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社長の「のぶログ」 2021.12.17

え、コロナ禍に売上を伸ばしたレストランがある?

私たちのオフィスがあるのは、アメリカのカリフォルニア州アーバイン市。

全米でもっとも安全なシティに毎年選ばれるくらい住みやすい土地である。

アジア系住民の比率が高く、アメリカに進出してくる日系企業も増えている。

 

日本食レストランも多く、私たちは「常連客」と呼ばれる存在である。

しかし、「常連客」とはなにか。

コロナ禍は、本質的に「常連客」が試された時期と言えるのではないか?

 

「常連客」とは、本来、ロイヤルティが高いことを意味する言葉のはずだ。

会員カードやポイントカードで繋ぎ止められているわけでもなく、

囲い込まれているわけでもない。

 

いつも心から楽しませてもらえているから、その場所をなくしたくない。

そう心から願っているのが「常連客」というものではないかと思う。

 

私たちも小さな支援の試みとして、日系レストランマップをつくって、

ブログやソーシャルメディアで発信したりもした。

しかし、それは大して役立つ方法ではなかったのではないかと振り返って思う。

 

なぜなら、コロナが始まった時には、すでに勝負はついていたのではないか、

と思えるからだ。

 

コロナ禍で、多くの飲食店が大変な局面を迎え、閉じた店も多いと聞くが、

逆に売上を伸ばしたレストランがあるのも事実だ。

「つぶれたら困る」とばかり、多くの「常連客」から支援されたのである。

 

そういうお店は、顧客思考が強いから、

すぐに「テイクアウト」や「 スマホオーダー」「ウーバーイーツ」に対応した。

 

「テイクアウト」のメニューは、サーブできなくてごめんねとばかりに、

大盛りにして私たちにエネルギーをくれた。

 

規制が緩んだ時期には、駐車場を使った「アウトドアシーティング」にトライし、

卓上のメニューに触れて感染しないようにとバーコードをつけてくれた。

コストセーブだと思うが、店には生花ではなく造花が飾られたが、逆に新鮮だった。

 

できうる工夫はすべてやった、そんな気持ちだったと思う。

 

私が「常連客」と自負しているレストランのオーナーたちは生き残り、

「コロナ禍でもお客さんがいっぱい食べてくれたから、逆に売上が伸びた」

と笑った。いい笑顔だった。

 

今日は近所の寿司屋が主催した常連客だけのHoliday Partyに参加した。

たまたま娘の誕生日だったのだが、娘が多くの人に祝われるのを喜びつつ、

そのお店が生き延びてくれたことに感謝した。

 

業界の違いこそあれ、私たちも心から求められる存在になりたいものだ、

と思った。

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