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健康志向が高まる中で、「ノンアルコールドリンク」への注目が増しています。日本でも「お酒を飲まない」若者が増えていると言われていますが、アメリカでも同様の傾向が強まっています。アメリカのZ世代(21歳以上)の45%が「アルコール飲料を飲んだことがない」と答えており、そもそもアルコールへの興味が薄れていることが分かります。[1] さらにZ世代の38%、ミレニアル世代の25%が「前年よりもアルコール飲料の代わりにノンアルコールドリンクを選ぶようになった」と答えている調査結果もあります。[2]
では、彼らはアルコール飲料の代わりにどんなドリンクを飲んでいるのでしょうか?また、アメリカの企業はどのようなノンアルコールドリンクを発売し、どのようなマーケティングを行って若者にアピールをしているのでしょうか?今回はZ世代やミレニアル世代に支持される「ノンアルコールドリンク」について 深掘りしていきます!
ただの炭酸飲料ではない、「機能性炭酸飲料」が新たなトレンドに!
コカ・コーラやペプシ、ジンジャーエールなど、世界的に有名で歴史のある炭酸飲料はアメリカに多々ありますが、アルコールと同様に「健康に悪い」というイメージが根付いています。上述したとおり健康意識が高い若者の間は、アルコールだけでなく炭酸飲料も選択肢から外してしまうのでは?と思っていたのですが、最近ではそんなイメージを覆す新たなカテゴリー「機能性炭酸飲料」が登場し、注目を集めています。例えば、Walmartでは、店舗で「モダンソーダ」(現代の炭酸飲料)と名づけた専用棚を設け、新たな飲料カテゴリーとして正式に認めると発表をしていました。
今回は、そんな新たな飲料カテゴリーから、アメリカのスーパーでよく見かける2つの機能性炭酸飲料をご紹介していきます。
1. Olipop : 消化器系サポートで話題の「機能性ソーダ」
「機能性ソーダ」という新たなカテゴリーを生み出したブランドです。消化器系の健康をサポートするドリンクとして注目されています。1缶あたり9グラム程度の食物繊維が含まれており、キクイモやクズの根など7種類のユニークな植物成分、植物繊維などが含まれています。
またマーケティング戦略も、従来の炭酸飲料ブランドとは異なり、2021年にはテレビやビルボードでの広告は一切排除し、TikTokでのインフルエンサー・マーケティングに専念しました。Olipopをメインにしたコンテンツではなく、食事する際にOlipopを飲んだり、ヨガのレッスンの後にOlipopを飲んだり、視聴者と話しながらOlipopを飲むといった、ライフスタイルに溶け込んだコンテンツで、ターゲットである若年層へのリーチを高め、2022年には昨年から2倍の売り上げとなりました。[3] 豊富なフレーバー展開に加え、シュガーレス、人工甘味料不使用で自然な成分のみを含み、腸内環境をサポートする点も人気の理由です。言わずもがなですが、SNSの投稿に映したくなるような、シンプルで可愛らしいデザインも若年層に支持されているのでしょう。
2. Poppi : プロバイオティクス配合で腸内環境をサポート
「プロバイオティクス ソーダ」と呼ばれており、創業者自身が胃の不快感に悩まされていた際、「アップル・サイダー・ビネガー」で体調が良くなったことからプロバイオティクス科学を学び、Poppiの販売に至りました。2024年のスーパーボウルでテレビCMを放映し、そこから認知度が上がり大ヒットしたと言われています。Poppiのキャッチコピーは「soda’s back」(炭酸が戻ってきた)で、80年代を彷彿とさせる太字のフォントに、ビンテージ感のあるデザインが特徴的です。SNSのクリエイティブや、WEBサイトを見ても分かるように、レトロ×モダンが見事に融合しており、現代の若者に好かれそうなクールなビジュアルが特徴的です。[4] さらにドリンクだけではなく、ライフスタイルブランドとしても確立しており、スウェットやフーディー、キャップ、ビーニーなど遊び心のあるデザインを取り入れたグッズ販売もしています。デザインへのこだわりが非常に強く、公式Webサイトも遊び心あふれる作りになっています。
今後のノンアルコールドリンク市場はどうなる?
健康意識が高まりアルコールを飲む人が少なくなってきている中、このような機能性飲料の市場は今後も成長すると予想されています。単なる「ノンアルコール」という枠を超え、健康効果やライフスタイルに合わせた飲料が、今後も次々と登場するのではないでしょうか。
OlipopとPoppiのように、見た目のおしゃれさと機能性を兼ね備えたドリンクが、今後も若者の間で支持を集めると考えられます。
ワイズアンドパートナーズでは、2002年から「日本のブランドを世界で有名にする」を使命に、日米双方から企業のマーケティング、ブランディングを統合的に支援しています。アメリカ市場向けのブランディングやトレンド調査など、まずはお気軽にご相談からでも可能です。気になるサービスがございましたら、お気軽にお問い合わせください
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