため、新鮮でクリーンな食品を好むことです。この時代、インターネットのおかげで答えられない質問はありません。最初の真のインターネットネイティブであるZ世代は、Googleで最新の記事をチェックし、Instagramでブランドのイメージを理解し、専門のWebサイトでアイテムに含まれる成分を正確に確認することができます。そのため、製品の製造方法や内容についての情報開示に積極的かつ透明性のあるブランドは、この世代からの売上が増加する傾向にあります。

Z世代は「冒険好き」。

「冒険好きな人」とは、肉、ジャガイモ、野菜などの、通常のアメリカの標準的な食事以外の食べ物を試すことに抵抗のない人のことを指します。好き嫌いの強い人とは反対に、冒険好きな人は常に自分の味覚を広げようと、最新の食べ物を探しています。ベビーブーマー、ジェネレーションX、さらにはミレニアル世代と比較して、ジェネレーションZは、新しい食べ物を試すことにとても関心があります。

全体として、Z世代はそれ以前の世代と比較すると「冒険好き」な層と言えそうです。これは、Z世代がこれまでで最も民族的に多様な世代であり、両親が生まれ育った異文化に影響を受けていることが要因である可能性もありますが、インターネットによる影響力が最も強い世代であることも大きな要因として否定できません。調査対象のZ世代の75%がInstagramを使用していると報告しており、また、多くの人が食事やレストランを決定する際、アプリの情報を使用していると報告しています。[4]さらに、多くの人がSNSプラットフォームを使用して世界中のアカウントや画像をチェックしていることは間違いありません。

これは、「体験通貨」にも貢献します。体験通貨とは、経験を積むほど価値が高くなるという概念で、SNSプラットフォームに自分の生活のワクワクする側面を全て詳細に記録することを好む世代にとって、珍しい、新しい、または聞いたことのない食品は、個人的な「体験通貨」を周囲の仲間よりも高めるための完璧な材料となります。[5]

結論

Z世代の欲望は、「影響」という1つの言葉に要約できます。彼らは自分たちの購入行動が世の中に影響を与えることを望んでいるのです。エシカル(倫理的)なブランドから購入することによる環境へのプラスの影響、クリーンイーティング(身体に害となるものをなるべく排除し、身体そして心に優しい食材を選ぶ食事方法)を選択ことによる体へのプラスの影響、または経験を通じた社会的信用獲得へのプラスの影響など、Z世代は、ただ「食べる」以上のことをしている、と自分自身が感じることができる食品を消費したいと考えているのです。

[1]https://foodinstitute.com/focus/gen-z-preferences/

[2]https://thebeet.com/gen-zers-want-to-eat-more-vegan-or-plant-based-foods-new-survey-finds/

[3]https://www.forbes.com/sites/michelinemaynard/2019/06/06/the-food-worlds-next-big-question-what-does-generation-z-want-to-eat/?sh=2c50e4022684

[4]https://thebeet.com/gen-zers-want-to-eat-more-vegan-or-plant-based-foods-new-survey-finds/

[5]https://www.millennialmarketing.com/2017/09/what-do-gen-z-eating-habits-mean-for-food-brands/

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