BtoB ECサイト運営における、SNSマーケティングの重要性とは？

SNSマーケティングは個人消費者向け、BtoC戦略で使うためのツールだと思っていませんか？実は法人向け、BtoB戦略においても重要なコミュニケーションツールです。アメリカでは多くのBtoB企業がSNSを活用しており、リード獲得に成功しています。なぜSNSが大事なのか、どのような情報を発信し運用すべきか。SNSマーケティング成功事例も交え、戦略のヒントを探っていきましょう。

アメリカのBtoB企業はSNSマーケティング戦略を重要視

BtoB向けマーケティング戦略は、BtoC向けのマーケティングと異なる点が多々ありますが、SNSマーケティングにおいては、参考となる共通点があります。
どちらであっても、ターゲットと直接関係性を持てるSNSは、自分たちの情報を効率的かつスピーディーに伝えられるツールであることに変わりはなく、アメリカでは、ビジネスエグゼクティブ（管理職）の 80% が、SNSマーケティングに追加のリソースや費用を投資することは非常に重要または不可欠であると考えています [1] 。

そして、アメリカでもますます拡大するEC市場において、SNSを活用したコミュニケーションは重要性を増しており、競合他社と差別化するためのキー戦略となりつつあるのです。

アメリカBtoB企業におけるEC販売の現状

2020年以降、BtoCとBtoBの両事業において、EC販売チャネルは爆発的な成長を遂げました。アメリカでは現在、さまざまな業種のBtoB企業全体の約65%が、EC販売チャネルを運用しています。そして平均すると、EC販売が全収益の 18% 以上を占めていて、もはや対面販売と同等の規模となっています[2]。

最近のアメリカの調査データによると、世界のインターネット ユーザーの31.3%が、ビジネス関連のリサーチにインターネットを使用しており、そのうち、BtoBの購入者は、購入検討時間の27% をオンラインで独自の調査に費やしていることがわかりました。実際、ミレニアル世代の BtoB顧客の44%は、営業担当者との直接のやりとりを望んでいません。この点から見ても、ECサイトで購入できるかどうかは、非常に重要なポイントになってきているといえます[3]。

BtoBに特化したSNSマーケティングを成功させるポイント

短期的な利益と長期的な成長の両方のためには、しっかりとしたBtoBのSNS戦略プランニングが必要です。

・強力なB2Bコンテンツに注目する

BtoC向けのSNSアカウントのように、一般消費者に親しみを持ってもらえるような投稿をすることは、必ずしもBtoB向けにとって有効であるとは限りません。
例えば、社員が自分の会社を好きな理由を語った写真や、社員旅行の様子など、個人にフォーカスを当てた投稿は、その企業のブランドイメージを構築したり、新卒をリクルートしたりすることには向いていますが、製品を欲しいと思っている同業者にはあまり響かないでしょう。

それよりも、自分たちは業界の専門的な知識やノウハウを持っていることアピールすることが重要です。特にインフォグラフィックは、さまざまな情報や調査データをまとめて整理できる簡単な手法です。同じ業界の人に、市場情報や自社の成功事例の数値結果などを、視覚的かつ直感的にアピールし、最初に興味を持ってもらうことができるはずです。

・他の業界のプロフェッショナルとつながる

アメリカでは、BtoBコンテンツマーケターの多くはLinkedInを使用しています。さらにLinkedIn 広告に、2021 年に16 億 4000 万ドル、2022 年に 19 億 9000 万ドル、2023 年に 23 億 3000 万ドルを費やすと推定されています。
プロフェッショナルとつながる場としても、何か新しいビジネスの情報を得る場としても、LinkedInは重要なツールであるといえるでしょう。

参照：2023年は「LinkedIn」に注目！成功に導くビギナーズガイド

・ 長期的視点による目標設定

BtoBにおけるSNS運用のゴールを設定するにあたり、長期的なビジネス目標に焦点を当てる必要があります。ブランドの認知度を高めること、信頼と信用を築くこと、ユーザーを教育すること、この３つの目標を達成してこそ、より多くの新しいリードを獲得し、売上アップにつながるのです。

・ 一貫した投稿と対応

一貫した投稿スケジュールと迅速な応答は、オンラインでの評判に不可欠です。必ずしも毎日投稿しなければならないということでもありませんが、公式アカウントがアクティブであることを顧客に示すことで、ビジネスそのものがアクティブであることを顧客にアピールすることができます。
よく管理されたソーシャルメディアページを見つけることで、あなたのビジネスに対するステータスに好感を持つようになるでしょう。

BtoB向け企業のソーシャルメディアキャンペーン成功事例

BtoB 向け企業のSNSキャンペーンの成功事例として、アメリカのサイバーセキュリティ会社Secureworksの例があります。

Secureworksは、2021年に新しいサイバーセキュリティソリューションを開発し、この新製品を新しいターゲットに知ってもらうために、ブランドの認知度を高めたいと考えていました。

そこでSecureworksは、LinkedInのリード・ジェネレーション・フォーム広告を利用したキャンペーンを企画しました。リードジェネレーションフォームは、ユーザーのプロフィール情報を受け取り、「サインアップ」をクリックすると自動的にアップロードされる、事前入力型のアンケートです。リードジェネレーションフォームはスポンサー広告に表示され、ニュースレターへの登録、ケースレポートのダウンロード、イベントへの登録など、お客様のニーズに合わせて利用することができます。

これは、忙しいプロフェッショナルのサインアッププロセスを合理化するだけでなく、企業が購読者ベースに関する貴重なデータを収集するのにも役立ちます。さらに、LinkedInは強力なビジネスリーダーのハブとして知られており、このウェブサイトから生成されたリードは価値が高い可能性があるということになります。

Secureworksは、このLinkedInの広告を活用して、7ヶ月間でコンバージョンが400%増加しました[4]。

まとめ ：BtoB向けECサイトこそSNSマーケティング

SNSのキャンペーンを成功させれば、ECサイトへのトラフィックを簡単に生み出すことができます。MyCustomer.com の調査によると、B2B 企業の 87% が、自社のソーシャルメディアプロファイルがマーケティング戦略の主要な部分であると回答していました[5] 。コンバージョン率を高めるには、ソーシャルメディアのような身近なチャネルを通じて、人々が製品やサービスに簡単にアクセスできる方法を作ることが不可欠です。
BtoB向けのソーシャルメディア戦略の成功は、リードを獲得する上で重要な役割を担うようになるでしょう。

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