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米国マーケティングトレンド研究会 2023.02.14

2023年、TikTokはプランニングに欠かせないツールになる!

TikTokはいまや多くの人が知るソーシャルメディアですが、2023年、そのパワーはさらに大きくなる兆しを見せています。プロモーションツールとしてはもちろん、ソーシャルリスニングや広告分析ツール、キャンペーンやコンテンツアイデアのインスピレーションを得る場としても活用できるでしょう。今回は、TikTokを上手に活用するためのヒントをご紹介します。

TikTokの基本的な統計情報

TikTokはここ数年で急激に成長し、新商品のPRやブランドの認知拡大において欠かせないSNSツールとなりました。ここで流行するコンテンツを予測し消費者とコミュニケーションを図ることは、ますます重要になるといえます。
では、なぜ2023年のTikTok戦略が重要になるといえるのか、TikTokの重要な統計情報を簡単におさらいしておきましょう。

2023年1月時点で、TikTokの月間アクティブユーザー数は世界で10億人を超えました。Instagramは14億人、Twitterは3億人なので、比較してもユーザー数はかなり増えています。TikTok ユーザーの 60% が Z 世代です。アメリカだけでも1億3800万人以上の月間アクティブ・ユーザーがおり、そのうち約7,400万人がZ世代となっています[1]。

わずか数年の間にTikTokはコミュニケーション戦略を考える上で、無視できないプラットフォームとなったのです。

TikTokで検索するZ世代

ではTikTok上に流れる情報は、どう見られているのでしょうか。最近の調査データによると、TikTokで見て何かを購入したり、レストランに足を運んだりとアクションを起こしたユーザーのうち72%がTikTok上のレビューの方が、他のサイトのレビューよりも信頼できると回答しました[2]。

特に、Z世代は、どこに行くか、何をするか、何を買うかなどのアイデアを探すときに、TikTokを検索エンジンとして利用する傾向があります。その理由の一つに、TikTok上のレビューの方が、Instagramや他のソーシャルメディアサイトのレビューよりも信憑性が高いと考えていることがあげられます。ソーシャルネイティブなZ世代の消費者は、例えばInstagramのインフルエンサーの多くが、お金や無料で商品をもらう代わりにPRすることをよく理解しています。それよりはTikTokの方が動画を楽しむ傾向にあるため、「本物」の情報にアクセスできると感じているのです。

企業が公式TikTokアカウントを運用する際は、消費者が発信している情報を収集し、分析することで、自分たちの商品やサービスがどのように見られているのかを知り、今後のマーケティング戦略に生かすこと、つまりソーシャルリスニングが必要不可欠になるでしょう。
さらに、ターゲットがどのようにそのブランドを利用し、何を改善してほしいと感じているか、何をもっと知りたいと思っているかなど、より多くのアイデアを得ることができるかもしれません。

売上を伸ばすには、聴衆を笑顔にすること

What’s Next 2023というレポートの中で、TikTokがきっかけでアクションを起こした人のうち、90%がTikTokは自分を幸せにしてくれる、飽きさせない、面白いと答えていると報告されています[3]。

このインサイトをうまく掴んだのが、カリフォルニア州オークランドを拠点とするアメリカの化粧品ブランドelf Cosmetics のアカウントです。TikTokのエンターテイメントの力を活用し、 ユーザーに向けて楽しく魅力的なインフィード広告とキャンペーンを展開。多くのコミュニティの注目を集めました。その結果、商品をECカートに追加させるまでの獲得コストを 56% 削減することに成功しました [4]。

TikTokのユーザーは、健康やメイクのライフハックや美味しいご飯がつくれるレシピ、自分へのご褒美の参考になるハッピーな動画を好み、それらがユーモア溢れる仕上がりであればあるほど、みんなで盛り上がる傾向にあるようです。何かキャンペーンや認知拡大施策を実施するときには、これらはとても重要なポイントとなるでしょう。

TikTok Adsはターゲット理解に役立つ

もう一つ2023年に注目すべきこととして、TikTok Adsの最新のアップデートにより、マーケティング担当者は自分たちのコンテンツの何が新しい視線を集めているのか、これまで以上に明確に把握することができるようになりました。

FacebookやInstagramと同様に、TikTokには独自の広告サービスがあり、企業アカウントはTikTok上の潜在顧客に対して広告を出すことができます。これらの広告には、ウェブサイトや製品などへのリンクを掲載することができます。ある広告がうまくいき、他の広告がうまくいかない理由をより理解するために、2023年、TikTokはTikTok Ads Managerに新しいビデオインサイト分析ダッシュボードを導入したのです。

この機能は広告のパフォーマンスを分析し、キーフレーム、オーディエンス、インスタントページ、インタラクティブアドオン、コメントという5つの主要な指標についての洞察するための参考データを得ることができるようになっています[5]。

この5つの指標のうち、特に注目したいのが「キーフレーム」です。ここからは、広告のどのフレームが人々をアクションに駆り立てているのかを正確に知ることができます。その情報を分析することで、商品のどの部分が顧客のお気に入りなのか、コンテンツのどの部分が最も効果的に機能しているのかを知ることができるのです。このユニークな機能を使ってターゲット分析ができるだけでも、TikTokでの広告出稿を検討する価値があります。そこ得た情報をもとに、広告やコンテンツ、そしてターゲットとのつながりを改善することにつなげられるようになるかもしれません。

まとめ:TikTokは2023年のコンテンツ戦略に役立つ

アメリカの消費の中心となり始めているZ世代の消費者を捉えたいと考えたときに、もはやTikTokは欠かせないツールです。ソーシャルリスニングツールという観点からもやはり重要なものといえるでしょう。たとえすぐにPRしたい商品やサービスがなかったとしても、人々が自社製品や競合他社の製品にどのように反応しているかを理解するために使用できるからです。
どのようなコンテンツが拡散されているのかを理解し、その情報を他のプラットフォームでのコンテンツ企画に役立てることもできます。

さらに、TikTok Ads Managerを使用して、プラットフォーム上でいくつかの広告を実行することにより、短編動画コンテンツのどの部分が最もインパクトがあるか、そしてそれらの部分をどのように織り交ぜれば、さらに優れた、より説得力のある投稿を形成できるかを知ることもできるかもしれません。

もちろん、TikTokのコンテンツ作成は時間がかかるものです。動画制作や編集の基礎知識、Instagramよりも難しいハッシュタグシステムの理解、最新トレンドの絶え間ない研究、そしてそれらをすべて一度に管理するとなると、コストもかかります。
だからこそ、目的を明確にし、どういった運用をしていくのか、そしてそれらを分析しどう改善するのか、戦略構築が重要となってくるでしょう。

 


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参照元

  1. https://wallaroomedia.com/blog/social-media/tiktok-statistics/#:~:text=U.S.%20Audience%20%E2%80%93%20As%20we%20mentioned,between%20the%20ages%2025%2D44.
  2. https://www.arabnews.com/node/2231566/media
  3. https://newsroom.tiktok.com/en-us/whats-next-2023-trend-report
  4. https://www.tiktok.com/business/en/inspiration/e.l.f.-cosmetics-567?
  5. https://www.socialmediatoday.com/news/TikTok-Provides-More-Video-Performance-Insights/641648/

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